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2007/05/11(金)
二度と ことば には、
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ひとつだけ、揺るぎないものがあった気がする、 唯一、俺だけが そこに、在った気がする でも、俺を包み込むあたたかいものは、確かに存在していた
世界が変わったのはいつからだったろうか、世界は俺にそれに気づく暇を与えてはくれなかった。けれど、世界が変わったのは、彼がいたからだ、
「ねえ、なんで僕がいつも君をここに誘うか、分かる?」 「…しらねえよ、そんな、こと」 「分かっているんでしょ、まじめに答えなよ」 「しらねえっつってんだろ」 「まじめに、」
彼は、まっすぐ俺を見ている、それはまるで俺の自分自身の中の領域を侵そうとしているみたいだった。逃げ場がない俺は、目を伏せることしか出来なかった
彼は淡々と、それでも深い声で、「こんなこと、」と続けた
「もう、二度と ことば には、」
できないかもしれないけれど、と。
世界を変えた君 (ああ、彼も同じ気持ちをもっているのかも)
「あいしてる」 本当は、知っていた
---------------------------------------------------------- いつから、変わったんだろう、たしかに今までもずっと変わらずに存在していたのに ひばごく の、相思相愛のはなし
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