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2016/06/15(水)
……おおう。。
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それでなくても仕事でグロッキーになった日に、好き作家さん批判記事まとめを沢山見てしまった。 もう古いし実名出しますが、曽野綾子さんの産経のコラム、移民受け入れと居住区分け問題です。
批判の要所は、「人種で居住区を分けろ→差別、実例の話→アパルトヘイトの推奨では」、 「介護は移民に、とは奴隷視かつ介護職蔑視」、「影響力ある人物の発言として不適切」な感じ。
これな……あのコラムを、曽野さんを知らずして読めばそう見えるかと、色々考えてわかった。 記事だけ読めば、物書きとして誤解に配慮出来てない、裏をとってない甘さがある文章でした。 でも曽野さんの著作をけっこうに読んできた身としては、問題の記事から受けた印象は、 「多様な文化の人は、居住は分けた方が無難」、「移民でも介護職につくのに問題はない」と、 本当にそれだけで、アパルトヘイト推奨なんて全く思えないし、一意見だなってだけでした;
それは多分、自分の中に、曽野さんの人となりの大前提が既にあるからなのです。 ・自身は大した人間ではない→その発言はただの物書きの一意見と本気で思っておられる (作家は自分の時代では賤業、政治機関への参画は社会奉仕で、ご意見番などではない) ・高齢者も可能な限り自立するべきという信念→介護する側に多くを求めず起用すべきという事かと (曽野さん自身、親を自宅で看取っておられて、介護とはそのくらいで良いという思いのような。 専門的で高度な介護が当たり前になってきた現在は、介護蔑視ととられるのも無理はない)
その辺が自分に勝手に文脈としてあるから、その視点で読んだらイチお婆さんの主観的コラムで、 でも実際、傍からは政治に関わる特権階級に見える人がそんな裏の無い話、感覚的な発言を、 気軽にしちゃいけないって事ですね。いくら本人が謙虚でも、大使館まで反応するような人だし。
色んな偏りや古臭さも含めて、えっと思う部分もあるけど、それでも曽野さん、私は大好きです。 逆に今の社会が本当怖い……謙虚で頑固なお婆さんの一意見を、そこまで悪意に取り上げるのか; 要するに、その発言者の人柄や背景は関係なく、発言中のミスだけが取り沙汰されてしまうわけで、 一意見という認識自体が間違いだとは、わかりますが。その一見無責任さが叩かれるんだろう。
前向きで賢しくて言葉上はいい人だらけなこの社会、つくづく、ネガで愚かな私はしんどい……。
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