社会福祉士 受験支援セミナー 日替講座
社会福祉士・精神保健福祉士試験の受験対策 ⇒新ブログhttp://miseki.exblog.jp/ に移行しました
最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2008年12月
前の月 次の月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新の絵日記ダイジェスト
2011/01/20 援助技術論等、事例問題対策3<練習問題>
2011/01/19 援助技術論等、事例問題対策2<練習問題>
2010/12/27 地域福祉論・web講座1
2010/11/30 前回セミナーの復習:ソーシャルワーク関連科目・練習問題
2010/11/26 ソーシャルワーク関連科目・練習問題(歴史)

直接移動: 20111 月  201012 11 10 9 8 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 月 

2008/12/10(水) ソーシャルワーク関連科目・練習問題<受験支援セミナーの復習>
<援助技術論>重要ポイント解説 <MGU受験支援セミナーの復習>
■ケアマネジメント care management
 利用者を中心とするインフォーマルな支援と在宅サービスのネットワークを形成し,運営する方法。アメリカにおいて,1960年代に起こった精神障害者や知的障害者の脱施設化運動に端を発し,施設ケアから在宅・地域ケアへ生活支援サービスの提供の場が移行するなかで,地域で暮らすために必要なサービスを統合し,継続的な援助を行うための手法として,1970年代なかばにケースマネジメントとして確立された。1980年代には,病院や施設での長期ケアにかかる社会的費用を抑制するため,在宅・地域ケアを効率的に行う方法として,メディケアやメディケイドの枠内でもケースマネジメントが行われるようになった。
 イギリスでは,1980年代末に,地域ケアサービスを統合することを強調する意味から,ケアマネジメントとよばれるようになった。
 わが国でも,介護保険制度導入により,要介護高齢者に総合的な介護支援サービスを提供するため,居宅介護支援事業の領域で実践されている。
 ケアマネジメントは,複数のニーズをもった利用者およびその家族を中心としたサービス提供のアプローチであり,地域に散在し,連携・調整機能を基本的にもたない縦割り的な社会資源を,ネットワーク化することによりケアの統合と継続性を達成する方法である。また,社会資源として,行政機関などによるフォーマルなサービスだけでなく,家族,親戚,友人,同僚,近隣,ボランティアなどのインフォーマルな資源も積極的に取り入れる。さらに,ケアマネジメントでは,利用者の自立支援および自己決定という理念のもと,利用者自身がもつ能力や資産などの内的資源を最大限に活用することが求められる。社会資源を活用し,ケアサービス利用者が適切なケアを必要なときに必要なだけ受けられることにより,安定した状態で生活することが可能となると同時に,サービスの効率的提供が可能となる。サービスを実施する保健・医療・福祉などの専門職者およびインフォーマルな支援者の集団がチームとして機能するために,その連絡・調整の中心にケアマネジャーがおかれる。利用者および家族は,サービス提供組織と個別に交渉する必要がなく,ケアマネジャーという窓口を活用することで必要なサービスを適切に受けることが可能となる。生活支援チームを誰がまとめるかはチームの構成や状況により異なり,介護保険制度のケアマネジメントでは,多様な関連専門職従事者に介護支援専門員(ケアマネジャー)の受験資格を与えている。
 ケアマネジメントを展開していく援助過程は,@多面的,包括的に利用者の状況,ニーズ,問題,自己ケア能力などを把握するアセスメント,A利用者・家族の意向などをもとにニーズの優先づけを行い,援助目標をたて手段を組み合わせるケアプラン策定,B計画に基づいた援助サービスを実施するケアプランの実行,C実施されたサービスがケアプランどおりに行われているか,利用者の変化に対応できているか,などの状況を見守るモニタリング,Dケアプランの目標達成の度合,援助効果,利用者の満足度などを見定める評価,の各段階から構成される。要介護状態にある利用者などの生活支援は,一定の結果がでれば終結するというより,評価をもとに再アセスメントを行い,継続性をもって援助過程が繰り返されることで,変化する利用者の状況やQOL向上に貢献することになる。また,モニタリングの機能を活用することで,緊急時などの状況変化に適切に対応できることが期待されている。

■ケアプラン care plan
 ケアマネジメントにおける「ケアプラン」とは,援助対象者に必要なサービスを総合的・一体的にサービス・パッケージとして示していくものである。ケアプランは,ケアチームを構成する関係者が一緒になって,ケアの基本方針を共有しながら進めていくために不可欠である。

■ケアマネジャー care manager
 ケアマネジメント・プロセスのアセスメントからモニタリングに至る全過程において,サービス利用者や介護者の自立を促進しQOLの向上を図るために,ケアチームの総括者としての役割を担う。これはケアマネジャーがすべてを直接一人で担当するということではなく,チームメンバーのそれぞれの専門性を生かした活動の全体を束ねる調整者であることを意味する。要支援,要介護ニーズの発生要因,発生過程を幅広く全体として捉える視点をもち,課題解決に向けて関係機関と積極的に調整できる能力が求められる。主な役割は,利用者や介護者の意向を把握し,ケア方針を定めたうえで,直接・間接を問わずアセスメント情報を集約し,ニーズを導き出し,目標設定,解決のために必要なサービス,サービス種別の検討を含むケアプランに関するまとめ役を務める。そのほかに,確認・調整のためにサービス担当者会議を開催し,プランが実行に移された後も,継続的に状況を把握し,必要に応じて再アセスメントやケアプランの見直しをする。ケアマネジャーには,フォーマル・サービスに限らず,インフォーマル・サービスの開発や地域の関係者に支援の働きかけをし,ネットワークづくりに至る活動が求められる。

 介護保険制度における介護支援専門員も,ケアマネジャーと通称されている。介護支援専門員は,毎年1回,各都道府県または都道府県の指定する団体が実施する実務研修受講試験に合格した後に,実務研修(講義,実習,演習)を受講し,登録した者である。実務研修受講試験の受験資格は,医師,看護師,保健師,社会福祉士,介護福祉士など,保健・医療・福祉分野で所定の資格を有し,実務経験期間が5年以上(資格のない場合は,介護に関する実務経験が10年以上)となっている。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.