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2006/11/30(木)
川渡り餅
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今日で11月が終わる。
ここ上越では11月30日から12月1日にかけて、「川渡り餅」というものを食べる習慣がある。 「かわたりもち」と読む。
どんな餅かというと・・・ふつうのあんこ餅なのであるが、何故この日に食べるかという話しが感動的なのだ。
越後の武将、上杉謙信が11月30日夜半に、出陣のために川を渡る兵、土卒に至るまで全員に餅を振る舞い励ました・・ そんなことから由来されている。
「敵に塩を送る」の話しでも謙信の人柄が忍ばれるが、この「川渡り餅」の話しでもことさら人柄が彷彿する。 「第一義」を己の核とした、謙信らしい話しである。
自分がどんなに小さな弱い存在かをよく知っている人は、人に優しい。 生かされて生きている事を知っている人は、その無心の上にある不安定な存在をよく理解している。 だから自分を取り巻くものを大切にし、多くを望みすぎない。 私もそんな風に在りたいと、いつも思う。
上越春日山林泉寺に謙信の書「第一義」が飾られている。 上越にお越しの際には、是非見て頂きたい。 とても・・大きく優しいオーラに満ちた書体である。
高田で「川渡り餅」の字を目にすると、冬が来たんだなと思う。 折しもこうしている今、冬の到来を告げる雷が光っている。 そう、上越では雷こそ冬を告げるものなのだ。 でも・・・やっぱり冬に雨は似合わない。
♪たとえばタバコを吸ってみる 一人で映画が観たくなる 君は寂しくないのかい 僕は死んでしまいそう ・・・・・ 冬だから 雨は似合わない・・・・♪
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