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2006/06/07(水)
鶴
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探していた楽譜が見つかった。 もう何年も探していた。どのように調べても見つからなかった楽譜。
「鶴」 作詞 R.ガムザトフ 作曲 Ya.フレンケリ 訳詞 坂山やす子
♪私はふっと思う 傷つき還らぬ兵士ら 異国の土に眠り いつしか白い鶴に ・・・・ 日暮れの霧の空を 疲れた渡り鳥飛ぶ あの列の中の隙間は もしや私のために・・ やがて鶴の群れとなり 碧い夕靄を飛び立とう♪
戦争で亡くなった恋人が鶴となり還ってきた、そして自分を呼んでくれている・・ そんな切ない曲だ。 旋律も美しく、悲しく、深い。
戦争のない時代に生まれ育ち、愛する人をどうしようもない力に奪われる悲しみを知らない。 「あの列の中の隙間は、もしや私のために」と思わずにいられない心の痛み。 想像の中だけでシチュエーションを思い描いてみるが、あまりに悲しくて胸が裂けそうになる。
戦争ではなくとも、愛する人が抵抗できない力に奪われたらどうしよう… たとえば病気。たとえば事故。たとえば・・ たとえば・・ 以前ならそれでも生きていく自信があったが、今はそんな自信はない。 一人で強く明るく生きていけるなんて、そんな強がりは言いたくない…
楽譜が見つかって小躍りしたいほど嬉しいのだが、 詩を読み返し悲しくなってしまった。 私を置いていかないと、そう信じている。 つないだ手はいつまでも離さないでと・・願う。
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