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2006/06/01(木)
無骨
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陶芸を習っている事を知らなかった。 第一号作品。
かっこいい。 陶芸の達人達から見れば、非の打ち所は満載だろうが、 そんな事はどうでも良い。 自分はかっこいいと思った。
無骨さ。そこが好きだ。 無骨=「ぶこつ」と読む。不格好というか、不器用というか、そんな意味合いだ。
いくつか陶器を見せてもらった中、これが一番かっこいいと思った。 その時点でそれが第一号作品である事は知らなかったが、 無骨さが一番でていた事がうなずけた。
自分は同じカットの写真を何枚か撮るのだが、 後でチェックすると、一番初めに撮った写真が一番かっこいい事が多い。
一番はじめにつくるもの。 自分の気持ちが一番反映されるのかも知れない。
さて、彼は人と同じ事をするのが嫌いだ。 だから、彼のつくりたい陶器も、ちょっと変わっているのだ。
彼が自分のイメージするちょっと変わった陶器をつくっていた時、 先生にこう言われた。 「はじめからそれをつくるのではなく、一度、綺麗な陶器をつくりなさい。 それを崩せばいいじゃないか。」 彼はドキっとした。
もし、「まずは基礎をしっかりと」などと言われたのなら、 彼はおそらく何も感じなかったのではないだろうか。 そして、先生も「基礎を・・・」などと言いたかったのではなく、 彼のイメージの陶器をつくるには、その過程が必要だと、率直に感じたのではないだろうか。
先生の率直で、素直な気持ちが彼に届いたのだ。
本当は誰も考えた事が無いような陶器をつくりたい彼がつくった、 普通の形の無骨な陶器。
かっこいいじゃん。
よこち
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