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2009/03/25(水)
伝説の男
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その日は朝からぐったりだった。
連日の宴の疲れが残っているのだろう。
そんな体調で仕事なのだから気分が重い。
気怠い気分で作業服に着替えていたら 伝説の男が出勤してきた。
俺の隣りで着替える伝説の男。
奴が着替えだしたその時!
臭い!
糞臭いのだ!
何が何だかよくわからないので とりあえずは真相究明。
漏らしてないか尋問する俺達。
が逃げる様に奴は現場へ向った。
まぁ正直、臭い奴はさっさと消えてもらった方がいい。
そしてその日は伝説の男に会う事もなく
朝の出来事もすっかり忘れ家路についたのであった。
そして翌日。
同じ様な気怠い朝。 同じ様に出勤し 同じ様に作業服に着替え
同じ様に臭い伝説の男…。
どういう事だ!!!
さすがに二日も同じ臭いを発している伝説の男に
怒濤の尋問を浴びせない者はいなかった。
しかも今日は同じ現場。
俺達から逃げる術は奴にはなかった。
とりあえずは事実確認からだ!
とトイレへと行かせた。
戻ってきた伝説の男から解き放たれた言葉は!?
「少し漏らしてました…。」
またなのかい!!
君は幾つになればきちんとトイレで用を足す事ができるのだ。
それよりも何よりも二日連続で臭いとは此如何に!
有り得ない二日連続の異臭騒動の謎を 躍起になって問詰める俺達。
だが 昨日は違う!俺は知らない!と言い張る伝説の男。
だがどう考えても可能性のある人間なぞ、奴しかいない。
平気で嘘をつく伝説の男など、はなから信じてはいない。
奴が漏らしたという事はわかっているのだが 何とか奴の口から自白させたい。
まぁ現場は同じなのだ。 ゆっくり吐かせればよい。
そして夕方。
長く続く尋問についに誤魔化しがきかなくなってきた。
あやふやな答えを連発する。
すかさずここが攻め時と奴の嘘を切り崩していった。
みるみるうちに崩れだす嘘。
真実は想像よりも強烈だった!
伝説の男は昨日まったく漏らした事に気付かず 風呂に入っていないという! なのでパンツもそのままだという。
とすると この臭いは昨日から継続しているものなのか?
そんな事有り得ないと思うが現実に昨日も今日も俺達は臭いを嗅いでいる。
というかそんなの気持ち悪くて堪らないだろう!
と普通なら思うが伝説の男である。
有り得ない話でもない。
何にしても気持ち悪い男である。
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