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2007/02/27(火)
幸福
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自分の親に「私は幸せだ」と伝えるのが難しいです。 詳しく書くと、それだけではないのですが。
「難病と戦う子供達」「親を失った子供達」「愛を求める若者」 一緒にしてはいけないかもしれませんが、その手の類の番組。 全くながら、同情が出来ません。 悲しい話だとは思いますが、彼らが不幸だなんて思わない。 少なくとも日本に居る子供達は、ほぼ全員が幸福だと思っているので。
もし5歳で交通事故で死亡してしまったとしたら、それは不幸です。 でも、5歳まで日本で幸せに生活していたら幸福でもあるのです。 だって5歳にもならないうちに、もっと悲しい理由で死ぬ子供達もいる。
私は大変幸福なので、こういう事を考えるのは不遜かもしれません。 でも、日本に生まれたという事は本当に幸福だと思うのです。 難病と戦えるだけの支援が受けられる。 親を失っても生きていける施設や法律がある。 愛情を求めらるほど生活に余裕が有る。 その上で不幸だなんて、なんだか言えるとは思えない。
本人と接したら、可哀想と泣けるかもしれません。 でも番組になる上で、金銭が絡み、編集がされる。 同情や憐憫を求められる、その雰囲気に同情が出来ない。 「可哀想でしょう?」と言われると「じゃあ何かしようよ」と思ってしまう。 実際に支援をする気がなければ、番組はただの娯楽商品ですから。
そして、10代や20代で夜中に町を徘徊している若者達。 綺麗な服を着て携帯を持ち、流行を気にかける。 彼らの環境は多少不幸かもしれませんが、選択の余地は有った。 同情は全然、出来ません。 虐待に近い暴力を受けてもきちんと育ったメンバーだっています。 病気で多くの制限を受けているメンバーだって自分が不幸だとは言いません。
私は幸福を感じているし、今死んでも充分に幸福な人生を送っている。
主観的に見ても客観的に見ても、世界で上位数%の裕福で安全で幸福な人々の不幸。 それを見て同情出来ないということを、身近な人に分かってもらう。 それは難しいことで、「私が幸福だから」の説明で解決出来ない事がもどかしいです。 何とも贅沢な悩みですね。
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