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2009/02/26(木) ソーシャルワーク論・web講座7「ソーシャルワークの国際的定義」
1 ソーシャルワーカーとは テキストP38 参照
 ソーシャルワーカーとは、様々な生活問題を抱える人々の訴えを傾聴し、問題の原因などを分析し、利用者と共に問題を解決へと導く社会福祉専門職である。
■ソーシャルワーカー
 社会福祉施設・機関,あるいは医療機関や学校などにおいて,専門的知識と技術,価値観をもって,社会福祉サービス利用者の相談・援助や社会資源の活用,地域への援助を行う社会福祉専門職をさす。利用者の主体性を重視しながら,人と環境の相互作用に着目し,両者の適合を図っていくことを役割としている。

1-2 ソーシャルワーカーの専門援助活動P39
・相談援助
・問題解決を目指し、利用者との協議と提案
・問題の分析、検討
・社会資源の利用支援、情報提供
・求職活動・就労支援
・家族など人間関係の調整
・地域生活支援 など

1−3 社会福祉援助活動の国際定義 P41から
■ソーシャルワークの定義(国際ソーシャルワーカー連盟)
 ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指して、社会の変革を進め人間関係における問題解決を図り、人びとのエンパワメントと解放を促していく。ソーシャルワークは、人間の行動と社会のシステムに関する理論を利用して、人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入する。人権と社会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基盤である。
<解説>
 様ざまな形態をもって行われるソーシャルワークは、人びととその環境の間の多様で複雑な相互作用に働きかける。その使命は、すべての人びとが、彼らのもつ可能性を十分に発展させ、その生活を豊かなものにし、かつ、機能不全を防ぐことができるようにすることである。
専門職としてのソーシャルワークが、焦点を置くのは、問題解決と変革である。従ってこの意味で、ソーシャルワーカーは、社会においての、かつ、ソーシャルワーカーが支援する個人、家族、コニュニティの人びとの生活にとっての、変革をもたらす仲介者である。
ソーシャルワークとは、価値、理論、および実践が相互に関連しあうシステムなのである。
*国際ソーシャルワーカー連盟 P41下段参照

◆ 国際定義と社会福祉援助活動 P42から 
<ポイント>
 国際ソーシャルワーカー連盟の定義では、ソーシャルワーカーは、人間関係における問題解決を図り、人々のエンパワメントと解放を促すとされている。
つまり、利用者個人の問題の解決を、それを生み出す社会構造との関わりで考える視点をもたらし、解決するには積極的に、その原因となっている社会構造を変革し社会的不正義に挑戦することと示している。
<解説 テキストP42から 参照>

◆ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指す
 ウェルビーイングとは人間として良好・快適な状態(身体・精神・社会・行動)が続いていることを指し、人権の尊重と自己実現、最大限の可能性の追求が主題となる。
*ウェルビーイング(well-being)とは、生活の質(QOL)の豊かさを示す概念である。国際連合などの国際機関や欧米諸国では,救貧的・慈恵的な思想を背景とする「ウェルフェア」に代えて,「より積極的に人権を尊重し,自己実現を保障する」概念として定着してきている。この概念が注目されてきた背景として,福祉問題が普遍化するなかで,これまでの保護的福祉観からの転換が必要となり,福祉サービスの利用によるスティグマの解消が指向されていることがある。近年,社会福祉全般の基本理念となりつつある。

◆ソーシャルワーク専門職は社会変革を進める
 利用者個人の問題を社会構造との関わりで考える視点が必要である。また、個々の問題を解決するため、原因となっている社会構造・問題の変革や、社会的不正義(差別・不平等など)に立ち向かう姿勢が必要である。

◆ソーシャルワーク専門職は、人間関係における問題解決を図る、人びとのエンパワメントと解放を促していく
 人間関係上の問題解決(家族と社会)と、そのためのエンパワメントの視点の必要性。

◆ソーシャルワーク専門職は、人間の行動と社会のシステムに関する理論を利用して、人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入する
 問題を抱える人々と彼らを取り巻く環境の相互関係、特に人と環境の接点への介入の必要性。人間の行動や環境のシステムなどの理論を理解する必要がある。

◆人権と社会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基盤である
 ソーシャルワーカーの専門職としての基盤は、人権と社会正義の原理である。人間の尊厳生命の価値を守り、正義と公正、人々の最大限の幸福を追求する活動なのである。

■用語解説:マイノリティ minority
 社会において支配的な文化,価値,規範などを所有し,それらを行使することで当該社会のノーマルな成員として生きている人々をマジョリティとよぶとき,マジョリティからみて異質な存在,排除すべき存在はマイノリティとなる。マジョリティ/マイノリティということばは,たんに人々を多数派/少数派として分類する概念ではない。そこには「普通である」支配的集団から「普通でない」人々への権力行使,差別,排除の行使という含意がある。具体的には,民族的な少数者,同性愛者,障害者,女性などが現代社会のさまざまな生活文脈においてマイノリティといえる。マイノリティへの差別,排除を詳細に捉え解読し,批判し解体する営みは,市民としての権利をマイノリティに取り戻すことにとどまらない。それは「普通であること」に含まれているさまざまな差別的実践や意味を批判的に解読する作業でもあり,マジョリティが「差別すること」から解放される契機ももつ。

<参考リンク>
*「国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)のソーシャルワークの定義」
http://www.jacsw.or.jp/contents/data/03_IFSW_teigi.htm

*練習問題等の編集は、関屋光泰が行なっています。


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