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2007/07/06(金)
待っている 誰かの、呼ぶ声がする
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アンケート第一弾、D.G-m
誰かの声が、聴こえたらいいのに たとえば、地球の反対側で助けを求める悲痛な声だっていい
#01
いつだったか、真っ青な空の下で、君に聞いたことがある、
「ユウ、平和より望んでるものってある?」 「…」
またしょうもない事をこの未来のブックマンは、ユウは表情で俺にそう言った 眉間に皺を寄せた、不機嫌そうな顏で。
「だってさ、エクソシストがいちばん望むのは、平和じゃんか。そんで、俺たちはエクソシストだ。そしたら、もし俺たちがAKUMAをやっつけて、世界がまた平和になったとしたら、俺たちはどうするさ?」 「俺もお前も、死ぬまで、 」
ユウはひとこと、隣で言った けれど そのことばは、眩しい太陽が溶かしてしまった
いつだったか、ふたりで雨に濡れながら、君に聞いたことがある、
「ユウ、平和より望んでるものってある?」 「…」
この前も言ってたじゃねえか、ユウは表情で俺にそう言った もちろん眉間に皺を寄せた、不機嫌そうな顏で。
「…エクソシストがいちばん望むのは平和で、もし世界が平和になって、俺たちにも普通の人間と同じ生活が手に入ったら、どうする?」 「死ぬまで、 」
ユウはひとこと、隣で言った けれど そのことばは、冷たい雨音に消されてしまった
いつだったか、薄暗い曇り空の日、君に聞いたことがある、
「ユウ、平和より望んでるものってある?」 「…」
もう三度目だぞ、ユウは表情で俺にそう言った やっぱり眉間に皺を寄せた、不機嫌そうな顏で。
「…俺たちがいちばん望んでるのは平和で、将来、望みどおり世界が平和で、俺たちにも普通の生活ができるようになって、ユウも俺も、」 「俺もお前も、死ぬまで、守り続けるんだ、」
ユウはひとこと、隣で言った。
「何を?」 「たいせつなもの」 「大切なもの、…ハハ、どっかの小説のセリフみてー」 「…探索部隊の誰かが言ってたんだよ」
ちょっとからかったら、ユウはすぐ赤くなった 怒って部屋に戻ろうとする彼の腕を引き止めて、俺は言った
「ユウ、俺さ、大切なものが 」
ああ、しまった、 今日は俺のことばが切り裂くような雷鳴に隠されてしまった
-------------------------------------------------------------------------------- ああ、しまった 小説が予想外に長くなった
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