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2008/03/21(金)
苦楽
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地元の芸術作家さんから個展の案内状をもらっていたので本日会場に出向いて
みた。
この作家さん、昔、私が結婚式の司会をした花嫁さん、女性である。
たくさんの絵画、工芸作品が場内いっぱいに飾られている。
いくら専念出来るといっても 一年という制作期間で よくもこれだけのものが
生み出せるものだと感心。
こういう人の意気込みの形を見ると、いかに自分がのんびり屋かが分かる。
場内の作品をゆっくりと見せてもらった後 短時間ではあったが作家さんと会話
ができた。
『素晴らしい頑張りですねぇ〜 感心しますよ。』 と、私が切り出せば‥‥
「いえいえ、そんな‥‥ でも好きだから出来ることなんですよね。」
好きだから出来る‥‥ 日頃 何気に、よく使っている言葉であるが、その言葉
のウラには深いものがあると、いつも思っている。
好きなことをやり通す、極めようとすることは、何かを犠牲にしなければいけ
ない現実が湧き起こって来るものだ。
芸術の世界は特に強く それが言えるかもしれない。
『好きだから出来るということは、裏返せば苦しさを好まなければいけないん
ですよね。』 一言述べた私の言葉にハッとしたような顔を見せられ、その後、
納得したように静かに微笑みを浮かべられた。 ‥‥ この作家さんは分かって
いらっしゃる。
楽しいことをするということは、苦しさも受け入れるということ。
苦しいと思うことに佇んでいるということは、楽しさに向かっているという証
しなんですよね。
私も長年、自身の術を追い求めながら、この世界で動き回ってきた人間‥‥
「苦楽」は、いかなる時も一体のもの。表苦は裏楽、表楽は裏苦、苦がある
から楽があり、楽があるから苦がある。 言えばどちらも身になり力になる 欠
かしてはならないもの‥‥ 痛感してきた。
今日の作家さんのように 私ももっともっと「苦楽」と仲良く接して励み、生き
なければイカンね‥‥
またひとつ 術に向けて、大切な刺激を与え合うことができた素晴らしい日。
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