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2007/10/26(金)
回顧
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以前よりもずっと良い生き方をしている。 そのはずなのに、前の生き方が懐かしい。 懐かしんでいるのが、一体何なのかよく分からない。 あの時の輝くような時間なのか、その時の自分なのか。 若さを求めているだけなのか。 痛くて苦しくて辛くて、どうしようもなかったのは確か。 それを楽しいと思っていたのも確かで。 でも、今が楽しくないわけじゃない。 ただ、懐かしくて懐かしくてたまらないだけ。 失望が当然だと、嫌という程分かっているはずなのに。 もしかしたら、あのまま死にたかっただけなのかもしれない。 そういう事には、気付けないような気がする。
気付くと好きになっているものがある。 心底嫌っている人がいる。 その間に共通項を見つけて、自虐的な気分になる。 好きな物と嫌いな物の区別も付かないのか。 或いは、そんなに違わないものなのかもしれない。 それを認めるのは、どうしても嫌なのだけど。
価値観が引っ繰り返ってしまうのはひどく簡単で。 大切な物がふとした瞬間、塵屑と大差ないものになる。 どうでもいいものが、急に手放せなくなる。 優先順位こそが人格だと分かっているのに。 そこさえ守れないのでは、自我の意味なんてないのに。 チェックボックスを外すように簡単に、急にいらなくなる。 ランダムでそういう機能が付いているみたいに。 本当に簡単に、いつかこの機能が自分にも及ぶ気がする。 きっとその時は、自分がいらなくなるんだろうな。 不思議だけれど、安心する。 もしかしたら最初から自分なんて要らなかったのかもしれない。
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