|
2019/05/12(日)
カメムシについて考える
|
|
|
さて昨日今日はこのところ急に増えたカメムシを獲りつづけたのですよ。 四角いペットボトルの蓋を外し上部を切り離しひっくり返して、中に灯油を入れておく。それを各部屋、廊下に置いて小さなトングを持って家中をウロチョロするのであります。気温が高く、20℃近く気温が上がるとムシの動きは、繁殖の時期にもなって動きが敏捷となるのです。 いやムシなんか放っておけばいいのだけれども、ここに来た時の廊下一面にうごめくカメムシの臭いと多さに気が狂った。PTSDなのであったのです。だからそれ以降は狂ったようにムシを獲りつづけている。「狂気」だと思う。 カメムシは杉の木の多いところに多く発生し、冬は杉の木の皮に潜り込んで越冬する。しかしムシにしたって小屋や住居のなかで越冬する方がずーっと安全だと感じているようだ。 初冬の風のない暖かな日に大挙して飛んで来て外壁にへばりつく。やがて隙間を探して屋内に入りこん来るのである。体の重さの割には羽が弱く長くは飛べない。風が吹くとどこへ流されるか分からないのだろう。電灯の周りを飛ぶムシの周回の数を数えた。およそ70回ほどでピタリと止まってしまう。その数が3つになると立ち上がって自家製の捕獲ボトルに落とし込む。これが疲れる。おまけに白内障の目ではムシを追いかけられない。カメムシは自分の身体の色と同色のところで難を逃れようとする。そしてジッとするか逃げるか判断するのである。大変厄介であります。 カメムシというものは、センサーがあるように思えるのだ。私が近づくと頭の角を震わせ対決の準備をするのだろう。あの小さい体の中に人を観察する力と、あの臭い体液という武器を持つカメムシの生命力には到底勝てないと諦めてはいるのだ。しかしあの日から私にはカメムシが天敵なのだ。どこかの軍事産業あたりがカメムシのそういった特徴を調査研究でもすればレーダーよりか強力な兵器が出来るのではないかと感じている。 皆さんも田舎の温泉場に泊まろうとしてこのムシの攻撃を受けたなら、きっと特急に乗って新幹線に乗り換えて東京へと帰ってしまう人もいるだろう。 もっともフランスの香水「ポアゾン」にはこのカメムシのあの臭いも入っているという。人を振り向かせる臭いも香水には必要だという。カメムシも役に立つこともあるのだ。 世界で200種?以上いるというのだからしょうがないけれど私は見つけると踏みつける。きっと死んだ後にはカメムシに500回ほどは転生しなければならないとしてもだ。 「アッ、臭い」と見上げるとクルクルと電灯の周りを飛んでいるのです。
|
|
|
|