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2008/11/22(土)
第3回受験支援セミナーの補足・システム論 3
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2 生態学(エコロジー)とエコシステム論 <概要> ・エコロジー・生活モデルは、生活問題は個人や家族と,彼らを取り巻く環境間とその接触面(インターフェイス)における不適切な相互作用の結果として発生するとみなし,人間のプラスの側面に目を向け,適応(コーピング)能力を高め,環境の応答性(レスポンス)を増してストレスを軽減し,新しい適応のバランスを得ることをめざして援助を行うものである。
1)エコロジーの特性 ◆エコロジーの特性 @交互作用と互恵関係 ・人間と環境の交互作用に焦点をあて、さらにそれが人間と環境の互恵関係として成立し、維持されることを目指す。 Aストレスと対処 ・環境の側にあって人間と環境の交互作用における緊張関係の原因となるものを生活ストレッサーといい、人間がそれを処理する能力を対処能力(コーピング)という。 Bアセスメント ・人間と環境の相互の影響を調査することである。 Cニッチ *エコロジーは、人と環境との交互作用を通してハビタットを追求し、ニッチ(生態学的適所)の作成を目指す。 D希少動物の保護 *「希少動物の保護」という考え方は、社会の価値(利益主義、能力主義など)に合致しない人間で合っても、その人が存在することに無限の価値と意義を見出そうとする社会福祉の価値と整合性をもつ。
*C.H.マイヤーは、1980年代、一般システム論とエコロジーを融合したエコシステム論を提示した。
■ニッチ niche ・多くの場合生態学の分野で使われる用語であるが,社会学,経済学でも使用される。生態学的には,相互に依存するコミュニティ内で,ある種が占有する位置(地位)をさす。社会学,社会福祉学の分野では,ある個人あるいは家族がその住むコミュニティの社会構造のなかで占める状態のことをいう。
■エコロジー ecology ・19世紀中葉にヘッケル(Haeckel, E. H.)が生物学の一分野として造語。ギリシャ語のoikos(家)に由来し,生物とその環境の相互作用を扱う科学=生態学を意味する。1960年代以降は,主にヨーロッパで,この概念が社会行動の領域に援用され,環境汚染をもたらす産業社会や既存の社会システムへの批判として用いられるようになった。今日では人間と自然環境との調和的な政治・経済・社会システムを構想しようという目的や理念,態度,環境保護運動や自然保護運動を示す。
■エコシステム ・ある地域のすべての有機体(生物)と,そこに存在するすべての物理的条件の間に発生する,物質の循環,エネルギーフロー,情報伝達といった相互作用を機能の観点から捉えたシステム。マイヤー(Meyer, C. H.)は,ソーシャルワークに多大な影響を与えてきた生態学理論とシステム理論の統合を試みるなかで,このエコシステムの概念をソーシャルワーク実践の文脈に則してエコシステム視点として体系化した。 エコシステム視点では,クライエントと環境との間にある相互関連性に焦点をあてることをワーカーに奨励している。アセスメントでは,クライエントのみならず,クライエントを取り巻く環境(家族,友人・知人,関係社会機関,地域など)からの影響をも含めた包括的なアセスメントを行うことで,クライエントがおかれている状況を理解することが求められる。 エコシステム視点によって,ワーカーは多様な介入方法を考察するための認識論的枠組を得ることができたと評価される一方で,ワーカーによって介入方法の選択が相対的になるとの批判もある。
■ジャーメインGermain,CarelBailey (1916-95) ・アメリカのコネチカット大学社会福祉学部名誉教授。生活モデル(ライフ・モデル・アプローチ)の提唱者。1970年代からギッターマン(Gitterman, A.)とともに人と環境との交互作用に焦点を当て,個人と環境の間での継続的な相互交換のなかで,個人と環境は相互に影響し合うと提唱した。生活モデルには,人と環境の交互作用の下位概念として,相互交換や適応,ストレス,対処(コーピング)がある。[主著] The Life Model of Social Work Practice, 1980 (with Gitterman, A.).
■アメニティ amenity ・19世紀なかば以降のイギリスの都市計画において形成されてきた考え方で,「居心地のよさ」「快適な生活環境」を作り出す複合的な諸要因の総体を意味する。イギリスのアメニティ法(Civil Amenities Act)で「しかるべき場所にしかるべきものがあること」と定義されるように,地域の特性や人々の生活様式に応じて異なり,その要件となるのは,自然も含め,歴史のなかでつくられた文化財などのように,人間の生活の営みと結びつきながら保存されている場合である。アメニティは,地域に固着し売買するのが困難な地域固有財(location-specific goods)とされ,またその喪失は不可逆的で絶対的な損失をまねく面をもつ。
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各回、部分参加も可能です。どの学年の方も参加出来ます。参加費や申し込みは不要です。
*関屋光泰が担当する受験支援セミナーの最終回は、 12月1日(月)の3・4時間目に開催予定です。
*受験を予定しているお友達・お知り合い、同じ学科の方々に転送をお願いします。
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