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2006/04/23(日) 接触
木曜日、今日は仕事が休みである。

「イエローなんちゃら」という店に行く。
あんなに、行くかどうか悩んでいたわりに迷うことなく店に着く。

「イエローモーターサイクル」バイクがいっぱいある。ここだ。

車を止め、携帯も持たず、バックも持たず・・ただなんとなく
イエローが載っていた雑誌を手に向かう。

店の前まで行き、足が止まる。
「いい天気」と、なかなか店に入れない。勇気を・・
そんな事していると

「こんにちは!」と、大柄なニコニコした男の人が話しかけてきた。
なぜかパニックになった彼女は挨拶も忘れ
「あの・・・カス・カスタムしたいんですけど・・・」
すると大柄な男の人は
「カスタム、しますよ!」
と、軽く答えた。

何?

バイク屋にカスタムを否定されて以来、バイク屋に恐怖感を持っていた彼女は
そんな事すら大柄の男の人に軽く吹き飛ばされた。

次に「どんなバイクにしたいんですか?」と聞いてきた。
彼女は止まった。

彼女にはカスタムしたい!という強い気持ちはあったものの具体的なカタチは考えていなかった。
考えていなかったというより、無かった。

雑誌に載っているバイクを見ても、ミーティングに参加した時に見るバイクも、
ツーリングに出かけた先で見かけたバイクも
みんなカッコイイ。

しかし、絶対的なコレがない。
普通カスタムとは、オーナーがやりたいカタチを注文するものだ。

彼女にはやりたいカタチがない。困った。
大柄の男の人も困った。そして言った。

「とりあえず中へどうぞ!」

                  つづく


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