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2006/05/07(日) 蛇の道は蛇
次の日、電話が来た。イエローモーターサイクルからだ。

「はじめまして〜・・・」と、また違う人だ。どうやら3人いるらしい。
その男の人からの電話は、
‘自分も今回のカスタムに乗り気である’という事と
‘車体を近いうち見せてほしい’といった内容だった。

彼女は、次の休みにバイクを持っていくことにした。

--次の休み--
店の中に入り、挨拶。改めて電話の男の人にも挨拶。
「ちわ・・・。」
実のところ、彼女はまだ不安だった。いつ断られるか・・それと、
未だ消えぬバイク屋への恐怖感。その二つから挨拶すらまともに出来ない。

そして、初めての打ち合わせが始まった。
彼女の目の前に電話の男の人と、社長さんが座った。
面接か?戸惑う。

初めての打ち合わせは、カスタムの内容は10分話したか・・?
それ以外の話の方が、ほとんどだった。
知らないうちに彼女は、ラーメンについて話をしていた。

いつしか彼女の数ヶ月間の悩みは消えていた。


それからどれくらい経ったであろう・・季節は夏か・・。

納車3ヶ月前。
今日はフレーム断裂式。
「断裂式」と言ってもフレームを切断するだけの事。
彼女の「見学したい」というリクエストに答えて実現したものだった。

時間にして5〜10分。
彼女にとってそれは、すべてが初めてのことで
彼女にとってそれは、完全にバイクの世界に吸い込まれた瞬間だった。

                              つづく


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