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2014/04/09(水) 野良ザル異聞
 ちょっと気を許してしまうと、その反動は必ずやってくるものだ。去年からこのあたりを荒らしまわるそいつはついにやって来た。こうなるとのんきに伊予紀行などを書いて入られないだろう。他人からみれば笑い話でぼくは結構だ。人というものはちょっとした悲劇が大好きなのだから。
 PCはまだぼくの身体の一部にはなっていないけれど少しづつ進んでいる。地道に努力するしかないと昼過ぎまで向かっていた。不意に玄関でガタガタと音がして出てみると仕事仲間の由史氏が立っている。まだ雪の残る時期の来訪は珍しく、玄関の施錠について説明しながらお茶を飲んだ。
 彼が帰るというのでぼくも共に出て右岸のえん堤に手すりを取り付けつけてから郵便を取りに福一さんのところに寄った。玄関はやはり施錠されていて笑いながらはぐれザルについて話した。「いやー悪さをするもんだ」という福一さんと大笑いして帰ってみるとどうも様子が違っている。見ると玄関が45cm開いている。その先居間との障子も45cm開いている。台所に向かうガラス戸も45cm開いている。そして居間には食い散らかした菓子や南部せんべい、あめ玉が、じゃがいもが二つ食べ掛けで捨てられている。台所ではジャムがきれいに食べらてにんじんも散らかっている。
 そうなのだ他人の不幸を笑って帰って来ると、それは自分の不幸でもあったと気付かされるものだ。
 これで3回目である。気をつけているはずなのだが気の抜ける瞬間もある。奴はそれをちゃんと見ているのだ。木の枝に隠れて「あ〜きょうはかぎをかけやがった、じゃほかにいくか?」と観察しているのだ。恐るべき知能だ。
 栄村3.12の地震のときよりか散らかった部屋を片付けながら考えた。サルは甘いもの、味の強いものを好む。ナイロンのカサカサする袋のもには何が入っているかを知っている。野菜はニンジン、ジャガイモを選ぶ。殺してしまえとは思わない。が群れからはぐれた「野良ザル」、どこか自分のようでもある。ひとりで暮らすこの僻遠の地でいつも施錠しなければならないというのは、猥雑な都会暮らしと変わらないじゃないかと情けなくなってしまう。生活はなかなか大変だ。だから、おかげで掃除ができたと思おうとしてはいるのだが。外に出るたびに周辺に目をやって警戒しながらこれからも暮らさなくてはならなくなった。
 明日は村の巡査に被害報告を出してみたらどうだろうかと考えている。官はこの「野良ザル」にどう対応するか見てみたい。明治の北海道初山別で熊が人を何人も殺したことがあった。そのときの巡査も必死で熊を追ったのだから。


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