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2009/02/20(金) ソーシャルワーク論・Web講座1「社会福祉と社会福祉援助活動」
ソーシャルワーク論(旧科目名:社会福祉援助技術論)
第1章 社会福祉における援助活動の意義
第1節 社会福祉と社会福祉援助活動 テキストP8
1−1 社会福祉の概念 テキストP8〜
<ポイント>
社会福祉は、未成年者、高齢者や障害者で生活上なんらかの支援、介助・介護を必要とする人や、貧困・生活困窮者などに対し、社会生活上の困難の解決や、地域での自立生活の支援・ノーマライゼーション、またQOL(生活の質)を維持・向上させるためのサービスを社会的に提供すること、あるいはそのための制度や設備を整備することを指す。

<解説>
@社会福祉の「目的」と「実体」 テキストP8から
*社会福祉概念の混乱、錯覚 P8上段等 参照。
 「社会福祉」とは何か。その意味は歴史的、思想的、社会的にも変化を続けてきた。また個人によっても多様な受け止め方があり、学説も分かれる。
しかし、大別すると「目的としての社会福祉」と「実体としての社会福祉」という二つの面が含まれている。

◆社会福祉の目的=生存権保障、ノーマライゼーションの実現、QOLの向上
 「目的としての社会福祉」とは、社会福祉自体を実現すべき目的としてとらえることである。それは、目的であるとともに、思想、理念、方針、あるいは目標として表現される。
 「目的としての社会福祉」は、日本国憲法第25条で国民の生存権とその保障に関する国家の義務を明記して以来、国内および世界における社会福祉思想の影響も受けながら、絶えず検討が続けられている。
中でも、「すべて人間は、生まれながらにして自由であり、尊厳と権利において平等である」とした「世界人権宣言」(1948年国際連合第3回総会で採択)は、国民と国の間での権利と責任の範囲を超えて、「すべての人間」の人権保障をめざす社会福祉の考え方の羅針盤ともなった。
 またその後の人種や性や障害などによる差別からの解放を求める様々な当事者運動の台頭とあいまって、「国際障害者年」(1983年)とそれに続く「国連・障害者の10年」(1983〜1992年)を通して世界的に広まった「ノーマライゼーション」の思想が、「生活の質quality of life、QOL」の向上とともに、今日の「目的としての社会福祉」に重要な課題を提示している。

■用語解説:生存権
◎生存権とは、日本国憲法25条第1項において、「すべて国民は,健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定し,第2項で「国は,すべての生活部面について,社会福祉,社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と規定する。ここで保障される人権は,「健康で文化的な最低限度の生活」という内容をもったものであって,たんなる生物としての存在,生理学的な生命維持といったレベルをさすものでないことは明らかである。第2項は,この人権の実質的な保障のためのシステムを国家の責任で構築することを明示する。それは国家にとっては責務・義務であり、国民にとっては権利とされている。

■用語解説:ノーマライゼーション(Normalization)
ノーマライゼーションは、社会福祉分野において共生原理を明示した根本理念の一つである。ノーマライゼーションは、障害を持つ人々も持たない人々も社会的に共生をするのが人間にとって正常=ノーマルな社会であるとの考え方である。
 歴史的に障害者への施策は、社会的弱者を、社会的に保護する仕組みとして入所施設の建設から始まることが多く、障害者や他の対象者(子ども等)にとって、施設での「保護」が当事者の多様なニード・要求に応えられていない、人としての尊厳が保たれていない状況(障害者や児童の施設収容等)が往々にして起っていた。また「福祉」を名目に対象者の隔離が計られることも多かった。(「ハンセン病」施設など)また日本での福祉施策は行政措置により行われ、対象者の意志が尊重されることは稀であった。
それに対して提唱されたのが、「障害者を排除するのではなく、障害を持っていても健常者と均等に当たり前に生活できるような社会こそがノーマルな社会である」という考え方である。こうした取り組みをノーマライゼーションと呼ぶ。この概念はデンマークの社会省行政官バンク・ミケルセンにより初めて提唱され、スウェーデンのベングト・ニリエにより世界に広められた。バンク・ミケルセンは「知的障害者の生活を可能な限り通常の生活状態に近づけるようにすること」と定義し、ニーリエは1969年に論文「ノーマライゼーションの原理」において、ノーマライゼーションをすべての知的障害者の「日常生活の様式や条件を社会の普通の環境や生活方法にできるだけ近づけること」と定義した。また、ニーリエは1日・1週間・1年のノーマルなリズム,ライフサイクルにおけるノーマルな経験,ノーマルな要求や自己決定の尊重,男女両性のいる暮らし,ノーマルな経済的水準,ノーマルな住環境水準といった具体的な目標を提示している。
その後、「国際障害者年」(1983年)とそれに続く「国連・障害者の10年」(1983〜1992年)を通して世界的な福祉思想となった。今日でも社会福祉全般に重要な課題を提示している。
日本においては、1960年代、日本の重症心身障害児の教育と福祉に取り組んできた糸賀一雄が、「この子らを世の光に」といった生命と生活の価値を問い直す福祉理念を提唱した。
国立国語研究所は「等生化」という言い換え例を提案している。

■用語解説:QOL(quality of life 生活の質) 
 生活者の満足感・安定感・幸福感を規定する主観的要因や生活者の意識構造、生活環境などを表す用語である。人の欲求、ニーズが多様化・高度化し、「量」から「質」へ移行したことを背景に注目された概念である。クオリティ・オブ・ライフ(QOL)は,「生活の質」「生命の質」「生の質」などと訳されている。

<参考リンク>
世界人権宣言: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E5%AE%A3%E8%A8%80


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