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2011/05/26(木)
若いとき
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憎しみは、それしか見えなくなる嵐の様な感情だった。 大荒れの海に投げ込まれたように、とにかく揺れ動き、荒れ狂うものだった。
喜びは、首まで浸かっている時の波に似ていた。 私が抵抗出来ないまま、左右にひたすら揺さぶられていた。
今は、自分の視点が上に上がったように思う。 大波の飛沫も波の揺れも、私の体を揺り動かさない。 爪先を揺さぶり、落ち着かなくさせるだけ。
自分がそこから離れて、寂しい部分もある。 あの揺れ動きもまた、楽しさだった。 でも、今も好きだ。 どちらにも色が有り、自分だけのものではないことが分かる。 それが美しいので。
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