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2009/02/08(日) ソーシャルワーク論・練習問題&ポイント
*ソーシャルワーク関連科目 練習問題(旧科目名:社会福祉援助技術論、精神保健福祉援助技術論)
 解答は下方に表示されます。ご注意ください。
問題1 専門的な援助関係に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A 専門的な援助関係においては、援助者は自分の感情を一切表出してはならない。
B ソーシャルワーカーはクライエントと専門的な援助関係を築くために、クライエントが言葉で表現したことだけを重視しなければならない。
C 専門的な援助関係には自己覚知が必要とされるが、この自己覚知とは、クライエントにクライエント自身の価値観や言動の傾向を自覚してもらうことである。
D 家族・友人関係が「人間関係に基づくパートナー」であるのにたいし、専門的援助関係は「契約関係に基づくパートナー」といえる。

《組み合わせ》
  A  B  C  D
1 ○  ×  ○  ×
2 ×  ○  ×  ○
3 ○  ○  ×  ○
4 ×  ×  ×  ○
5 ×  ○  ○  ×


問題2 次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 「パーソナリティ」とは、個人間の差異を説明する概念であり,一貫性と統合性をもつ科学的に観察可能な行動特性をいう。
2 「非貨幣的ニーズ」とは、貨幣で測定することが困難で,物品や人的サービス等の現物給付によって充足するのが適当とみなされるニーズである。
3 クオリティ・オブ・ライフ(QOL)は,「生活の質」「生命の質」「生の質」などと訳されている。
4 「コンピテンス(コンピタンス)」とは、もとはギリシャ語で,忌避や排除の対象者としての奴隷や犯罪者の身体に刻み込まれた烙印を意味する。
5 スウェーデンのニーリエは、ノーマライゼーションをすべての知的障害者の「日常生活の様式や条件を社会の普通の環境や生活方法にできるだけ近づけること」と定義している。



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<解答>

問題1 正答4
A × 援助者は自らの感情をコントロールしなければならない(統制された情緒関与)が、それは「自分の感情を一切表出してはならない」ということではない。感情のコントロールが必要である。
B × 言語コミュニケーションだけでなく、非言語コミュニケーションも重視しなければならない。
C ×「自己覚知」とは、援助者が援助者自身の価値観や言動の傾向を自覚することをいう。
D 正しい

問題2 正答4
4 × 正しくは、スティグマは・・・。
*コンピタンスとは、環境と個人が相互にやりとりをする過程で,自分自身が周囲に与える影響を肯定的な感情で捉えることができれば,その個人は自己肯定感に基づいた一定の感覚を心のなかに確立することができる。そして,その内的な感覚をよりどころとして,必要な支援を自ら探したり受け入れたりする能力が開花していく。この能力をコンピタンスという。

<ポイント解説>
*ノーマライゼーション
 デンマークで1950年代前半に設立された知的障害者の親の会での議論を踏まえて,1959年に制定された知的障害者法において,行政官バンク- ミケルセンが「知的障害者の生活を可能な限り通常の生活状態に近づけるようにすること」と定義づけたことに始まる。その後,1967年にスウェーデンで制定された知的障害者援護法にもノーマライゼーションの理念が盛り込まれ,その制定に尽力したニーリエが1969年に論文「ノーマライゼーションの原理」を発表するに至って,世界各国の関係者に広く知られるようになった。ニーリエは,ノーマライゼーションをすべての知的障害者の「日常生活の様式や条件を社会の普通の環境や生活方法にできるだけ近づけること」と定義したうえで,1日・1週間・1年のノーマルなリズム,ライフサイクルにおけるノーマルな経験,ノーマルな要求や自己決定の尊重,男女両性のいる暮らし,ノーマルな経済的水準,ノーマルな住環境水準といった具体的な目標を提示している。1970年代以降になると,71年の「知的障害者の権利宣言」,75年の「障害者権利宣言」,80年の「国際障害者年行動計画」などでも基本的理念の一つと位置づけられ,国際的にも普及していくことになるが,この理念を北米に導入したヴォルフェンスベルガーは,1972年に「可能な限り文化的に通常である身体的な行動や特徴を維持したり,確立するために可能な限り文化的に通常となっている手段を利用すること」と定義し,「通常」ということの意味するところが文化的な違いを伴うことにも注意を促している。
 日本では,1970年代の後半より紹介され始め,81年の国際障害者年に刊行された『厚生白書』でも取り上げられて,80年代を通じて急速に定着していくことになる。だが,学術的な用語というより「ごく普通の,あたり前の生活を実現する」などといった日常語として,障害者福祉分野に限らず社会福祉分野全般でスローガン的に用いられる傾向が強い。
 普及に伴って概念規定が曖昧になるのは世界的な傾向であり,そのため,先述のヴォルフェンスベルガーは,1980年代よりノーマライゼーションに代えて,ソーシャルロール・バロリゼーションを実践原理として提唱している。今日では,たしかにその意味するところは多様になっているが,少なくとも,社会福祉サービスの利用者も一般市民と同様に地域社会での生活を共に送ることがノーマルであるという基本線は守られており,そこから隔離収容や分離処遇とも訳されるセグリゲーションに対して異議を唱えるという点で,コミュニティ・ケアや脱施設化といった考え方とも近接している。また,同一地域や環境での共生を求めるインテグレーション,障害児教育におけるメインストリーミングやインクルージョンといった理念などとも,アンチ・セグリゲーションを志向する点で共通性を有する。


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