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2006/07/30(日)
人魚の像
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私の住む上越出身の作家「小川未明」の作品、 「赤い蝋燭と人魚」 の像が直江津の海岸際の公園に建っている。
母の愛と、人の業の愚かさを書いたとても美しく、悲しいお話しである。
特に画家「いわさきちひろ」さんの絶筆となった本が私のお気に入りである。
身籠もった一人の人魚が、人間の世界なら子供は幸せになるはずと信じ、人間界へ産み落とす。 その子を拾った蝋燭屋の老夫婦は最初可愛がって育てる。 人魚の子は美しい顔と人魚の姿をした美しい娘に育つ。 その娘が絵を描いた蝋燭をお宮に捧げると、海の事故が起きないのだ。 蝋燭屋は繁盛してくる。 老夫婦はだんだん欲に目がくらみ、人魚の姿をした美しい娘を香具師に売ってしまう… その後母の人魚の怒りと悲しみが、お宮に蝋燭がともった日は海の事故を起こす事になる…
人の中に、人魚の中に、命と心ある者の中にある背中合わせの二つの感情… 愛と憎しみ、善と悪はいつも背中合わせ… この愛すべき物語から教えられる…
今日も「見上げれば雲か」を口ずさむ。
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