|
2009/08/18(火)
あなたの知らない世界
|
|
|
足音が近付いてくる!
一ヵ月もの間、毎晩不気味な足音を鳴らしやがって!
今日という今日は 例え犯人が不気味な血だらけの幽霊だろうが何だろうがもう許さねぇ!
そしてAは足音に合わせ力強く扉を開けた!
が 開いた扉の前には人はおろか幽霊らしき影さえも見当たらない。
Aと共に部屋に住んでいる友人は恐怖で部屋の奥で震えている。
酒に酔っているAは恐いながらも強気で、見えないがいるであろう何かに怒りをぶつけている。
「テメェ!見えねえからって調子のってんじゃねえよ!」
「姿見せろこの野郎!」
と 草木も眠る丑三つ時に何とも近所迷惑な怒声を浴びせていた。
が 極めつけはこれだ!
「テメェ姿現せや!ぶっ殺してやるよ!」
一体Aは何を言っているのか?
部屋の隅で恐怖におののいていた友人もさすがに突っ込まずにはいれなかった。
「いや、もう死んでるって。」
怖いながらも真っ当な突っ込みである。
幽霊はもう生きてこの世にはいない。
既に死んでいる人を更にぶっ殺すとは何とも鬼畜なAである。
だが不思議な事に この騒動の後、ぴったりとこの怪現象は止まったのである。
後日、この夜中のAの騒ぎを聞いていた隣人と話をする事ができた。
その隣人の話によると 以前その部屋に住んでいた人は 足音のせいなのかどうかはわからないがノイローゼだったという。
何故か家具は仏壇だけだった。
最後にはその仏壇を窓から放り投げ そのまま行方知らずの謎の失踪をかましていたのである。
失踪したその後には兎が残されていたらしい。
飼い主もいなくなり、 見つけた時には既に遅く、憐れ兎は餓死していたそうな。
という事はあの小動物らしき何かはこの兎という事になるのか?
そしてあの足音は謎の失踪を遂げた前の住人なのか?
それは今となってはわからない…。
これを読んだ皆さんも引っ越しの際は… 十三段の階段のある二階すぐの部屋に住むのだけはやめときましょう。
命が惜しいのならね…。
ところであんなにも霊に対し怒鳴りちらしたAは何もなかったのか?
今どこで何をしているのか?
風の噂によると…
西新宿のとあるライブハウスの地下へと続く階段で…
寝ゲロを吐いていたとかいないとか…。
あの霊の呪いなのか…MAXMIXのせいなのか…
それは誰にもわからない…。
|
|
|