|
2010/03/17(水)
吊られた男
|
|
|
自殺してしまいそうな人を見たことが沢山あります。 実際に死んだ人もいます。 私も死にたいと思ったことが有ります。 実際に自傷に至ったことも一回では無いです。
自殺を止める、という課題は問題が複雑なので困難です。 でも必要以上に難しくなっているようにも感じます。
簡単に考えれば、自ら死を選ぶ理由は苦痛。 でも環境はどんどん良くなっている。 以前に比べて、苦痛は減るばかりのはずなのに。
自分の境遇で思い返しても、私は恵まれている。 飢えも凍えもしていない、兵役も差別も追って来ない。 それなのに、私は死にたかった。 幸せな時間でさえ私を死にたくさせた。 就職率などは別かもしれないけれど、豊かにすることは解決では無い。
どうせ、死にたくなってしまったら何もかもが憂鬱になる。 どんな刺激も全部苦痛にしかならない。 そういうフィルターがかかってしまう。
旧史的ではあるけれど、社会の枷は少なくとも首以外にかかっていると思う。 社会に顔向けが出来ない、家族を背負う、人様の迷惑になる。 申し訳ない、恥ずかしい、体面を損ないたくない、名前を汚したくない。 そういう、枷が。 あればあったで苦しいけれど、少なくとも首に縄をかけるのを一刻迷わせる効果はあった。
豊かにしてやるより、モラルで足首を結わえてやるのも手だと思う。 それだけのことですが。
|
|
|