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2006/05/14(日)
今日の夕陽
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今日も見た。 海に沈む夕陽… でも今日の夕陽の風景はクリアではない。 厚い青みがかった灰色の雲間から、大きなオレンジの固まりとなった太陽が見え隠れしながら海に影を落としていく。 前に見たクリアな夕陽の記憶と交差する。
同じ日本海の同じ頃の時刻。 なのに今日見た風景は、前に見たものとは違う。 時が流れているのを思い知らされる。 こうして思い出が増えていくのだろう。 そして思い出には触れることが出来ない… そんなことを想いながら、車窓から夕陽を眺めて手の甲を噛む。
♪淋しさに耐えかねて 公衆電話 ダイヤル回す音 心に凍みる 帰るよ 今すぐ 優しさ求めて 帰るよ おまえに 安らぎ求めて♪
今はもう公衆電話でダイヤルを回すことなど無い。 それでも首からかけた携帯電話のふたを開けて、何もせずに閉じる。 こんな動作は詩的ではない。 ダイヤルを回すゆとりこそ行動のクッション。 そのクッションを欠く今の時代。 直感的な行動を抑えるクッションを作るのに、とても努力がいる。 「おまえが待っている五丁目二番地」には電話線はつながっていないことがクッション…
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