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2009/03/09(月) 殺人事態
人を殺すというのは、どんな気分なのだろう。

身の回りには、直接的に人を殺した人はいない。
間接的に殺してしまったと考えている人はいる。
いつか殺したいと願っている人もいる。
けれど、実際にその手で誰かを殺した人はいない。
過去にはいたのだけれど、それについて話す機会は無かった。

ドキュメンタリーで外国の元少年兵のインタビューを見た。
両親を自分の手で撃たせられて、それから人を沢山撃ったと。
それを見た時点の私よりも、まだ下の年齢。
肌の色は違ったけれど、隣の家に住んでいてもおかしくない「普通」の少年。
もう撃ちたくないと行っていたけれど、彼が平和に生きる為には銃がまだ必要かもしれない。
その彼は、人を救う側になりたいと言っていた。
彼が殺人者であっても、これから少なくとも私よりは価値のある人生を生きるだろう。

深夜のアニメを見ていた。
初めて人を殺したことにショックを受ける、「よくある」場面。
今まで特に何とも思わなかった表現だけれど、突然ひどく不思議に感じた。
人を殺すのは、特別なのだろうか?
一体何がそんなにショックなのだろうか。
ショックを受ける方が「正しい」「普通」の反応なのか。
それは、平和において?この状況において?物語の正道において?
その場面で表現されてるのは何なのだ。
人間の命の重さか、人を殺すことは非日常のショッキングな出来事であるべきだという主張か。
それとも作る側の個人的な想定なのか。

私には好きな人が沢山いるが。
その好きな人も、必ず死ぬ。
誰かに殺されるかもしれないし、何かに殺されるかもしれない。
近々死にそうな人だっている。
メンバーの死も、長い付き合いの中、ずっと頭にある想定である。
ここで無論、自分の死のことも考えるけれど。

私はおそらく、人を殺してもショックは少ないだろうと思う。
動物を殺すのは嫌だったはずなのに、授業の解剖には抵抗しなかった。
胸の中は曖昧で不快だったけれど、想像していたショックは無かった。
食べる為に釣って捌いた魚には、同じ不快感を受けることさえない。
生きる為の殺人なら、罰されないであろう殺人なら。
多分私は、そんなに、自分が思うほどには、ショックを受けないだろうと思うのだ。

自分に、物語の主人公にされる様な正しさを期待しない。
悪役にされる様なタフさも期待しない。
小悪党程度の小回りもきくことはない。
純粋な被害者であれるほどの善性も足りない。
殺人はただ殺人であるだろう。
小動物を「学校で」解剖する時に感じた、あの空しさ。
大人になった今では、更に鈍感さを増しているだろう自分には、あの冷たさはなかなか蘇らない。
ただ、もしかしたら来るかもしれない、大切な人の死を見るその瞬間を、恐れつつ少しの期待も否定出来ない。

自分の老いと、その果てに来るものは来て当然のものだ。
それを私が嫌悪し恐れ逃避するのも当然のことだ。
何も特別なことはない。
殺人について、何を考え感じるべきか、よく分からない自分に違和感を感じはする。
でも、ただ、大切な人が死ぬ時。
そうでもしないと見れないものが、何か見えそうな気もする。
それを一度は見ておきたいし、自分の死でそれを見る人がいることを想像すれば少しだけ喜びに変わる。
 


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