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2006/09/28(木)
声を聴く
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楽器。 己の身体ではないもの。 言葉なく音を発するもの。 それを上手く美味く操るにはどうしたらいい? 美しい音を奏でるにはどうしたらいい? それに対して雪平が出した答えは、 『楽器の声を聴く』こと。 楽器がなにを求め、なにを叫びたいのか。 それを聴くこと。 雪平は、楽器もイキモノではないかと思うのです。 イキモノだから、それぞれに性格があり、それぞれに主張がある。 確かに、奏者の伝えたいことや表現したいこともあるのだけれど、それは二の次でいいのではないかと。 楽器を奏でる、練習をする、ということは、楽器と対話をすることで、その対話の中で楽器と絆を深め、お互いを理解しあい許しあい、楽器とひとつになっていく。たとえば芝居の場合なら、役創りというのも、役との対話ではないか。役と対話をし、役と絆を深め、お互いを理解し許しあい、ひとつになっていく。
楽器の声を聴く。 それは容易なことではないけれど… 楽器の声を聴けることが出来るようになったとき。 対話を幾度も重ね重ね楽器とひとつになれたとき。 奏者は楽器を操り、楽器も奏者を操る。 互いに互いをコントロールして、シンクロしあう。 そうなって初めて美しい音が出るのではないだろうか。
あくまでこれは雪平にとっての答え。 答えは人間の数だけあるわけで、奏者それぞれにそれぞれのやり方や考えがあるのだろうけど… そしていまの雪平に、それだけのチカラがあるかどうかも、判らないけれど… いつか楽器とひとつになれたなら、本当に素晴らしい音を奏でられたなら、いいなぁ。 そのときには本当に、生きててよかったぁって思えるんだろうなぁ。 そんな日が訪れることを楽しみに…というか、そんな日が訪れるよう、雪平も雪平なりのペースで、頑張りたいな。
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