社会福祉士 受験支援セミナー 日替講座
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2009/01/31(土) 練習問題・ソーシャルワーク論(社会福祉援助技術)
*ソーシャルワーク関連科目 練習問題(旧科目名:社会福祉援助技術論、精神保健福祉援助技術論)
 解答は下方に表示されます。ご注意ください。

問題1 ジレンマとは、個人間の差異を説明する概念であり,一貫性と統合性をもつ科学的に観察可能な行動特性をいう。

問題2 非貨幣的ニーズとは、貨幣で測定することが困難で,物品や人的サービス等の現物給付によって充足するのが適当とみなされるニーズである。

問題3 クオリティ・オブ・ライフ(QOL)は,「生活の質」「生命の質」「生の質」などと訳されている。

問題4 「社会福祉制度(制度としての社会福祉)」は、専門的な「社会福祉援助活動」という行為が無くても、充分に機能を発揮することが可能である。

問題5 エンパワメントの考え方は、クライエント(=利用者)が自ら力を回復し、自分たちを取り巻く問題状況を解決していこうというものである。

問題6 フォーマルなセクターとして家族成員、親戚、友人、近隣住民、ボランティア、当事者組織、相互扶助団体等があり、柔軟な対応が可能であるが、専門性は低く、安定したサービス供給は無理であるが、情緒面での支援に貢献できる。

問題7 社会福祉援助技術は、非専門的な方法であり、特に専門職養成教育を受ける必要も無い。

問題8 社会福祉士の仕事は生活の場から、その人のもつ固有な能力、資源を育成・整備し、協働して課題の解決へと生活を包括・統合的に支援・調整する独特な特徴をもっている。

問題9 社会福祉援助活動の特性は、@サービス提供組織及び援助者中心の経営方針、A生活概念というトータルな視野、B日常生活の回復、状況の改善、向上、維持への支援、自己実現の支援、である。

問題10 社会資源とは、社会福祉法に示される第一種・第二種社会福祉事業だけを指し、家族や友人、ボランティアなどインフォーマルセクターは含まれない。

問題11 社会福祉法では、児童、老人、障害者の居宅介護サービスの経営主体は国・地方公共団体および社会福祉法人に限定されている。

問題12 社会福祉士及び介護福祉士法とは、社会福祉士・介護福祉士の資格を定め,業務の適正と福祉の増進への寄与を目的に1987(昭和62)年に制定された法律である。

問題13 「社会福祉士及び介護福祉士法」の定めるところによれば、医療ソーシャルワーカーは社会福祉士の有資格者でなければならない。

問題14 「社会福祉士及び介護福祉士法」の定めるところによれば社会福祉士でない者が社会福祉士の名称を用いてはならない。また、社会福祉士には、「信用失墜行為の禁止」や「秘密保持(守秘)義務」等が課せられている。

問題15 ノーマライゼーションの概念は、カナダのソーシャルワーカーのバンク・ミケルセンにより初めて提唱された。


=============================
<解答>

問題1 × 正しくは、パーソナリティ
問題2 ○ 正しい
問題3 ○ 正しい
問題4 × 正しくは、"「社会福祉援助活動」という行為を通じて、初めて本来的に機能する。"
問題5 ○ 正しい
問題6 × 正しくは、インフォーマルなセクター
問題7 × 社会福祉援助技術は、専門的な方法である。
問題8 ○ 正しい
問題9 × 正しくは「@利用者中心の支援哲学」
問題10 × 正しくは「社会資源とは(中略)第一種・第二種社会福祉事業だけでなく、家族や友人、ボランティアなども含む概念である。」
問題11 × 居宅介護サービスは、「第二種社会福祉事業」である。したがって、社会福祉法では経営主体の制限はない。
問題12 ○ 正しい
問題13 × 社会福祉士は名称独占の国家資格である。
問題14 ○ このような規定を「名称独占」という。無資格者が社会福祉士を名乗ってはならない。
問題15 × 正しくは、「デンマークの行政官バンク・ミケルセンにより初めて提唱された」

<ポイント>
解説:社会福祉士
 1987年「社会福祉士及び介護福祉士法」により創設された福祉専門職の国家資格。「業務の適正を図り,もって社会福祉の増進に寄与することを目的」としている。この法律において社会福祉士は,「社会福祉士の登録」を受け,「社会福祉士の名称を用いて」,「専門的知識及び技術をもって,身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ,助言,指導その他の援助を行うことを業とする者」と定義されている。資格取得は,福祉系大学や社会福祉士指定養成施設を卒業し国家試験の受験資格を得た後,社会福祉士国家試験に合格し,指定登録機関に所定の登録手続を行うことによりなされる。社会福祉士には,業務の性格上,信用失墜行為の禁止,秘密保持義務,医療関係者等との連携が義務づけられており,高い職業倫理が要求されている。

解説:精神保健福祉士  psychiatric social worker
 1997年の精神保健福祉士法に基づく,精神科ソーシャルワーカー(PSW)の国家資格。精神科病院に入院をしている精神障害者の退院促進と社会参加,地域での在宅生活支援を担う専門職として,精神科医療機関のほか,精神保健福祉センター,保健所,精神障害者社会復帰施設等に勤務している。保健福祉系4年制大学を中心に,一般養成施設・短期養成施設の設置が進んでいる。全国組織として日本精神保健福祉士協会(日本PSW協会)がある。

2009/01/30(金) 練習問題・ソーシャルワーク論(社会福祉援助技術)
*ソーシャルワーク関連科目 練習問題(旧科目名:社会福祉援助技術論、精神保健福祉援助技術論)
 解答は下方に表示されます。ご注意ください。

*次の記述のうち、正しいものには○、誤りには×で解答しなさい。
問題11 リッチモンドはケースワークを専門職として確立させた功績から「ケースワークの母」と呼ばれ、ノーベル平和賞を受賞した。

問題12 リッチモンドが考案した個別援助活動の特徴の一つとして、個人と社会環境への洞察をもとに、個別援助活動が直接的活動と間接的活動の両方からなるとしたことが挙げられる。

問題13 リッチモンドは面接、記録、事例研究などの個別援助技術の具体的技法を1920年代にすでに提示している。

問題14 リッチモンドがケースワークを初めて科学的に体系化した著書は『相互扶助論』である。

問題15 リッチモンドの著書『ソーシャル・ケースワークとは何か』はケースワークの定義を初めて示し、「ソーシャル・ケースワークは人間と社会環境との間を個別に意識的に調整することを通して、パーソナリティを発達させる諸過程からなっている」と述べている。

問題16 慈善組織協会(COS)の活動は、後に社会福祉調査やコミュニティワークに、また友愛訪問はケースワークに発達したとされる。

問題17 YMCA,YWCAなどの青少年団体の運動はソーシャルアクションの源流になった。

問題18 セツルメント運動はグループワーク、コミュニティワークの源流になった。

問題19 世界で最初に設立されたセツルメントは、1884年、T.チャルマーズがロンドンに設立したトインビー・ホールである。

問題20 J.アダムズは、トインビー・ホールから多くを学び、アメリカへ帰国後、シカゴにハル・ハウスを設立した。ハル・ハウスは世界最大規模のセツルメントとされている。



============================
<解答>

問題11 × ノーベル平和賞を受賞したのはハル・ハウスを設立したJ.アダムズである。リッチモンドは受賞していない。

問題12 ○ 正しい 間接的活動とはクライエントの環境への働きかけである。

問題13 ○ 正しい

問題14 × 正しくは「社会診断」

問題15 ○ 正しい

問題16 ○ 正しい

問題17 × グループワークの源流

問題18 ○ 正しい

問題19 × S.バーネットらが設立

問題20 ○ 正しい

<ポイント>
*セツルメント settlement
19世紀末から顕在化した大都市のスラム問題を解決するために,スラム住民の貧困に対する意識改革を目的として起こった。セツルメントとは,一般には「住み込む」ことを意味するが,知識と人格を備えた人が,貧困者とともにスラムに住み,人格的接触を通じて福祉の向上を図る事業がセツルメントの活動である。
 歴史的には,1884年にイギリスのロンドン東部でバーネット夫妻が,若き経済史学者トインビー(Toynbee, A.)を記念して名づけたトインビー・ホールが,世界初のセツルメントといわれている。またJ. アダムスがシカゴに設立したハル・ハウスは,アメリカで社会改良の近代化に貢献したことは広く知られている。日本で最初のセツルメントは,1891年A. P. アダムスが,岡山に設立した岡山博愛会であったとされる。また片山潜が1897年に東京の神田三崎町に設立したキングスレー館は,日本の最も初期のセツルメントとして先駆的かつ代表的なものである。

*トインビー・ホール Toynbee Hall
1884年にイギリスのロンドン東部でバーネット夫妻が,若き経済史学者トインビー(Toynbee, A.)を記念して名づけた世界初のセツルメント・ハウスである。トインビーは,オックスフォード大学で経済史の教鞭をとっていたが,バーネット夫妻の勧めでセツルメントの活動にかかわり,労働者の教育,社会改良等に従事した人物で,1883年,30歳で逝去した。

*ハル・ハウス Hull House
J. アダムスが1889年にシカゴに開設したセツルメント・ハウスである。開設当初は,博愛主義に基づく穏健な地域活動で,保育園,少年クラブ等の教育的なプログラムが中心であったが,社会改良思想家等が参画して以降,革新的な社会運動的側面を有するようになり,児童労働保護運動,少年裁判所設置,児童相談所の設置等の児童福祉に関連する諸問題に活動の力点をおいた。

2009/01/29(木) 練習問題・ソーシャルワーク関連(社会福祉援助技術論)
*ソーシャルワーク関連科目 練習問題(旧科目名:社会福祉援助技術論、精神保健福祉援助技術論)
 解答は下方に表示されます。ご注意ください。

*次の記述のうち、正しいものには○、誤りには×で解答しなさい。
問題1 慈善組織協会(COS)は、最初にアメリカで設立され、後にイギリスに移入され、イギリスで発展した。

問題2 セツルメントが設立された主な目的は、乱立傾向にあった慈善・博愛による援助活動・団体を組織化し、効果的な援助実践を行うことであった。 

問題3 慈善組織協会(COS)は設立当時から普遍主義を採用し、貧困に苦しむすべての人を援助の対象にした。 

問題4 慈善組織協会(COS)は友愛訪問員の教育・訓練に寄与し、社会福祉援助技術の形成に大きく影響を及ぼした。

問題5 セツルメント運動等を通して、科学的・専門的知識と系統立った援助技術の必要性が明らかになり、そのことが社会福祉援助技術の専門化のきっかけの一つになった。

問題6 当初はほとんどがボランティアであった慈善組織協会(COS)の友愛訪問員が有給職員として配置されるようになったことは、社会福祉職の専門化のきざしの一つと考えられる。

問題7 M.リッチモンドは自ら友愛訪問を行った経験から、専門職養成のための学校づくりを提案し、ニューヨーク慈善組織協会での最初のソーシャルワーク講習に結びついた。

問題8 1915年の全米慈善・矯正会議におけるA.フレックスナーの報告は、ソーシャルワークがすでに専門職として確立しているということを報告したものである。

問題9 19世紀末から20世紀初めにかけてソーシャルワークの専門化と同時期に、慈善事業の宗教色は相対的に減少した。こうした傾向を世俗化という。

問題10 リッチモンドが最初にソーシャルケースワークに従事したのは、1889年、ボルチモアのセツルメントへの就職である。


=============================
<解答>

問題1 × イギリスのロンドンで設立され、後にアメリカに移入された。

問題2 × 慈善組織協会(COS)

問題3 × COSは設立当初は選別主義を採用していた。

問題4 ○ 正しい

問題5 ○ 正しい

問題6 ○ 正しい

問題7 ○ 正しい

問題8 × フレックスナー報告は、「ソーシャルワーカーはいまだ専門職ではない」という内容である。

問題9 ○ 正しい

問題10 × リッチモンドが最初にソーシャルケースワークに従事したのは、「セツルメント」ではなく「COS」である。

<ポイント解説>
*慈善組織協会 Charity Organisation Society ; COS
 1869年4月,英国・ロンドンにおいて,多様な各種慈善団体の活動が相互に独立していたことによる弊害をなくすために,「慈善救済組織化及び乞食抑制のための協会」(Society for Organising Charitable Relief and Repressing Mendicity)が創設され,翌年,慈善組織協会と改名された。
 1877年,COSはアメリカでも設立され,近代的社会福祉実践の発展に大きく貢献する。特に,友愛訪問による綿密な調査,ケースの分析,ケース・ペーパーの集積等がケースワークの方法に,中央および地方委員会による地域単位の人材育成がワーカーの訓練に寄与した。

*リッチモンドRichmond, Mary Ellen (1861-1928)
 ソーシャルケースワークの基礎を築いた人の一人で,ボルチモアやフィラデルフィアの慈善組織協会(COS)における活動を通して,貧困者への対応の仕方,従事者の教育・訓練の必要性を早くから意識していた。1917年に『社会診断』(Social Diagnosis)を,1922年には『ソーシャルケースワークとは何か』(What Is Social Case Work ?)を著し,「ソーシャルケースワークは人間と社会環境との間を個別に,意識的に調整することを通して人格を発達させる諸過程である」と述べた。

2009/01/28(水) 明日から、社会福祉士・精神保健福祉士 受験支援セミナーweb版 を再開します
 今回、社会福祉士・精神保健福祉士の資格試験を受験された皆さん、お疲れさまでした!!

 さて、MGU学内学会主催の「受験支援セミナー」には、3年生の皆さんも参加しておられました。また、このサイトの編集者の授業を他のところで受講された方々、webでたまたま見つけた方々もおられるでしょう。
 明日から、次回の試験の受験に向けて、受験支援セミナーを再開します。新しく加わる科目についても、何らかの対策を考えていきます。

 なお、今後は、問題等の当サイト掲載期間を短くさせて頂こうかと考えております。また、毎日更新が出来ないかもしれませんが、ご容赦ください。
 加えて、可能性として、ブログ等、別の形態への移行も考えられます。その場合は、このサイトでも、インフォメーションを必ず行ないます。

 今後も、引き続き、学習のためにご活用下さい。このサイトは携帯からも閲覧できます。いつでも、どこでも思いついたときに学習出来ます。
 よろしくお願い致します。

 関屋光泰

*今回の社会福祉士・試験問題は、下記URLで、PCからは閲覧が出来ます。

「社団法人日本社会福祉士養成校協会:社会福祉士国家試験問題ライブラリ」
http://www.jascsw.jp/TEST/index.html

2009/01/24(土) 応援しています、関屋光泰
 受験する皆さんの、ご健闘を祈っております。
 当日の会場は、その広さから、暖房のアンバランスが予想されますので、カーディガン等の調整が出来る上着、ひざ掛け等を持参することをお勧めします。寒さ、もしくは暖房の効きすぎ対策です。
 また、鉛筆、消しゴムは自宅の近くで購入しましょう。品切れ、混雑の回避のためです。
 
 試験開始前から焦ってしまっては、良くありませんので、余裕を持って、会場に向かって下さい。また、脳の活性化のためには、早めの就寝と、朝ごはんが必要です。
 
 万が一、悪天候等で交通機関が遅れた場合は、必ず遅延証明書を受け取って下さい。余裕を持った、早めの出発をしましょう。
 
 試験は途中で諦めず、試験終了まで落ち着いて問題に取り組みましょう。
 マークシートの記入間違いも要注意です。
 
 それでは、応援しています!!

2009/01/22(木) 問題の解き方テクニック
<試験直前 問題攻略テクニック>
 問題を解く際に、先ず頼るのは、学習した知識であり、次に(もしくは並行して)頼るのは、これまでに培った、ソーシャルワーク的な思考法、その常識で判断することになる。
 本日、紹介するのは、上記の知識も思考でもカバーが難しい場合にどうするかという、問題の攻略テクニックである。

<問題の形式別、解き方のテクニック>
1 「正しいものを一つ選べ」正答択一型の問題(選択肢から内容的に正しいものを選ぶ)
@当然ながら、最も「正しい」と自信がある選択肢をマークする。
 ただし、一つの選択肢の中に、2つの内容が記述されている場合は、2つとも正しいことが必要である。一つの選択肢に、2つの内容が含まれている場合、双方とも正しければ、○である。しかし、一方が誤りであれば×である。

A全ての選択肢についてよく分からない、忘れてしまった場合は、自らの思考・常識に頼る。絶対に、諦めないことが大切である。選択肢をよく読めば、常識的に考えて納得がいくものがあるはずであり、それを選ぶ。
 逆に常識から誤りと分かるものは先に消すことは(消去法)、考察を助ける。


2 「誤っているものを一つ選べ」誤答択一型(選択肢から内容的に正しくないものを選ぶ)
@ 最も「誤り・適切でない・×」であると自信があるものをマークする。

A全ての選択肢について、よく知らない場合は、思考・常識に頼る。選択肢をよく読めば、常識的に考えて「これは間違っている・おかしい(内容的に誤っている)」と思えるものがあるはずである。分からない問題は、焦らず、先ずはよく読み、そして考える。それでも駄目ならば、潔く運に委ねて、次の問題を頑張るだけである。


3 ○×組み合わせ型「適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選べ」
<解き方の過程>
過程1:○ × のパターンを見渡す
過程2:知識と常識から自信がある記述(AからD)を見つけ、それが○か×かを判断し、選択肢を絞り込んでいく。もちろん、判断しやすいものから攻めていく。
過程3:○× 組み合わせ選択肢が2つくらいになり、それ以上絞り込めなかったら、後は運に委ねる。消去法も考察を助ける。


4 事例問題(援助後術論等)先に事例を読むか、問題の方を先に読むかはそれぞれである。事例が苦手な人は、これまでの自分のパターンを試験的に逆にしてみよう。
 なお、試験終了時間が迫っている場合は、事例文を読まなくても、問題だけ読めばある程度は解ける問題もある。最終手段として使いたい。


<選択肢ごとのテクニック>
1 選択肢の文章の中に「常に」「必ず」「絶対」「全て」「いつも」等のワードがあり、断定的・固定的な記述になっている選択肢は、内容的に誤り(×)であることが多い。
 →無理のある記述、やたらに強気な記述は誤り(×)のことが多い。

2 選択肢の文章中に「〜ということもある」「〜とは限らない」等の表現があり、譲歩的な記述になっている選択肢は、内容的に正しいこと(○)であるが多い。
 →控えめな記述は正しい(○)のことが多い。

3 初めて目にする言葉・名称が登場しても焦らない、諦めない。
 先ず、選択肢をよく読み、思考法・常識から考えれば、どう考えても不適切なもの、正しいものを発見できるはずである。

4 場合によっては、出題者のミスにより正答が欠如している場合もある。これが疑われる場合は、考え込まず、時間を浪費せずに次の問題へ進む。

 残された時間で、これまで学習に使用した参考書等をもう一度、読み返してみましょう。

<こちらも学習にご活用下さい。>
■公的扶助論(生活保護制度)web講座
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/9517/1225585731/

■社会福祉の歴史 web講座
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/9517/1226020506/

2009/01/18(日) 援助技術論等、事例問題対策
*ソーシャルワーク関連科目(社会福祉援助技術論・精神保健福祉援助技術論)の事例問題対策
・社会・精神ともに援助技術論の事例問題は分量が多いため、事例を早く、かつ正確に読むことが必要になる。事例問題に慣れることも必要である。

<事例を読むポイント>
*例えば、次のようなポイントに、下線を引きながら事例を読むことを勧める。
・本人の基礎データ(年齢、経済状況等)
・事例のなかでの大きな変化(退院、退所等)
・本人の状態(障害、病気、ADL)、それはいつからか。
・障害や病気があるならば、必要な介護の程度
・他、生活上の問題点(例:移動など)
・本人の願望、意思。
 本人の病識、問題への意識(例:あきらめ)、
・生活の場所(例:自宅、施設)、自宅ならば単身か家族と同居か。
・家族の意識(例:介護を無理に続けている、もしくは、可能な限り一緒に暮らしたい)

<問題を解く上で、頭に入れておきたいもの>
1.バイステックの7原則を基本に考えること。
 ソーシャルワークの基礎として考えるときの判断基準とする。
・ケースワークにおけるワーカーとクライエントの援助関係の最も重要な原則としてバイステック(Biestek, F. P.)が唱えたもので,
@個別化,
A意図的な感情表出,
B統制された情緒的関与,
C受容,
D非審判的態度,
Eクライエントの自己決定,
F秘密保持,の七つである。(旧訳)
 バイステックは,ワーカーとクライエントの良好な援助関係の形成がケースワーク実践のすべてに影響を与えるとして,それまで曖昧であった援助関係の概念を分析した。すなわち,援助関係をワーカーとクライエントの間に生まれる態度と感情による力動的な相互作用と捉え,この関係の目的はクライエントの適応の過程を支援することにあるとした。援助関係における相互作用を三つの方向に分類し,援助関係全体の構成要素として,クライエントの共通した基本的なニーズから七つの原則を見出した。
 クライエントは,@個人として対応してほしい,A感情を表現したい,B共感してほしい,C価値ある人間として受け止めてほしい,D一方的に非難されたくない,E自分の人生は自分で決めたい,F他人に秘密を知られたくない,というニーズをもっている。これらのニーズから導き出された原則はワーカーの行動原理ともいえる。
<七原則>
■個別化
・援助者はクライエントを,問題や状態像で安易にタイプ分けをするのではなく,個人として捉えることの意義を示している原則である。つまりクライエントの独自性を援助者が理解しようとすることであり,さらにその人の能力や特性に関係なく,尊厳のある個人として接することをも含んでいる。
■統制された情緒的関与  
・新訳版では「援助者は自分の感情を自覚して吟味する」。ケースワーカーが援助する際,クライエントの感情に対して感受性をもって理解すること。そのうえでクライエントの感情に適切に反応することの大切さを意味する。ワーカーがクライエントの感情を分かち合い,援助目的にそってことばだけでなく態度で表現していくには,ストレスに対する人間の反応や防衛機制等の人間行動に関する知識が必要であり,適切に反応する技術を向上させる努力が欠かせない。
■受容
・援助に際して,援助者が,利用者の人間としての尊厳と価値を尊重しながら,その言動,態度,価値観,抱えている問題,訴えなどを含め,その人の存在を現在あるがままの姿で受け止めることを意味する。しかし,それは利用者の逸脱した態度や行動などに同調し,許容することではなく,そのような行動を彼らの現実の一部として認識し,理解するということである。
■意図的な感情表出
 利用者の感情表現の自由を認める考え方。特に抑圧されやすい否定的な感情や独善的な感情などを表出させることで、利用者自身の心の枷を取り払い、逆に利用者自身が自らを取り巻く外的・内心的状況を俯瞰しやすくする事が目的である。
■非審判的態度
・クライエントが通常非難されるであろう行動をしたときに,援助者が,専門職としての価値判断だけで対処するのではなく,非審判的といえる中立で冷静な態度で臨むことの重要性を意味している。そのためには,「相手が何故そのような言動をしたのか」という理由を理解する態度でクライエントを多面的に捉え,その問題状況を判断していくことが重要である。
■自己決定
・バイステック(Biestek, F. P.)によって示されたケースワーク関係における原則の一つ。クライエントの人格を尊重し,自分の問題について自分で判断し,決定する自由があるという理念に基づいた援助関係の原則。自己決定によって,クライエントは自らの可能性と強さを発揮できると同時に結果責任を負うが,このことによってクライエントの自立支援が方向づけられる。現在では,福祉サービスの利用者が自己の主体的な意思と判断によって,行動を選択し決定すべきであるという,サービス提供の基本原則としても示される。
■秘密保持
 クライアントの個人的情報・プライバシーは絶対に他方にもらしてはならない、とする考え方。いわゆる「個人情報保護」の原則。他方に漏れた情報が使われ方によってクライアントに害を成す可能性があるため。

*他、「ソーシャルワーカーの倫理綱領」も、覚えておきたい。
 ネットで読めるので、参照を。
「ソーシャルワーカーの倫理綱領」
http://www.jasw.jp/jaswtowa/jasw-rinri-050127.htm
「社会福祉士の倫理綱領」
http://www.jacsw.or.jp/contents/data/04_rinrikoryo.htm


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