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2016/10/29(土)
キンドルに「月桂寺」を見つけた
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予定では冬用の新品タイヤを取りに行き、飯米を送ろうと考えていたが終日氷雨でトラックでの作業は止めた。外での側溝清掃も止めた。家を出たくもなかった。そんな時はMLBのカブスを見ていた。すると負けてしまった。夜はカープを見ていようと思ったがこれも負けてしまうのではと気になった。その間はキンドルで「吾輩は猫である」を読んでいた。実はキンドルは去年に買い求めたのだが使い切れずに宙に浮いていた。これではジジイになると教えてもらった通りに読み始めた。本と違って重く使いがっては慣れないが気が付くと指をなめてページをめくろうとする自分がいた。 猫を読んでいると母方の菩提寺「月桂寺」の名前が出て来て驚いた。女子医大隣の寺は夏目坂から遠くもなく漱石の時代にも半七捕り物帖の頃にも登場する必然はあるのであろう。母方の直系は絶えてしまったのだからそのうちに寺から退去を求められるのは左程先のことでなくなった。戦時中ビルマ戦線で戦死した伯父もシベリヤで戦病死した伯父も会ったことのない僕が線香をあげるだけになったが、墓に何もなくっても生きたという何かは感じ取ってあげたいといつも思う。ああいった時代にたまたま遭遇してしまった僕の知らないふたりの伯父の写真を見上げながら少なくとも僕が生きているうちは名前を呼んで線香をあげて行こうと考えている。 雨降りの日に家の中にじっとしていると年寄りっぽい思いをするものだと感じた。母方の「月桂寺」に参らなくてはならなくなった。
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