社会福祉士 受験支援セミナー 日替講座
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2008/11/03(月) 社会福祉の歴史(欧米編4)各科目共通ポイント
 社会福祉の歴史 欧米における社会福祉の史的展開 4
<イギリスの歴史・続き>
■ナショナル・ミニマム
 国家がすべての国民に最低限の生活を保障すべきという理念。この理念は,シドニー・ウェッブが最初に提唱したとされる。ウェッブによれば,ナショナル・ミニマムとは,最低賃金などの所得保障にとどまらず,最低限の教育,衛生,余暇を含むもので,雇用条件,衛生的環境と医療サービス,余暇とレクリエーション,教育の分野で,国や自治体が,ナショナル・ミニマムを維持する必要があると主張した。その後,「ベヴァリッジ報告」(1942年)に「最低生活費保障原理」として取り入れられ,イギリスの福祉国家の基本理念となった。もっとも,ナショナル・ミニマムは一つの理念であり,その基準は,歴史的,社会的にも規定される。

*1942年、ベヴァリッジ報告
 1942年,第二次世界大戦後のイギリス社会再建のための社会保障計画を提示し,乱立し非効率な既存制度の再編をねらった,ベヴァリッジ(Beveridge, W. H.)を委員長とする委員会の報告書。正式には,「社会保険および関連サービス」(Social Insurance and Allied Services)。再建目標を五つの巨人(疾病,無知,不潔,無為,窮乏)への攻撃にたとえ,それぞれに対する社会政策が相互に機能すべきとした。窮乏に対する所得保障には社会保険を重視し,その基本原則にナショナル・ミニマム保障や均一給付・均一拠出等を掲げた。
 報告書は、@リハビリテーションを含む包括的国営医療サービス、A多子家族の所得保障として第2子以降への児童手当、B失業率を一定限度以下とする完全雇用政策を前提とし、年収75ポンド以下には加人の選択権を認めつつ、強制的拠出原理に基づく総合的社会保険の加入を義務づけている。
・イギリスの戦後の社会保障は,ベバリッジ報告をもとにして制定された,家族手当法,国民保険(業務災害)法,国民保険法,国民保健サービス法,国民扶助法の諸法によって運営されることとなった。
 この体系では,社会保険制度を中心におき,公的扶助制度は,社会保険制度の網の目からこぼれるケースを扱う補完的な制度として位置づけられた。

*1948年、国民保健サービス National Health Service ; NHS
 ベヴァリッジ報告を踏まえ成立した医療保障制度。予防からリハビリテーションまで含む包括的な保健・医療を,税方式に基づき原則無料で提供している。患者はまず地域の家庭医(GP)の診察等を経て病院の医師にかかるのが原則。保守党政権は国営医療の効率化を図るため1990年の制度改正で病院間競争を促す仕組を導入したが,政権交代後も大枠を維持しつつ計画的な医療供給がめざされている。
*1948年、国民扶助法の成立
 国民扶助制度の成立により、救貧法が廃止された。
■「ゆりかごから墓場まで」
 イギリスにおいて,1942年にベヴァリッジ報告がだされた後に確立した包括的社会保障体制を言い表したことば。人が生まれてから死ぬまでの必要最低限の生活保障を,保健,医療,所得保障などの社会保障制度を国家責任のもとで実施することによって保証するという考え方。

*1966年、補足給付 supplementary benefit
 イギリスの国民扶助制度では漏救が問題になったため,給付手続の簡素化や資力調査の緩和,また,裁量的な加算給付の範囲を狭めて給付の標準化を図ることなどを目的として,この公的扶助制度が発足した。しかし,しだいに制度が複雑化するとともに,個別の必要に応じるための割増金が増えて恒常化したことや年金受給世帯に比べて有子世帯が不利に取り扱われていたことなどから,1988年、所得補助・社会基金制度に改められた。

<イギリスにおける諸報告>
*1968年、シーボーム報告 
・1968年にイギリス政府に提出された公式報告書(Report of the Committee on Local Authority and Allied Personal Social Services)。フレデリック・シーボーム(Seebohm, F.)を委員長とする委員会であり,地方自治体の対人福祉サービスの組織と責任についての再検討,および家族サービス活動の効果的な実施を保障する改革案の考察を目的とした。地方自治体において別々に運営されていた対人福祉サービス部門を単一の部局に統合し,地域のニーズに総合的に対応するソーシャルワーカーを配置することなどを提言している。(第12・2回試験)

<次回に続く>


<再掲:MGU 社会福祉士・精神保健福祉士 国家試験 受験支援セミナー>
*11月10日(月) 3・4限 (13:10開始予定)
*ところ:MGU白金 1255教室
*主催 MGU 社会学・社会福祉学会
*内容:「社会福祉の歴史」(社会福祉原論を中心に、各科目共通)を予定。
*部分参加も可能です。どの学年の方も参加出来ます、各学年の皆さん、お気軽にご参加ください。
 上記は、 関屋光泰 が担当します。模擬試験もあって4年生の方々は大変でしょうが、ここが踏ん張りどころです!!
 11月は当セミナーは、10日の他にも開催予定です。開催予定は、ソーシャルワーク科目(後編)、社会保障論等です。皆さんの受験を全力で応援します!!

*日時などお間違えないよう、念のために再掲しました。
 参加される皆さんは、会場まで気を付けてお越しください。


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