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2009/09/08(火)
保全
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老人が教壇に立っている。 アジア系の人種。 何かを話しているが、聞き覚えの無い言語だ。 そして、次に知っている言葉で話す。
「今、皆さんには私の話したことが分からなかったでしょう」 「それは、私達の来た所が違うからです」
琉球ではなく、アイヌだったように思う。 印象に深く残っているTVの一場面。 統一言語、識字率、民族。 気にはなる。 それでも、ただ「その文化を保存しよう」とは気軽に言えない。 彼らを圧した上で成立した、今の文化が私の文化だから。
今の私達は何とも戦っていない世代だと言われる。 勿論、個人的な闘争は幾らでもある。 殺し合いだって実は結構頻繁なのだと思う。 でも、国や血や民族を背負う重みを知らない。 それは幸せなことかもしれないけれど、非難され嫉妬されることでもある。
その上で、なおその上で、自分の幸福を主張し守りたい。 これが非難されるような形であっても、私の幸福はこの形だ。 親や祖父母やその祖先が私達の為に残してくれた形態。 私が子供にも享受させたいと思う環境。 その為の努力ならするよ。 例え非難されても、嫉まれても、奪われようとしても、抵抗する。
でも、だからと言って何も見ないようにしたいのでは無い。 この幸福になお今足りないものを、なるべく補完していきたい。 だから沢山の文化を、残すのも自分のやりたいことではある。 自分の幸福の礎になった犠牲を悼むのも、今後の幸福になると信じている。
何だか書きたかったことが分からなくなってしまった。
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