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2007/02/25(日)
ラストステージ
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高校生のハーピスト倉井夏樹君が組んでいるユニット「緋鮒」の旅立ちコンサートに行って来た。
5年間やってきたらしいが、高校を卒業して進路が別れるため今日がラストステージだという。 私にとっては最初で最後のコンサートになった。
ギターとベースでオリジナル曲を演奏する彼らはとても若々しい。 なのに音に情感が溢れている。とても優しい素直な音だ。 3人とも今風の青年なので、「素朴」ではないが心の温かさが音になってほとばしる。 「ラストステージで寂しい」とギターが泣いている。
「子は親の鏡」と言うが、「弟子は師匠の鏡」。 彼らを見ていて、心のしっかりした大きな愛を持つ大人たちが彼らを育んできたのだろうと感じた。 いい子を育てるのはいい大人・・
彼らはMCで「50才になったらまた3人でやりたい」・・と言っていた。 彼らが50才になる時は私は78才。 彼らのステージを見ることが出来るであろうか・・ 「50才の僕らをまた見に来て下さい」と言っていたが、心の中で「生きて元気だったらね」と呟いた。 若いと言うことはなんて未来のあることなのだろう。 これから彼らにどのような人生が待っているのか・・ これから扉が開くのだ・・ とても素晴らしい。なんて素晴らしい・・
本当のところ、50才は瞬く間に彼らに訪れる。 かくいう私も18才は、ついこの間のことのように感じるのだから。 人生、何があるかわからないが、50才になっても素直な優しい音を出すミュージシャンであってほしい。
コンサートが終わった時、海に夕陽が沈もうとしていた。 「緋鮒」のラストステージにふさわしいオレンジの大きな太陽が、静かに海に落ちていった。
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