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2009/03/17(火)
ソーシャルワーク・社会福祉援助技術・web講座12
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C実践現場における倫理責任 テキストP65 ・ソーシャルワーカーは、実践現場において、最良の業務を遂行するために、自らの専門的知識・技術を惜しみなく発揮する。 ・ソーシャルワーカーは、相互の専門性を尊重し、他の専門職等と連携・協働する。 ・ソーシャルワーカーは、同僚や他の専門職業家の貢献や業績を尊重し、自己や同僚のサービスの効果、効率について常に検討し、援助方法の改善向上に心がけなければならない。 また同僚や他の専門職業家との間に職務遂行の方法に差異があることを容認するとともに、もし相互批判の必要がある場合は、適切、妥当な方法、手段によらなければならない。 ・ソーシャルワーカーは、実践現場との間で倫理上のジレンマが生じるような場合、実践現場が本綱領の原則を尊重し、その基本精神を遵守するよう働きかける。 ・ソーシャルワーカーは、常に業務を点検し評価を行い、業務改善を推進する。
用語解説:福祉オンブズパーソン・オンブズマン 保健福祉サービスを利用される全ての方が、千代田区やサービス提供事業者に対して不満や苦情が生じたとき、保健福祉オンブズパーソンに申し立てをして、救済を受けることができる制度です。 保健福祉オンブズパーソンは、利用者の苦情申立てをみずから受け付け、行政内部の判断ではなく、公正・中立な立場で調査をし、必要と判断したときには、意見表明やサービスの是正を勧告することができます。(千代田区HPより抜粋。千代田区は弁護士、社会福祉研究者、社会福祉士の計3名で構成) オンブズマンは、スウェーデン語では ombudsmanと表記し、その意味は「仲介者、仲裁者」で、いずれの党派にも加担しないで、冷静な判定者の役割を果たす人や委員会のことをいう。オンブズマン委員会は、複数の人たちからなる中立の監視、査定委員会で、それぞれ対応した役割を果たす。新聞社の報道倫理であるとか、消費者の目から見た食品管理であるとかといったもの、それぞれについてオンブズマン委員会が組織されたり、市民レベルで自主的にはじめる場合、市民オンブズマンと名乗ったりする。 オンブズマンとは、スウェーデンから生まれたもので、現地では既に200年以上の伝統と組織作りがなされている。その発祥は、国王が周囲の諌めも聞かずに他国との戦争に望み、敗戦の挙句、自らも戦死した場合、王の宮廷道化師が休戦を取りまとめ軍を率いて帰国するという権限が与えられていたという。こういう軽度、階級の序列に加わらない人が、万一選択肢に迷うような事態に陥った時、その仲裁、査定を行うものとして制度化されてきたものが、これだという。1970年代、こうした組織の発想が世界に広まった。一般に、スウェーデン語の表記が用いられている。Ombudsmannという表記も流通している。
D社会に対する倫理責任−社会に対する働きかけ− テキストP65中段 ・ソーシャルワーカーは、人々をあらゆる差別、貧困、抑圧、排除、暴力、環境破壊などから守り、包含的な社会(ソーシャル・インクルージョン)を目指すよう努める。 ・ソーシャルワーカーは、社会に見られる不正義の改善と利用者の問題解決のため、利用者や他の専門職等と連帯し、効果的な方法により社会に働きかける。 ・ソーシャルワーカーは、人権と社会正義に関する国際的問題を解決するため、全世界のソーシャルワーカーと連帯し、国際社会に働きかける。
◎ソーシャル・インクルージョンは、2000年12月,厚生省社会・援護局による「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会」の報告書において,新たな福祉課題への対応の理念として位置づけられた。社会福祉制度の網の目からもれ,社会的排除・摩擦や社会的孤立という状況にある人々を,社会的つながりを構築することによって社会の構成員として包み支えあうこと,という意味で使われる。社会で暮らす人々を孤立や孤独、排除から援護し、社会の一員として包み支えあうという理念である。今後,社会の構成員としての権利と義務とは何かを問うこととともに,それを具現化するために,「つながり」に内在する利害関係や権力関係を明らかにしたうえで連帯や協働を考えることが課題となる。
E専門職としての倫理責任 テキストP66中段 ・専門職業上の知識や技術が、非人間的な目的に利用されないよう自戒する必要がある。 ・ソーシャルワーカーは、利用者・他の専門職・市民に専門職としての実践を伝え社会的信用を高める。 ・ソーシャルワーカーは、その立場を利用した信用失墜行為を行わない。 ・ソーシャルワーカーは、他のソーシャルワーカーが専門職業の社会的信用を損なうような場合、本人にその事実を知らせ、必要な対応を促す。 ・ソーシャルワーカーは、不当な批判を受けることがあれば、専門職として連帯し、その立場を擁護する。 ・ソーシャルワーカーは、最良の実践を行うために、スーパービジョン、教育・研修に参加し、援助方法の改善と専門性の向上を図る。 ・ソーシャルワーカーは教育・訓練・管理に携わる場合、相手の人権を尊重し、専門職としてのよりよい成長を促す。 ・ソーシャルワーカーは、すべての調査・研究過程で利用者の人権を尊重し、倫理性を確保する。 ■スーパービジョン 社会福祉サービス機関では,新人や中堅専門職の技術の向上,労働環境の向上,管理・運営,効果的な実践,機関内の人間関係機能の向上などをめざして監督・指導が行われる。これをスーパービジョンとよぶ。スーパービジョンには,@教育,A管理・運営,および,B表現と支持によりリーダーシップを育てる機能が含まれる。これらの機能を実施する人をスーパーバイザー(supervisor),スーパービジョンを受ける側をスーパーバイジー(supervisee)とよぶ。スーパービジョンはその目的,機能に応じて,機関内または機関外の経験保持者がその任にあたる。
<受験支援セミナー 編集者HP> http://homepage3.nifty.com/misekiya/
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