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2013/03/17(日)
車椅子
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夢の話なんてつまらないとは分かっていますけれど。 それを書きたい訳じゃなくて、でもじゃあ何をと言うと説明し難いのですが。 車椅子に関する夢の記憶が溜まったのでメモしておきます。
一つ目。 知っている人、親しいわけじゃないけれど尊敬している人が事故に合う。 その人が車椅子になってから話す機会がある。 車椅子になってから、幅が必要だから家を片付けたんだと、笑っている。 でも私はそこで急に気付く。 この人は死んでしまうつもりなんだと。 だから家を片付けたんだと。 だって、この人にはとても大切なものがあって、でもそれは足が無いと出来ない。 走れないと出来ないことで、なのに、それを失ってしまって。 それはとてもとても悲しく辛いことなんだと分かる。 周りには大丈夫だと、そう言っていたけれど。 でも、もうこの人には生きているのは辛いことでしか無いんだ。 そう思って、とても苦しい。 でも私だって、視力を失ったら死んでしまいたいだろうから。 これがこの人の選択なんだと、納得しようとする。 私に出来ることが無い。同情する権利も無い。 でも、謝る気持ちになって、とにかく切なくて。
二つ目。 車椅子の少女がいる。 痩せていてとても暗い。 彼女は私の家族なのだけれど、どこか鬱陶しい存在で。 家の中のどこにいても、ふと彼女に気付く。 それが邪魔で。 でもある日急に気付く。 この家には階段があるのに。 なのに何故どこにでもいるの?どうやって移動しているの? 彼女は、車椅子から降りられないのに。 そう思った瞬間、ぞっとして背中が毛羽立つような恐怖で。 でもふと気付くと気配がある。 振り向かなくても彼女だと分かる。 耐えきれなくなって振り向くと、そこに見たこともないぐらい美しい顔があった。 見たことのない笑顔で嬉しそうに笑っていた。 怖い。
三つ目。 古城の中、私は従僕で、車椅子に乗った主人がいる。 ある時は少年で、ある時は老人だけど、同じ人。 とても大切な人で、とにかく盲目的に大好きで。 全ての世話を見て、車椅子を押す。 そうやって長い時を過ごす。 もう騎士がいないから、彼を守るのも私の役目。 それなのに、ある時主人が攫われてしまう。 けれど私には手を出すことが出来ず、それが悔しくて悔しくて憎くて。 もう駄目だ助けられないと思った瞬間、怒りにかられて自分の腹を裂いた。 切れ目から内臓が溢れて溢れて、止まらない。 私の意思は溢れて膨れ上がった内臓に宿り、津波の様に流れ出る。 古城から迸り大波になった内臓として私は主人へ向かう。 そうして誘拐者と共に主人を飲み込んだ瞬間、それが主人だったと思い出した。 けれどもう遅い。 他の物は全部飲み込んでしまったのに、車椅子だけが固くて痛くて、消化出来ない。 次の場面では古城の中に、車椅子だけがあって、その場で静かに車輪が回っていた。 他には、もう何も無い。
夢にはよく喪失感とか焦りが出るなと思います。
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