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2008/08/03(日)
卑俗と非属
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谷/山浩/子さんの曲が好き。 狂っている曲の限定で。 綺麗に作られた声でないと言ったら失礼かもしれないけれど。 あの身近な声で語られる物語の、答えを出さない姿勢が良い。 耽美でもなく、グロくもない、日常の歪み。 理解を求めも許しもしない、個々の世界と言うものがあると思う。
励まされたくない、諭されたくない。 他人の恋愛に感情移入が出来るなんて一生信じられない。
明かりが無いと歩けないけど、日陰でないと顔も上げられない。 雌では有るが女でなく、当然男だったこともないが雄臭い。 子供ほどには柔軟でなく、大人を名乗るには未熟過ぎる。 役には立たずに邪魔にはなるが、憎まれるほどの存在感は無い。 主張出来ることもないくせに、控えていられる謙虚もない。 鬱陶しいだけの妖怪みたいなものがいたら自分に似ていないだろうか。
ハレーションや、空の色の境目に見える色が好き。 あれは、伝達出来ない色。
どこにも属していないという意識が強い。 孤独感なんて呼ぶつもりはない。 だって、自分だけだなんて考えてはいないから。 認識する世界が全て茫洋として曖昧で、何もかもが、何かの集合。 どれもこれも一つきりで、換えを考えるまでもなくどれでも一緒。 飛蚊症で見える影は、あれは少し親近感を感じる。
人恋しさは感情ではなく、本能であると思う。
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