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2018/09/14(金)
横根集落跡
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週末用に買い出し。秋山林道を相吉へ向かう。 苗場山は山頂部の雲が引かない。横根という集落跡に弘法大師手ひねりの跡という石碑がある。車を止めて見てみた。「津南町の宝もの」という案内板にはこう書かれている。昔、旅の老人が水を分けてもらえないかと村人に尋ねるのだが村には他人に分けてやるだけの水はないと断ったという。老人は村の水を石を手でひねってそこに封じ込んでしまったという。老人は村はずれで山道の脇に杖を立てて水を出したという。村人は「弘法の清水」と呼んで大切に使ったという事だと。以前仁成館の先々代の御主人も同じことを言っていた。ここは中津川の左岸河岸段丘の上でいかにも水のないようなところで耕作も難しそうな土地である。今は鳥甲牧場となっている土地である。水がない土地である証左だ。その横根も今は横根集落跡地となって旅の老人の痕跡も消えそうな寂しい土地になっている。その老人が弘法大師だったとは思わないが、ルバング島の横井少尉は何十年の戦争の後に渡ったブラジルで水を見つける名人だったという。昔の人というものは厳しい暮らしの中で生きる知恵として土地を見たり水を探したりすることを上手にできる人がきっといたと信じている。
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