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2010/01/28(木)
欲求
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アートという物が好きです。 自己表現であったり、伝達手段であったり。 全く無意味なオブジェでも、生活用品の合理的なデザインでも当て嵌る。 自分にとっては、ただ見たいと思った物を実現する作業でした。 欲しい物があって、それを手元に置きたい。 でも探しても見つからないから、自分で作る。 それが最初だったように思います。
でも今、あまりその作業をすることが無くなりました。 自分の為には、なかなか作れない。 人に喜んでもらうとやっと事を成した気分がします。
とても傲慢な言い方なのかもしれないし、慢心なのだろうとは思いますが。 でも、今の自分は幸福なのだと思います。 満ち足りて、不足した物が無い。 求める限界の美しさも凄みも、手に入れることが出来る。 視覚や聴覚でどうにか出来る不満を抱えていない。 だから、作る様な欲求が沸かない。
今まで、とても幸せな人生を送っています。 作りたい物を結構、作ってしまった様な。 これから別のことを考えていくことになるんだろうなと思います。 それはきっと生き方とか生産とかに関することなんじゃないかと。 始めの二十年では出来なかった、成人としてのことなんじゃないかとか。 もしかしたら、自分は一生大人になりきれないまま、中間に浮き続けるのかもしれない。 でも成人している以上、そうやって生き続けることなんて出来るんだろうかとか。 色々考えます。
でも、周囲の人を見ていて、特に不安を感じません。 存命の人も、亡くなった人も、沢山のことを教えてくれたし残してくれた。 今の日本は結構大変な状況だと思うけど、戦後を生き抜いた祖母だって今元気でいてくれる。 かつて犯罪者だった友人も、今は平均以上に立派な親になっている。 皆生まれたし死ぬし、死んで来たけど、今の私はここにいるんだから。 私が酷いことになって死んでも、やっぱり誰かいるんだし、そこに幸せもあると思う。
何だか長く書いている割に、内容が分かり難いしまとまりませんでした。 ただ、私は早くちゃんとした大人になって、自分が一つのモブであることを納得したい。 それさえ受け入れられれば、沢山の過去の人が今の私を支える土壌になってくれたように、私も将来に役立つ土の一端になれる気がします。 オンリーワンは有象無象。 永遠なんて無いし、人は誰でも一人です。 でも昔から、全部の生物がそうやって生きてきたんだから、奢らないでいられるようになりたい。 難しいことです。
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