社会福祉士 受験支援セミナー 日替講座
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2009/03/27(金) ソーシャルワーク・社会福祉援助技術・web講座16
■用語解説:ソーシャルワーク統合化理論  
 ソーシャルワークが専門職として社会的な認知を得る過程で,精神分析との同一化や心理主義といった個人への焦点化が強調されたり,逆に,環境の重要性が強調され社会的改革(social reform)へのシフトがみられた時期もあった。また,短期処遇が注目され,新たなソーシャルワーク実践理論が加わった。ある意味で,ソーシャルワークの理論は社会的要請に応えつつ進化し,多様化してきたといえる。こうした発展あるいは複雑化のプロセスにおいて,人と環境,そしてその交互作用を包括的に捉えることが,本来のソーシャルワークであることが再認識され始め,統合化の動きがでてきたといえる。

 バートレット(Bartlett, H.)は,ソーシャルワークの専門職性(プロフェッション)を全体として捉え,ソーシャルワーク実践に共通する拠り所を求めて理論的な整理を行い,ソーシャルワーク実践の共通基盤(common base)としてまとめている。ピンカス(Pincus, A.)とミナハン(Minahan, A.)も,実践の構成要素をクライエント・システム,ワーカー・システム,ターゲット・システム,アクション・システムとして整理し,クライエントの生活と問題を包括的に捉え,社会資源の活用を通して,計画的に働きかける手順を示しているが,それは従来のケースワークの枠を越えた統合的な理論であった。その後もソーシャルワーク理論の統合化は,一般システム理論やエコロジーの概念を枠組としながら発展している。ジャーメインとギッターマン(Gitterman, A.)のエコロジカル・パースペクティブやライフ・モデルは,ソーシャルワークの統合理論として広く受け入れられるようになっている。

 今日ではこうしたエコシステムの理論がソーシャルワーク統合化理論として不動の位置を占めているが,人と環境を一体とみなし,そのダイナミックな関係を包括的な視点で捉え,計画的に援助をしようとする姿勢はソーシャルワークの伝統的な視点をより明確,かつ具体化したものであるともいえ,ソーシャルワークの基本には一貫したものがあるといえよう。

第3節 社会福祉援助技術の構成内容
1.直接援助技術の概要
@個別援助技術 
・個別援助技術は利用者と支援者とが面接場面を構成し,利用者の立場から環境を調整し,社会福祉諸サービスの提供を通じ,利用者自身のもつ対処能力を強化し支援することで課題の解決を図る。  
・個別援助技術の過程は、インテーク、アセスメント、プランニング、介入、事後評価からなる。
・個別援助技術とは、利用者が社会生活をする上で解決しなければならない問題を明らかにし、利用者と家族の役割、援助者や援助機関の役割について検討することも含まれる。
・個別援助技術は、利用者との間に社会資源が入るため、直接、相談助言するカウンセリングとは異なるものである。

A集団援助技術
・集団援助技術とは、小集団を対象としグループ内での活動や経験を通じ、集団の持つ諸特性を活用して構成員個々の成長や発達を図るものである。
・最大の特徴は,対象となる人々の課題解決を,利用者と支援者とが参加し協働する小グループ活動場面の構成と過程の展開を通じて支援するところにある。
・集団援助技術では、ソーシャルワーク関係、メンバーの相互作用、プログラム、社会資源が援助の媒体となる。
・ソーシャルワーカーの機能とは、グループの相互作用や、プログラム活動により個々のメンバーの成長と望ましい社会的諸目標の達成に貢献することである。

2.間接援助技術
@地域援助技術 
・地域援助技術とは、地域社会で生じる地域住民の生活問題を地域社会自らが主体的・組織的・計画的に解決できるように、ソーシャルワーカーが行なう援助の過程及び技術・方法である。
・地域援助技術とは、地域の診断、組織化、福祉資源の開発、連絡調整等を行い、住民の地域福祉活動を側面から援助する事である。

A社会福祉調査法 
 調査活動によって、社会福祉、サービス・方策の実態と問題点を明らかにする。それにより利用者への問題の把握とニーズの発見、援助者への方策や援助の評価をフィードバックし、現状の改善・向上を目指す過程である。

B社会福祉運営管理 
・社会福祉運営管理とは、社会福祉サービスを、合理的かつ効率的に展開するための方法である。
・R.ティトマスはその課題としてと、政策形成とその効用、社会福祉機関・組織・施設の運営過程、利用者の権利、中央・地方政府の役割、資源の配分などを挙げている。

C社会活動法 
・社会活動法(ソーシャルアクション)とは、既存の社会福祉制度改善や新たな制度・サービスの拡充の為に、住民参加により行政や議会に働きかけ、社会福祉を推進する組織的活動である。特性として、世論の喚起・参加と協働・立法や行政的対応の促進が挙げられる。

D社会福祉計画法
 社会福祉計画法は、社会福祉を増進する為の目標設定、方法等を明らかにする技術である。
 住民の社会福祉、地域福祉を考慮した計画の立案であり、地域社会のノーマライゼーション化を目指すものである。


<学習にご活用ください>
*ソーシャルワーク・社会福祉援助技術論、練習・模擬問題集1
(社会福祉士・精神保健福祉士 受験支援セミナー・MGU 2008 第3回実施分)
 http://docs.google.com/View?docID=dcxvhmvj_4gnnzpghj&revision=_latest


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