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2008/09/24(水)
善戦悪争
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列島異変2008を見ました。 人類の衰退や日本の傾きを、体験する世代になるとは思わなかった。 思わなかっただけで、生まれた時点で直面していた訳だけれど。 何かをしようと思う人がいるのは知っているし、素晴らしいと思う。 けれど時期は遅過ぎるし、力は足りないのが現実。 録画した独裁国家の方を先に見るべきだったかな。
仰天ニュースも、911の部分だけ見ました。 あれは戦争と言うものを考える上で、重要な事件だと思うのです。 何かで見た映像が二つ、忘れられない。 褐色の肌の男性が、瓦礫の前に立っていた。 米軍の攻撃で彼の家族は、家と一緒に崩れてしまった。 彼は自国での市民の犠牲を知らないアメリカ市民を憎んでいたと思う。 テロリストに怒り、アメリカに怒り、その感情を一体どうしたんだろう。
もう一つは、褐色の肌のスーツの男性のインタビュー。 彼は、自爆テロなんて愚かだし無駄だと言った。 けれど市民には「戦争をしている」と実感させるチャンスだった。 でも「テロとの戦い」という言葉で、戦争は戦争でなくなった。 それを、諦めながら非難していた。 善悪が定められたことを虚しく思っているようだった。
日本では911の番組を年に一回ぐらいは必ず見かける。 外国で流される原爆の番組の数を知りたいと思うのは卑怯な比較だろうか。
墜落して死んだ人から直前に残されたメッセージの中に、妻から夫に向けたものがあった。 明るい声だった。 写真の女性はとても綺麗だった。 私はそれを、嬉しく思う。
悪とは何か、を考えるのは好きです。 酷く気持ちが打ち沈んで、重く暗くなってしまう。 でも、透き通った深い水の様な色が見えるのが快楽。
手塚治虫「MW」映画化 http://mw.gyao.jp/ 同性愛を描かず…と見かけたのですが。 それでは一体、あの二人の関係をどう描いていくのか。 善悪を問う上で、快楽や接触が感情・思考をどう左右するのかというのは、重大なテーマの一つだと思うのですが。
難しいけれど、狂おしい作品だと思うので期待四割、諦めが六割です。 神父役が爽やかな外見の細い方なのも残念。 美しい物に魅了される、あの無骨そうな体格との対比が好きなのに。
善悪、人の良心を問うものを作ろうと考える方がいるなら面白いことだと思いますが。 「殺人鬼」をダークヒーローにしてしまうだけならば残念です。 答えの出ない、生々しい、肉体と精神の堕ちる様が醜くて美しいのだから。 性を省いたら、やはりあの熱と苦しみは消えるように思いますよ。 快楽、秘密、薬物、魂、性、悪意、好意。 面白い話なのですよ、原作は。 読むのは苦しいことですが。
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