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2008/12/08(月)
ソーシャルワーク関連科目・練習問題<受験支援セミナーの復習>
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<援助技術論>練習問題<MGU受験支援セミナーの復習> 8 問題4 次の記述のうち、医療ソーシャルワーカーの業務として適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 患者の療養生活の途上における困難の解決のために各種の社会資源を動員させる。 B 患者の病気の社会的・心理的側面を明らかにし、治療との関わりを探索し、それを医療スタッフに説明する。 C 患者が自分の病気を自覚し、療養生活に適応できるように援助し、社会復帰を促進させる。 D 医療スタッフ(医師や看護師)と協働して、患者に対する直接的な治療を行う。 (組み合わせ) A B C D 1 ○ × ○ ○ 2 ○ ○ ○ × 3 × ○ ○ × 4 × ○ × × 5 ○ × × ○
問題5 次の記述のうち、ストリートレベルの官僚制に関する説明として、適切なものを一つ選びなさい。
1. 第一線職員は自ら提供・配分できるサービスや資源が限られているため、すべての市民・利用者の個別的ニーズに平等かつ十分に応えることは難しい。 2. 第一線職員の業務は、法律や要綱、職場内のルールやマニュアルによって規格化しやすい。 3. 第一線職員は組織の最下部に位置づけられるため、市民・利用者の個別性に応じて、柔軟なサービス提供を検討し実行することは難しい。 4. 第一線職員は、市民・利用者と直接交渉する立場にあるので、市民・利用者と対等な関係をつくりやすい。 5. 第一線職員の業務は、明確な評価基準によって客観的に評価しやすい。
=========================== <解答>
問題4 正答 2 A B C は正しい。 D× 「医療スタッフとの協働」はするが、「直接的な治療」はしない。※医師や看護師の資格がなければ「直接的な治療」はできない。
問題5 正答 1 1 ○ 正しい。 2× 第一線職員の仕事は、個別的な相互作用を通して行われるパーソナルな性格の強いものであって、完全に規格化できない性質をもつ。 3× 業務を完全に規格化できないゆえに、サービス提供に関して第一線職員が実質的な裁量をもつ。そのことのメリットとして、「柔軟なサービス提供が可能」ということが挙げられる。 4× 第一線職員のほうが市民・利用者よりも多くの知識・情報を掌握していることから、必然的にパワーインバランスが生じる。 5× 上記2と同じ理由で、明確な評価基準の設定も難しい。
<解説> ■官僚制 bureaucracy 複雑で大規模な組織において,成員の秩序だった活動と効率的な目標達成のために合理的に分業化された管理・運営の体系。主な特徴としては,公的に採用された職業的行政幹部の存在,合理的規則の支配と文書主義,一元化された命令権限のヒエラルヒー,人間関係の非人格性と公私の分離,職務の専門化と明確な規定などがあげられる。これによって,恒常的に安定し,予測可能な組織活動が達成される。しかし,規則遵守が自己目的化して非能率になる弊害,効率優先のため組織の歯車になることに感情をもった人間が耐えられるかなどのマイナスの面も存在し,現在は権限重視のヒエラルヒー型組織から機能重視のネットワーク型組織への模索が課題でもある。また,官僚制のもとで働く官僚の種類として,文書作業を中心に法律作成や政策の企画・立案・決定を行うテクノクラート官僚と,現場や窓口でクライエントと直接接しながら審査・相談・援助などを行うストリート官僚にわけることができ,行政のソーシャルワーカーなどは後者に該当する。
■ストリート・レベルの官僚制 street-level bureaucracy アメリカの政治学者リプスキー(Lipsky, M.)によって提唱された概念で,官僚制の問題は,大きな行政組織の問題にとどまらず,実際に政策を運用し大きな裁量権を発揮するストリート・レベルのワーカーとその対象者の間でも論じられるべきだとする。それは,わが国の頑迷な中央集権制とは異なり,社会福祉政策や行政の権限が明確に地方に役割分担されている国々では,利用者参加やサービス評価などで有用な議論となりえよう。
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