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2007/08/13(月)
匂い
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蚊取り線香。
それは、僕にとって、代表的な夏のイメージ。 その姿、その香り、「蚊取り線香」という文字。
その中でも僕の心をくすぐるのは、香りだ。 いや、匂いという表現の方が良い。
その匂いは2個ある。 「夜の匂い」と「朝の匂い」だ。
「夜の匂い」 夏の夜。 それは永遠のように感じ、 なんでもできると思える、 無限の時間。
蚊取り線香が燃える匂い。 「夜の匂い」それは夜がはじまる合図。
「朝の匂い」 その朝に在るのは、
朝だから、気温もまだ上がりきってはないけど、 これからの暑さを十分に予感させる空気。
これから始まる今日よりも、 永遠のように感じる夏の夜が 終わってしまったという現実の寂しさ。
そこに、 前の夜から蚊を撃退し、燃え尽きた蚊取り線香の灰の匂いと、 蚊取り線香の「御香」のような匂いが残る。
「朝の匂い」それはケダルサ。
「夜の匂い」と「朝の匂い」 それは片方だけでは成り立たない。 「期待」と「寂しさ」と。 その繰り返し。
そこが、人間ぽくて好き。
理由なんてどうでも良いけど、 夏は良いね。
よこち
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