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2019/06/21(金)
生きているものたちへ
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夜になってゴロゴロと雷様が騒いでいます。 草を刈るのが仕事で今年は眼の手術もあって早めにはじめ今日から2度目にチャレンジである。私が刈り始めるとどこからともなくウスバシロチョウ(アゲハチョウ科)がやって来て機械の前をウロチョロし始める。今年も来たなと思いつつエンジンを噴かすと近くまで来て刈っちゃだめだよとばかりに邪魔をする。そのうち見えなくなってえ、ブンブンと回転を上げると再びやって来て私にこう言う「刈っちゃだめだと言っただろ」と花の頭にまといつく。そうなるとエンジンの回転を下げて注意して雑草のヒメジオンやハルジオンを残すように刈るしかない。 去年だったかボルネオかインドネシアだったか密林を伐採する大きな重機に向かっていっぴきのオランウータンが「壊すな、止めろ!」と向かって行く映像を見て、なんだか胸が熱くなって泣いたことがあった。 考えれば私の草刈り機はウスバシロチョウにとっては、大きな重機と同じでそれに立ち向かってくる姿がダブって気持ちが入ってシャンとして雑草を刈り残すことになる。止まったチョウを見ると羽根も傷ついてボロボロである。 彼らはエンコグサ、ケマンといった草を食草として卵で越冬する。ギフチョウを守ろうと努力しつつ、他の昆虫に害を与える私の行動は矛盾なのであるが、そこはひとつ大目に見てもらって ここでのケマンやエンコグサを刈らずに務めることが、あのオランウータンの強い意志に連帯することだと いつも忘れないで置かなければならない。人だけではなく動物も昆虫もみんな同じように生きている。 今、アカショウビンの声を聞いた、トンボも昨日見た。それでもカメムシは生かしてはおかない。人間のわがままに付き合ってはいけないが もし輪廻転生があるとしたら私はカメムシに生まれ変わってそれも何千回もだが、そこで罪滅ぼしをすることは厭わない。殺しつつ拝みつつという二律背反はどうも正しいようだ。
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