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2009/08/09(日)
ソーシャルワーク関連科目・ポイント
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*ソーシャルワーク関連科目・ポイント <コミュニティワークの歴史> ■レイン委員会報告 ・コミュニティ・オーガニゼーション(CO)の方法論を初めて体系化した報告書(The Field of Community Organization)。レイン(Lane,R. P.)を委員長とする全米社会事業会議第三部会が1939年にまとめた。ニーズをもつ住民の参加を明示し,COの対象領域を,それまでの私的な救貧事業の組織化から,大恐慌時代の地域社会における多様なニーズへと拡大。COの概念と名称,方法と活動,分野,従事者の資格と訓練等を総合的に整理し,ニーズ・資源調整説をCOの主軸に位置づけた。(14回)
■ニーズ・資源調整説 ・コミュニティ・オーガニゼーション(CO)の有力な概念として,1939年,レイン委員会が提起。生活困窮や都市病理など,大恐慌時代のアメリカの多様化する地域社会問題の解決と予防のために,ニーズに対する社会資源の発見や適合など,両者の効果的な調整活動を重視。住民参加やニーズ・資源の調査活動などを強調し,社会事業組織化から地域組織化へのCOの発展と体系化を誘導した。
■インターグループワーク(第6,16回試験出題) ・1947年の全米社会事業会議でニューステッターが提起したコミュニティ・オーガニゼーション(CO)の主要技術の一つ。「集団間調整事業」「集団関係の指導技術」と訳される。地域社会の多様な問題を解決するためには,地域社会を構成する下位集団の協力と協働の関係を調整・促進して,地域社会の問題発見とその解決のための協働を実現するという過程を重視し、@各集団の協力関係の保持とその代表者組織(協議会)の形成,A代表者組織と各集団との円滑な結合,B各集団の機能強化,C代表者組織による共同計画の策定と協働実施,のアプローチを提示した。地域集団の弱体化や形骸化から限界を示し,マレー・ロスの統合論に発展した。
■コミュニティオーガニゼーション統合説・ロス (第2回、第6回試験・参考) ・ヨーク大学学長などを歴任したロスRoss, Murray G. (1910-2001)は、著書『コミュニティ・オーガニゼーション』(Community Organization : Theory, Principle and Practice, 1955)において、コミュニティ・オーガニゼーション(CO)の方法論を体系化し,その代表的な定義となった。問題解決のための計画立案を不可欠とし,小地域組織化による住民の直接的参加と協働を促進して,弱体化する地域社会の民主的な再組織化への合意形成(統合)の過程が重要であると強調した。 ・コミュニティ・オーガニゼーションとは、地域福祉活動における住民参加を援助する社会福祉の専門的方法である。コミュニティ・オーガニゼーションには、ある一定の地域における住民の直接的活動、ボランティア活動、社会福祉機関や施設による連携活動、施設の対地域活動等が含まれる。
■ロスマン Rothman, Jack (1927- ) ・主著「コミュニティ・オーガニゼーション実践の三つのモデル」(“Three Models of Community Organization Practice”, 1968)で,コミュニティ・オーガニゼーション(CO)を「地域開発モデル」「社会計画モデル」「ソーシャル・アクション・モデル」に類型化した。1960年代,アメリカのCO発展期を代表する研究者。公民権運動・福祉権運動の広がりや1964年の「貧困との戦い」宣言などの社会情勢を背景に,社会改革へのCOの関与と,クライエントの弁護者としての専門的介入の視点を強調した。近年は,社会改革や地域開発への視点を強調し,トロプマン(Tropman, J. E.)らとの共著『コミュニティ・インターベンションの戦略』(Strategies of Community Intervention, 1995)などにより,コミュニティワークの方法論を発展させている。
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