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2009/07/15(水)
蜻蛉
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切ない話が嫌いかと言われると、難しい。 おそらくは、好き。 けれど、切なくする為に作られた話が好きではない。 読んで切ないと感じるのは好きなのだけど。
そもそも、切ないという言葉が人とずれているのかもしれない。 違うものを感じているような気がする。 構成要素で言えば、悲しいが少なく、空しいと諦めが多め。 あとは諦めに決意が配合されているので、苦しさが少ない。 晴れて曇りな空の様に、明るく無機的な灰色。 或いは、止まった時間の安らかさに似ている。 あとは、延長線上に野蛮さがある。
切ないと感じさせる為に書かれた話は、そんなに切ないと感じられない。 切ないと感じたものを他の形で表現する話になら、もっと共感出来る。 だから、商業的な物よりも同人や日記で切なくなることが多い。 オタクだったりニートだったり、一般的なメンヘラだったり。 そういう人のひたむきさや、壊れ方、社会とのずれ方。 見ていて愛しく、切ないもの。 特別な人生より、特別になれない人生の方が、ずっと儚い。
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