すやまとしおのスマイリーでいこうっ !!
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2006年10月
前の月 次の月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新の絵日記ダイジェスト
2010/06/02 新たな歩み
2010/06/01 絵画年
2010/05/30 大成功!
2010/05/29 最終段階!
2010/05/28 夢のような‥‥2題

直接移動: 20106 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 月 

2006/10/21(土) 『 THE BIRDMAN .18 』 さあ、夜食、何にするかな!
「あのぉ‥‥ 神様ぁ‥‥ ちょっといいですか‥‥??」

**** はやなえ氏、そなたの2つ疑問は読心していますよ。 まず‥‥ 神様
に退職なんてあるんですか‥‥ ですね?
そなたが思った通り、それは ありえないことです‥‥ ですが、神の域にも
「位」というものがあるのです。 わたくし達は 人の心、在り方を説く、人間
だけの域を司る神‥‥‥神処では まだまだ駆け出し、進化の過程にある神でも
あるのです。
そんなわたくし達ですが、まもなく大きな上の務めに昇り移らなければならな
くなりました。ですから、後継できる確かな者を配し、務めが継承できるよう、
整えておかなければならないのです ****

「なるほどぉ‥‥ 栄転、出世っていうヤツですかぁ‥‥ よかったですねぇ。
ということはぁ‥‥、一番上の神様って、<界王神様>って言うんじゃないで
すか!?」

**** それは ドラゴンボールというマンガのことではないのかな? それは
違います ****

「ドラゴンボールって‥‥ 知ってるんだ。もしかして、ピッコロ大魔王じゃな
いですよねっ?」「はやなえさんっ!‥‥ シ〜〜ッ!!」

**** この時に、なかなか面白い、度胸の座った女性ですね。
さてさて本題‥‥ 先程 わたくし達が 務めを退くのは まもなくと申しました
が、人間の界で言えば120年、神界では840年少々先のこと‥‥‥
人間にとって 120年とは長きの時空でしょうが、わたくし達 神の者にとっ
ては、840年など あっという間のこと、その間 しっかりと務めつつ、継承
者を進化育成させておかなければいけない、ということです。
そして、もうひとつの疑問‥‥ 何故、やすお氏の命が延びるか? ということ‥
‥‥ それは、このオシトの魂を やすお氏の心の中に入れて活かすからなので
す ****

「 何ですって? やすおさんの中に‥‥?」「 ‥‥ お、俺の、心に‥‥?」
『キアチ様、コモト様、 ‥‥ それは、同体ということ?』

※※※※ オシト‥‥ その通りです。一心同体になるのです。今ある、やすお
氏の魂と同化させ、表も裏もない一体心、大悟の境地とし、神の感覚を備え残
す人として甦らせるのです。
そなたに与えた「鳳凰神」の力、不死でもある神鳥の力が入魂すれば、肉体も
甦って来るこ
とでしょう‥‥ しかし 不死のままでは、下界では魔物とされることであろう
から、後に キアチ様と2人で、程よい生の時を決めさせて頂きます。
今の肉体は滅び、変わるやもしれませんが、先程 述べた120年経つ時、呼び
戻します。 その時、そなた達2つの魂が直ぐさま 「哀・楽」を司れるよう、
そして 一体神となるがための鍛練をしていただきます。
現在、ノリカ氏の中にいるミジュが そうであるように ※※※※

   皆が絶句‥‥ しばらく、驚きの沈黙が続いた‥‥。

**** さあ、よろしいですか? それでは始めましょう‥‥
鳥に変化しているオシトを 元の姿に戻し、入魂の儀を執り行います。 
 ”オシトよ、後の事、やすお氏の事、そして‥‥ ミジュの事も、しかと頼み
ましたよ。
還る時を楽しみに待っております‥‥ 頑張るがよい ****

『この御恩、御慈悲、決して忘れは致しません! 天上界に還らせていただいた
その時、必ず務めとして 御返し致します。
キアチ様も、コモト様も、どうか 御自愛下さいますよう!』

オシトの言葉と同時に、周囲に整列していた童子達が 一斉に輝きだした。童子
達の光は それぞれの玉と変わり、小さな鳥、オシトの周囲に集まり、囲んだ。
その光の玉からは 更に強い光が放たれ、オシトの姿は包み消されていった。
   ‥‥ 5分も経ったであろうか‥? 眩しい光は ゆっくりと おさまり始め、
オシトがいた その中央に、人影らしきものが うっすらと浮かび上がってきた。
「 ‥‥ オシトなのか? お前‥‥ イヤ、あなたがオシト‥‥ なのか?」
  ‥‥‥ スラッと痩せ気味で 中背、茶髪で長めの髪、涼やかな目が印象的な
男性が 柔らかな微笑みを浮かべ、うなずきながら こう語った‥‥
『 やすお‥‥ これが、オイラの姿だよ。 よろしくな!』

    THE BIRDMAN、残り4話で完結です! 次回は『鳥人の生誕』です。

2006/10/20(金) 『 THE BIRDMAN .17 』 神様を書き、睡魔に襲われて!
どうか、どうか私の代わりに、オシトをミジュの元に転生させてやって下さい
っ!! ぜひっ、お願いしますっ!!」
『 ‥‥ やすお‥‥ 今、お前の心に返す感謝の言葉が見つからないよ‥‥
でもいいんだ‥‥ ミジュが この時を幸せにおくっているのなら、それだけ
で充分だ。』

やすおの懸命な訴えかけ、思いやりに、御神 2人も涙を滲ませた‥‥‥

※※※※ やすお氏、そしてオシト、そなた達の美しく成長した心、誠に嬉し
く思います‥‥ しかし、決して誤解してはいけませんよ。
キアチ様の心広い恩情、そして お考えが及んでいること、きちんと受け止めな
くてはなりません。
今、オシトを甦らせて、ミジュと引き合わせることを なさらないのには大きな
念い、情愛を持たれるからこそ‥‥ あと しばらくの時が経てば分かり得る事
が出来るのですが‥‥ このように急な成り事でもあるので、わたくしの方より、
キアチ様の真誠を告げさせていただきましょう‥‥。
わたくし、そしてキアチ様 2人は、長く務め来た神処を まもなく引き退く事
となっているのです‥‥。 後継する者も やっと見つかり、安堵していた矢先
に、この話し‥‥‥
 実のところ、オシト、そなたは、キアチ様の「哀」を後継し、司ることに。
そして、やすお氏、そなたが死を迎えて上界して来た時は、この わたくし、
コモトの「楽」を後継し、司るようにと‥‥ 一心同体神として 役目に就いて
もらうことを心定めていたのです。 かつて キアチ様と わたくしが、切って
も切れない深い因縁により 同体神となったように‥‥ ※※※※

「か、か、‥‥ 神‥‥? やすおさんが‥‥ 神様に‥‥?」 涙を拭いていた
はやなえ嬢が驚きの声をあげた。
『キアチ様、コモト様‥‥ 何という お言葉を‥‥ 聞いたか?やすお‥‥』
「 ‥‥ 私が‥‥? オシトと‥‥? と、とんでもないっ!悟りが何なのかも
分からないような‥‥ こんな俺が‥‥?」

**** 大丈夫ですよ、やすお氏。 そなたは既に 何度も転生をくり返されて、
オシトの力、そして心に 勝るとも劣らぬ、尊大な進化を遂げられています。
2人が共ならば、素晴らしい神力を発揮してくれることでしょう。
さて、実は もうひとつ 話しがあるのです。 ミジュについてであるが‥‥
以前、ミジュを 天界最上に引き上げられた「怒」の御神、ダマーハ・老就様も、
時同じくして 後継をつくり退かれることになっているのです。
ダマーハ様も この事の成りゆき、因縁を全て感知読心され、既に意を決してお
られる‥‥‥ ここまで話せば もう分かりますね‥‥ そう、ミジュをダマー
ハ・老就様の後継神として 呼び還されることになっているのです****

そんな 御神 キアチの言葉を受け、コモト・伽奈多は ひとすじの涙を流しなが
ら、ささやいた‥‥

※※※※ ‥‥どうですか? キアチ様の深い恩情が理解出来ましたか?
心定めし3人が、寄り添いながら、もう 前世に迷うことなく、心残すことなく、
務めに迎えてもらえたら‥‥ そんな 有り難い ご慈愛があったのですよ‥‥  
  ところが‥‥ です‥‥‥ ※※※※

同じく美しい慈愛の涙を浮かべている キアチ・活王が すすーっと、やすおと
オシトの目の前に降りて来た。
そして、うつむき 嗚咽する やすおの手をとり、オシトの神羽根に触れながら、
優しく 語った‥‥‥‥‥

**** 降りるがよい‥‥。 オシトよ、この今から、人間として甦るがよい。
天上界とは違って、またまた多くの苦しみ、辛さを経験していくこととなるが、
もう一度 人として、心を更に進化、浄化させて来るがよい。ダマーハ様共に、
わたくし達も その日、その時が来る迄‥‥ んっと‥‥ 人間界では退職‥‥?
と言うのかな? 退きを伸ばし、楽しみに待つことに致しましょう。
やすお氏‥‥ そなたの、身を切るような 懸命なる願い、温かな 人助けの言葉
には感服致しました! その願い、叶えさせていただきましょう‥‥。
ということで‥‥ やすお氏が、数日後に命を亡くすという定めも大きく変わる
ことになる‥‥ オシトがこの後、輪廻転生するということは、やすお氏の死
が 伸ばされるという 深い意味も含まれるのです‥‥‥ 
はやなえ氏、良かったですね‥‥‥  ホラ、今、ミジュの心からの喜びも強く
伝わってまいりましたよ‥‥ ****

「 ‥‥?? いったい‥‥?」「 今度は‥‥ 何が‥‥? ‥‥ ?」

    THE BIRDMAN、次回は『 一身同体』‥‥ どうぞ お楽しみにねっ!

2006/10/19(木) 『 THE BIRDMAN .16 』 イチヂクの季節だねっ!
縁あり、歩み寄って来ている女性‥‥? ノリカさんのこと‥‥?
やすおと はやなえは驚き、絶句し、顔を見合わせた‥‥‥ そしてその後 更に、
御神の驚くべき言葉を聞くこととなる‥‥‥

**** そのミジュ‥‥ 苦しみを与えられ続けた人生ではあったが、最後の
最後迄、誰1人恨む事なく、周りに情愛を授けながら、清純心のままで「生」
を終え、天上界に上がってきた。 たった1度だけの人間界において、これほど
迄に 素晴らしい心の進化を遂げた者は、そう多くはいない。
ミジュのその美しく健気な魂は、「怒」を司る神、則ち 逆の「喜」を説か
れている御神『ダマーハ』様の元、最上の神処に就くこととなった。
円(まどか)なる 大きな悟りの心を持つ彼女は、ダマーハ様の直伝、愛弟子、
神の域の者として、即 迎え入れられた。
しかしミジュは、下界で直に 人間達の心を説く者も必要ではないかと、強く望
み出た。 その あまりにも熱心な真心を観て、ダマーハ様は 快くお許しになっ
たのだ。
それだけの心を会得したミジュであるから、下界に降りても神力を失なうこと
もなく、人を導き教える務めに励んでおる。どんなに遠くの地にいても、そな
た達の心は読めているはず。 であるから、時が来た事を悟り、そなた達2人の
元へと歩み寄り始めていたのだろう。
オシト、そなたには 今日この時が来る迄、心乱れぬようにと、感じ観えないよ
うに 配慮しておった、許してくれ‥‥。
ミジュは、そなたのことを 常に感じ観ながら、喜びに変えながら、より健や
かに務めておるので 安心するがよい ****

『はい、キアチ様‥‥ またひとつ救われた思いでございます。細やかな御配慮、
心から御礼を申し上げます。』

**** さて オシトよ、先程 やすお氏の 願いのひとつであった、そなたを
人間として甦らせることだが‥‥ 出来ることなら、人間界に戻し、ノリカと
いう女性に転生した ミジュの元に向かわせてやりたいのだが‥‥ まだ、時では
ないのだ。
そなたの怒りは、とてつもなく大きなものであった。 しかし前に語った通り、
その怒りは表裏の片側、逆に大きく偉大な「喜・楽」でもあるのだ。そなたに
は、救神童子の中でも 特別に学びを多く得てもらわなくてはならなかった。
この後まもなく 現れ出て来るであろう 偉大な力を、界の務めに役立ててもら
いたい。 きつくはあるが、重要な役目。 時空を自由に操り、飛び回れる「鳳
凰(ほうおう)神」の力を与え、務めさせることに決めたのです ****

その話しを聞いていた やすおが語り出した‥‥
「ちょっと待って下さい‥‥ オシトの務めが大変であるという事、必要である
ということ、 なるほどよく分かりましたが、輪廻転生して進化を遂げる道も
あるんじゃないですか!?
神様に向かってこんなこと言うのは 罰当たりだと思いますが‥‥ 今、オシトに
とって、ミジュの魂と寄り添うことが 一番理想の進化につながるとは思いませ
んかっ!? だってそうでしょ!? オシトが死ぬ前、私の前世であるノタハに
絆を引き裂かれる前、ミジュと出会い過した わずかな時間の中で、過去の行い
、人の大切さ、心の在り方を、見事に悟り得ることが出来ていたじゃないで
すかっ!!   その2人の愛は、何物よりも強く美しい進化をもたらすものと
思うのです!
まして、この世に甦っているミジュさんは、神に近い存在だと言われましたよ
ねっ! 彼女は 多くの人を導きたいと‥‥ そのために自ら降臨を望んだのでし
ょう? この日の事だって観えていたはず‥‥ オシトをしっかり導きたいと、
今も遠くからこの話しを感じ観て、願っているはずっ!!
天上界にしても、この世にしても、神だろうが、人間だろうが、心の持ち方、
在り方は同じだと思いますっ!! 
”真の愛、人を念う情愛に勝るものってあるんですかっ!?” それ以上のもの
があるなら、今直ぐ、教えて下さいっ!!
私の この命は、あと数日のものと言われましたね‥‥ 私がこの世を離れたら、
オシトの代わりを務めさせてもらえませんかっ! オシトとミジュの愛を引き裂
いた前世の責任をとらせて下さいっ! 何でもやりますからっ! どんな事でも
必ず 学び得てみせますからっ!! オシトに負けないほどの務めを、進化を、
必ずしてみせますからっ!!
どうか どうか、私の代わりに、オシトをミジュの元に 輪廻転生させてやって
下さいっ!! お願いしますっ!!」

  
   THE BIRDMAN、次回は『御神の涙』‥‥ どうぞ お楽しみに!

2006/10/18(水) 『 THE BIRDMAN .15 』 新潮文庫も、まだ動かない!
突然、号泣していた はやなえ嬢が 必死の形相で オシトの前に歩み寄って語っ
た。
「さっき‥‥ 確か、3つの願い、希望を、与え届けるって言ってたわよねっ!
その願いって、何でも叶えてもらえるんでしょっ!? その願いで やすおさん
の大病を治めることって出来るんですよねっ!! ぜひ、ぜひ、治してもらえな
いですかっ!!? 」
『 ‥‥ はやなえさん、人の寿命とは 色々な人の心、かかわりが組み合わさ
れて定められたもの‥‥ それだけは無理なんだよ‥‥。』
「‥‥ そんなぁ‥‥ そんなことってぇ‥‥‥」 
狼狽える はやなえ嬢の姿を見ながら、やすおが静かに呟いた。
「はやなえさん、有難う。何だかんだと、些細なことで言い争いもあったけど、
俺はいつも、あなたに力を与えてもらった。信頼してきた。
素敵な時間を共に過ごせて ホント嬉しかった‥‥ 何もお返しが出来ないけど、
どうか許して下さいね。」
   ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

『さあ、やすお‥‥ 御神お2人に与えていただける御奉愛、「3つの願い」を
語るがいい‥‥ 他の事なら何でも叶えていただけるはずだ。』

**** 遠慮はいりません。 そなた、やすお氏の願いは、既に読心している
ことでもあるのですが、そなたの真の言葉で、オシトにも向けて、よく聞こえ
るように述べられるがよい ****

『 は? ‥‥‥‥?』 ‥‥ オシトは少し 首をかしげた。
「はいっ、それでは‥‥ まず ひとつ‥‥‥ この今においても、オシトの心に
強く確かに存在している、愛の人、希望の人、ミジュさんを‥‥ ミジュさんの
魂を、この世に 甦らせて下さいませんかっ!?
そして ふたつ目‥‥ 長年 童子として務め、神様にとっては大切な力だと察す
るのですが、このオシトも同じく、この世に戻していただきたいのです! 
みっつ目、最後の願いは‥‥ その2人が共に 近くで過ごせるように、引き合
わせてやって下さいっ! どうか、どうか、お願い致します!!
2人が清純な心で過した、あの思い出深い時に甦らせてやりたいのです!!」
『 ‥‥‥! や、やすお‥‥ お前‥‥!』「‥‥ やすお‥‥ さん‥‥」

**** しっかり聞きましたか?オシト。 やすお氏の心にある、これが誠、
真の願いです。あなたはとても幸せ者ですね。
我欲ある人間ですから 欲っする物は山程あるでしょう‥‥ しかしながら 3つ
の願いを全て、そなたのためにと贈られる 美しい その思い‥‥ あの豪族主の
息子「ノタハ」の心、長くはかかりましたが、輪廻転生をくり返し、これほど
迄の進化を遂げて来たのですよ。 そして オシト、そなたの方も同じように、
こうして 素晴らしい進化を‥‥
真の心というものは、こんなにも素晴らしいものなのですよ。よく分りました
ね? ****

『は‥‥、もう 心に残る「哀・怒・苦」はございません‥‥ やすおには深く
感謝しております。』

**** さて、やすお氏‥‥ そなたが望んだ3つのうち2つの願い、叶える
事は難しいのです‥‥ その望みは無駄と言ってよいでしょう ****

その言葉を聞いて、はやなえ嬢が不服そうに言葉をはさんだ‥‥「他の物なら
何でも叶えていただけるんじゃなかったんですかっ!? あれもこれも駄目‥‥
だなんてぇ‥‥」

**** まあ 慌てずと、話しの続きを しっかりと聞くがよい。
実は最初の願い、ミジュの輪廻転生、この世に甦らせることは、もう既に叶っ
ているのです。 こうなる事は前から察し、コモト様と共に配慮しておいたので
す。 但し、このことに関しては、心が乱れぬようにと、オシトの読心の力を抜
いておいたのです。 ‥‥ やすお氏、はやなえ氏は、うっすらと感じ受け始め
ていたはず‥‥
そなた達の元に 親しく歩み寄るようにさせておいた女性こそが、ミジュの甦り
なのです。ですから2つの願いは 既に叶っているという事なのです ****

「 ‥‥‥ ? ‥‥‥? やすおさん‥‥ もしかして‥‥」
「 ‥‥ ま、まさか‥‥ 彼女‥‥?」

**** そう、今、そなた達の心に現われた女性‥‥ 良き縁に結ばれ、遠方
より訪ね現れるようになった「ノリカ氏」、彼女なのです ****

『 ‥‥‥ キアチ様‥‥ コモト様‥‥ この上無き喜びにございます!』
やすおと はやなえ嬢は驚き、絶句し、顔を見合わせた‥‥‥ そして その後、
更に、御神の驚くべき言葉を聞くこととなる‥‥‥‥

    THE BIRDMAN、完結近し!
      次回は『オシトと やすおの心』編、乞う 御期待!!

2006/10/17(火) 『 THE BIRDMAN .14 』 頭脳、フル回転って感じ!
時間が止まり、全て真っ白の世界となった。
驚き慌てる やすおと はやなえ嬢に対して オシトが穏やかに告げた。
『御神、キアチ・活王様と、コモト・伽奈多様が 共に降りて来られた‥‥』

3人の周りにオレンジ色に輝く小さな玉がたくさん現れた‥‥その玉は みるみ
るうちに大きく脹らみ、どんどん人の形に変化していく‥‥
『オイラと同じ、救神童子達だよ。』 そうオシトが促す中、分散して現われ
いでた救神童子達は皆、柔らかな 何とも言えない微笑みを浮かべている。
突然、オシトが右羽根を高く上げると、その宙に浮いた多くの救神童子達は、
まるで 磁石に引かれるようにスーっと左右に別れ、綺麗に並び揃い、深く頭を
垂れた。
通路のように開かれた その奥から金色の眩い光を放ちながら壁を通り抜けるよ
うに、2人の御神、キアチ・活王とコモト・伽奈多が姿を現わして来たのだ。
『コモト様、御心配をおかけいたしました。心整えてございます‥‥』

※※※※ オシト、よく心を澄ませましたね。迷い、哀しみは浄化され、健やか
なる顔立ち、安心致しました。心を素に戻されて、よくぞ この短い期間に進化
を遂げられましたね。とても嬉しく思いますよ ※※※※

『そしてキアチ様、数々の御無礼をどうかお許し下さいませ‥‥ 観じておられ
た通り、この度 わたくし自身、大きな未熟を痛感させて頂きました。
キアチ様‥‥ こちらが、わたくしを「哀」に追い込み迷わせた、そして それ
以上に わたくしを「楽」に導いていただいた、やすお氏にございます‥‥』

**** やすお殿、長きに渡り御苦労でございました。2人、深い因縁を授か
り、苛まれる中、この結果を観ることは分かり観ておりましたが、実際この
時、とても嬉しく思います。
オシト‥‥ そなたも長きの歴史の中、さぞ苦しかったことでしょう。その苦し
んできた大きさに等しい喜びを今、受け取ることもできたのですよ。
表裏を忘れてはいけません‥‥ 表も裏も、どちらも大きな神力なのです。
その両方の力を引き出し、重ね使う事ができれば、喜怒哀楽という一時にすぎ
ない感情に揺れることはなく、必要ではなくなる。 大切なのは心の在り方、
心をたいら(平)に保ち、わする(和)ことが 何よりものこと‥‥ これ則ち、
真なり、根本なり、誠の平和たるものなのです。どんなに時代が都合よく進化
しても、いつの世も、心、魂というものだけは常に変わることなく 絶えること
のない御宝でもあるのですよ ****

『御神様、有り難うございます。学び得たこの心で、新たな力で、日々より努
めさせていただきとうございます。』

**** よく言ってくれました。 さて、オシト‥‥ そなたのために懸命に
尽してくれた やすお氏に褒美、3つの願い、希望を届ける時が来たのだが‥‥
その前に‥‥ 「終生」の時たること、やすお氏に既に告げてはあるのか? ***

『 ‥‥ あっ‥‥ い、いえ、‥‥その事だけは‥‥』
「んん?終生‥‥ って? もしかして、俺の命のこと‥‥?」
『 スマン‥‥ やすお、どうしても話す事が出来なかったんだ‥‥ 実は‥‥、
おまえは5日後‥‥ 大きな病に倒れる事になるんだ‥‥ そ、そして‥‥‥』
間髪入れず、はやなえ嬢が叫んだ‥‥「そ、そんな〜っ! そ、それって命を亡
くすっていうことなんですかぁーっ!!」
『 ‥‥ そうです、突然に。これは定めなのです。病巣は以前からあったので
すが、自覚症状には至らず 進行してきていたのです。』
「 ‥‥ い、5日後‥‥ 寿命が、尽きる‥‥? ‥‥ ふ〜〜 何か、少し恐ろ
しいな‥‥。 ‥‥ でも、何だろう? 反面、穏やかで、浄化されるような、
思い残す事がないような‥‥ 感じもある‥‥  ‥‥ 今回の事で、俺も「楽」
を学び得ることが出来たからだろうか‥‥?」
やすおは 身体中が凍りつくような心持ちではあったが、2、3回大きく深呼吸
をし、静かに御神2人を見上げていた‥‥‥
 と、突然、号泣していた はやなえ嬢が 必死の形相で オシトの前に歩み寄り、
語った。
「さっき‥‥ 確か、3つの願い、希望を、届けるって言ってたわよねっっ!!」

  THE BIRDMAN、次回は『3つの願い』後編、どうぞ お楽しみに!

2006/10/16(月) 『 THE BIRDMAN .12 』 変則形です!しっかり読んで!
    < 御神、降臨の時!/ 前編 >

キアチ様が指差される下界を見ると、とんでもない、信じられない、我が目を
疑う光景が広がっていたんだっ!!
 
 **** そなたは まだ感じ観ることが出来ないでいるが、致し方ない。
この状況は、そなたの元から 強引に引き離された後の 彼女の姿。そなたが
死に至る 数日前のことである ****

豪族主の息子に連れ去られ、ミジュは 休む間も与えられず、ろくな食べ物も与
えられず 働かされ続けていた。女の力ではとうてい無理な、過酷な仕事さえも
押し付けられ、痩せ衰えている彼女‥‥‥
苦しさに手を止めたり、疲れで倒れ込んだりすると、直ぐさま 息子に仕え付く
兵士達に殴られ、蹴られ、もて遊ばれ‥‥ 見るに絶えられない光景にオイラは
怒り震えた‥‥‥
「こ、このままでは死んでしまう! ミジュに 何の罪があるというのだっ!!
クッソォーッ! 許せないっ! あの男‥‥ バカ息子野郎は 決して許しはしな
いっ!!」
 
 ****そなたに お伝えしましたね。まもなく「怒」「哀」がやって来ると。
それは、この時のことなのです。 その「怒」「哀」は、通常を超えた とてつも
なく大きいもの‥‥ 長い時を経なければ きっと治まらないでしょう。
故に表裏、逆に そなたの心は通常をはるかに超える「楽」を感じ得られる質を
持ち備えているとも言えるのです。
下界では、苦しみに怯え、人を嫌い、死人のように生きて来た人生でしたが、
死の直前、最後のわずかな時間、彼女と過した心の中は 尊大なものでした。
この後、身を裂くような哀しみが襲って来ることになるでしょうが、そなたが
そこから得る大きな力を、哀しみに満ちた魂を「楽」に導き、救い上げる務め
に活かしてくれると信じているのです ****

   ‥‥ そして その7日後、彼女、ミジュは 極度の栄養失調と 過労のため
倒れ込み、薄暗いゴミ処理場の崩れ小屋の中に投げ出された。
とんでもなく恐ろしい仕打ちを毎日受けながらも、誰1人恨む事無く、貧しく
苦しかった人生ではあったが、それは最後、オシトに会わせていただき喜びを
大きく受けるためのものだったと思いつつ‥‥ 感謝しつつ‥‥ 心中いっぱい
に満ちる「楽」‥‥ 大切なオシトの姿を思い浮かべ、オシトの名を数回 囁きな
がら、残された力で かすかに微笑み‥‥ 独りぼっちで 息絶えた。

そんな 悟人にも勝る清浄なミジュの魂は、天上界の最上にあると言われる神処
に昇り消えていったらしい‥‥。
オイラは おさまりのつかない腹立たしさ、怒りをあらわにしながらも ミジュの
素晴らしい魂に教えられるかのように、キアチ様に仕える童子となり、「哀」
の 人間の魂を「楽」に代えるための務めに着いたんだよ。
全世界を一瞬で飛び回る、「鳳凰神」として懸命に仕え働くようになっていっ
たんだ‥‥‥。

 
  ★☆★☆★☆ ‥‥ < 御神、降臨の時!/後編 >は‥‥
      続けて読めるようにと、昨日15日の日記へと続きます。
      要するに、逆にしてあるってことです。 ‥‥ OK!?

2006/10/15(日) 『 THE BIRDMAN .13 』 夜中、頑張ってマス!
    < 御神、降臨の時!/後編 >

その時から350年くらい経った頃だろうか‥‥ あっ そうそう、人間界の
年数で言えば、50年だが‥‥ ある日 務めを終えて戻ると、キアチ様に呼ば
れ、次の救いの務めを仰せつかったんだが‥‥ オイラ、キアチ様の告げられ
た指名に、驚きおののいた‥‥。
オイラとミジュを引き離し、ミジュを過労死させた あの男、豪族主の息子を救
い導くようにとおっしゃる‥‥ 今は 悪に悪を重ね生きたことを悔やみつつあ
る、命つきようとしている その男の魂を慰め導け‥‥と。 
しかし、オイラは初めて キアチ様のお言葉に背き、務めを代わっていただくよ
うに願い出た‥‥‥   キアチ様は、私の心を深く感じ観ながら 微笑み優しく
うなずかれた。
‥‥ その後 時は またたく間に2100年が過ぎ‥‥ おっと、人間界では
300年‥‥ ある日、キアチ様より指名が与えられたんだ。
 ‥‥ あの男だ、豪族主の息子だった。 勿論、その男の魂が進化しつつ輪廻
転生し 入り込んだ、生まれ変わりの別の男だったんだがね‥‥
いくら進化を続けたとは言え、根源は変わってはいない‥‥ その時はまだ、
その根源を強く感じていた。
2回目だ‥‥ キアチ様に 再びお断りを乞うことに。 キアチ様は前の時と同じ
く、優しく微笑みながら 代わりの童子を務めに降ろされた。   
 
‥‥ その怒りの部分で引っ掛かり、なかなか進化が進まない自分の心に憤り
を感じるようにもなってはいたんだが‥‥‥。
  
 ‥‥ その後、とんでもなく長い時が過ぎていったが‥‥ その日は また必ず
訪れると覚悟はしていた‥‥。
思っていた通り、わずか約2年半前のこと‥‥ 人間界では4ヶ月前だ‥‥
キアチ様が特別に呼ばれ、こう告げられた‥‥
 
 **** そなたが嫌がって来た「怒・哀」の根源でもある、あの豪族主の
息子の魂が3度目、肉体を離れて上界に昇り来ようとしているのだが、降りて
はくれぬか?  その男の魂は 清浄、進化をくり返して、今ではほとんど悪と
いうものは治まり、「楽」を見い出せる迄の 円仁、まどかなる魂に変わっては
きている。 このまま死を迎える その魂は、清浄なるものとして、そなたが
思い続ける ミジュという女性のように、澄み渡る天上の界へ昇り消えてしまう
こととなるのだが‥‥ それでもよいのか?
2度とかかわりが持てなくなるということでもあるのだ。 後悔の念を残す事に
なるやもしれぬぞ。
どうかな? 降臨して、そなたの手で、力で、魂の中の「哀」を全て消し去って
やらぬか? ****

  ‥‥ バカなこだわりだと 分ってはいた。オイラを信じ、愛を与えてくれ
た、優しき ミジュの命を奪った その魂を、どうしても許す事ができなかった
んだ‥‥   心の詫びを読み取られていることは分っていたが、大きな意地を
張り通し、お許しいただきたいと申し上げた。 
キアチ様は何も語られず、優しい眼差し、表情で うなずかれていたのだが‥‥
その時だった、一心同体神でもある コモト・伽奈多様がお姿を現された。
そしてオイラに向かい、声を荒げ、説法された。
 
 ※※※※ キアチ神の お慈悲、お心遣いが まだ分からぬのかっ!
そなたの心の進化を 何も申されずに見守られ、御心を届けられておるのが分か
らぬのかっ!! 
そなたの「哀」を浄化させたいがための 最後の慈愛を、せっかく垂れさせてい
ただいているというのに、何たる、無知たる、心無い童子よっ!!
そなたのことは、今この時から私があずかるっ! これより下界のものに変化さ
せる故、直ちに降臨し、そなたの その魂をもう1度、素より進化させて来るが
よいっ!!
そして、出会いたる男の魂に「楽」を説き、導き上げて来ることを命ずるっ!!
※※※※   

   ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

「 ‥‥ やはりそうだったか‥‥ その豪族の息子の魂、輪廻転生を続けて来た
魂が‥‥ 今、俺の中にあるのか‥‥ 俺の前世って、そうだったのか‥‥。」
 『 ‥‥‥ やすお‥‥ オイラは‥‥‥ 』
「 ‥‥ オシト‥‥ すまなかったな‥‥ いくつもの時代、長き間、苦しく
辛い思いをさせ続けた この俺を どうか許してくれないか‥‥?」
『 ‥‥な、何言ってるんだ。 お前が謝る事じゃないのさ‥‥ 自分のことを
棚にあげて、心の未熟さ、醜さから逃げ惑い、心の進化、清浄に目を向けなか
ったオイラが悪かったんだよ。
  やすお‥‥ いや、その中の魂よ、お前も ずいぶん苦しく、哀しい思いに
引きずられて来たんだな‥‥ それを知っていながら、直ぐに救い降りて来れ
なかった 未熟なオイラを 許してもらえないだろうか‥‥‥?』
 
やすおと オシトは、長く、苦しく、険しく生きた歴史の道程を行き来し、彷徨
い、思い起こしながら‥‥ 見つめ合っていた。
そんな2人を見つめ、涙していた はやなえ嬢が ふと気付いた‥‥‥
町中や周囲を走っていた車、事務所前に立てられ 揺らいでいた のぼり旗に、
歩行途中の人に犬、天空の雲、風、時計の秒針‥‥ まるで その瞬間を写真に
撮ったかのように、全ての物、事が、ピタリと止まっているではないか!
「 ‥‥ な、何なのォ? じ、じ、時間が‥‥ 世の中が全て、と、止まって
るっ‥‥ ねえ‥‥ 私達 3人以外の全てが‥‥‥」
はやなえ嬢が そう語った瞬間‥‥ スポットライトのような強烈な光が事務所
の天井、壁面、床面、四方八方から 次々と突き刺さるように差し込んで来た。
あっという間だ‥‥ 事務所の中は勿論、外の景色も消え、全て全て、眩しく輝
き、白一色の世界となった。
驚き慌てる やすおと はやなえ嬢に対して、オシトが穏やかに告げた。
『御神、キアチ・活王様と、コモト・伽奈多様が 共に降りて来られた‥‥』

  好評連載、THE BIRDMAN、次回はいよいよ『3つの願い』編です。

2006/10/14(土) 『 THE BIRDMAN .11 』 やっぱり愛がなきゃね!
『 ‥‥‥ やすお‥‥ お前‥‥ もしかして‥‥‥ 』
やすおは 笑みを浮かべ、軽くうなずきながら語った。「 ‥‥ さあ、オシト
‥‥ 正直に話す時が来たんじゃないのか?」

『 ‥‥ そうだな‥‥‥  自分に失望しながら、「生」の行いを詫びながら、
自問自答を続け、10年もの間、彷徨い続けてやっと悟りにたどり着いたんだ
が‥‥ その時、死に至るような大病を患ったんだ。
全て自分の行いから生まれた天罰、身から出た錆だと言い聞かせつつも、自分の
人生を恨みながら捨て去りかけていた、そんな時だった。
人を信じることなく、また逆に 信じられることもない淋しい人生を終えようと
している私の傍に、小さな村の1人の若い女性が現れ、弱り果てた私を献身的に
介護し続けてくれた‥‥ その女性の名は、ミジュ。
全て正直に語った私の人生路に、心からの涙を流して同情してくれた‥‥
多くの人々達にボロボロに言われながらも 昼夜を問わずに、懸命に勇気付け、
尽してくれた‥‥ それはそれは清らかな心の女性だったさ。
‥‥ 初めて人間の温かさに触れた気がした。この女性と会わなかったら 悔み
だけで幕を閉じた人生だったろう‥‥ 初めて信頼が持て、愛することの出来た
人間、ミジュだったんだ。
  
  ‥‥ オイラの命が断つ、2週間前のことだった‥‥
オイラとミジュが住みついた小さな小屋に、突然、隣村の豪族主の若い息子が
やって来た。
ミジュの美貌と優しさの評判を聞きつけ、側近給仕とするため、何度も振り返
りながら泣き叫ぶ彼女を 無理矢理連れて行ってしまった‥‥
 ‥‥ オイラはそれでいいと思った‥‥。ミジュは幸せな暮らしに入っていけ
る‥‥ そのことを喜んだ。わずかな期間ではあったが、人を愛する素晴らしさ
を感じさせてくれた彼女に 感謝を抱きつつ見送ったんだよ‥‥‥‥
 ‥‥ そんな穏やかな気持ちで ミジュの幸せを願う中、ついに私の死の瞬間
がやって来た‥‥ 静かに呼吸を‥‥ 止めた‥‥‥‥‥
その時だ、突然、周囲が見えなくなる程の眩しい光が湧き出てきた‥‥ 包み
込まれたんだ‥‥
何故か小屋も、身の回りの物も、外の景色も、全て全て、消えさった‥‥
まるで仰向けに寝ている自分の身体が そのまま眩しく輝き満ちる天空に浮かん
でいるような状態‥‥ すると、その光の上部から たくさんの人が、ゆっくり
と降りて来た。 救神童子達だ。
その多くの童子達に守られるように、一番最後に御神「キアチ・活王」様が煌
めきながら姿を現さられ、何とも穏やかな顔で、このように告げられた。

**** 長きにわたり、御務め、御行、ご苦労様でしたね。そなたの「哀」を
治めるため、迎えに来たのです。
そなたには 天上界に昇る この今から、とてつもなく大きな「哀」が押し寄せ
てくることになるでしょう。それに負けない程の「楽」を創り持たせなければ
ならないのです。そのために、神に仕える童子として 更なる進化を遂げてもら
わなければならない。
よくご覧なさい、ここにいる全ての童子たちは、「生」の形は違えど、そなた
と同じくらいの哀しみを持ちながら天上の界に昇り、真の「楽」に向かう進化
を続けている者達、賢者なのです。 そなたも、今この時から救神童子の1人と
して変化し、仕えていただくこととなるのです****
  
  その言葉に対し、オイラは首をかしげながら応じてみた‥‥。
「 どうしてでしょう? ついこの前、死を覚悟する前迄の人生とは違い、今の
私は、彼女、ミジュのおかげで こんなにも安らかな瞬間にいるのです。
「哀」なんて、すっかり消え失せ‥‥ もう どうでもよいこと‥‥」

**** 今、この時から「哀」が 押し寄せてくると お伝えしましたね。
まだ事の成りが観えてないようですね。 ほら、下の界、そなたが「生」を営ん
でいた世を 観下ろしてご覧なさい****
  
オイラは、「キアチ・活王」様が ゆっくりと指差す方向を見下ろしてみた‥‥
そこには、この今思い出しても、心身が引き裂かれるくらい 大きな「怒」が
渦巻いて来るような‥‥ とんでもないっ!、信じられないっ!、 我が目を疑う
光景が広がっていたんだァーっ!!
  ‥‥ ミジュのその後、何とも哀れで、可哀想な姿が見てとれたんだよ‥‥
オシトは、赤く輝く瞳から いく筋もの涙を流しながら、話しを続けた‥‥‥


  THE BIRDMAN、次回は『 御神、降臨の時!』、お楽しみに!!

2006/10/13(金) 『 THE BIRDMAN .10 』 東映 映画ってのもあるなっ!
やすお、そして突然部屋に入って来た はやなえ、2人はその光景を目の当たり
にして驚きおののいた。
羽根を広げたオシトの小さな身体は 眩しい光を放ち始めた。その光り、輝きは
どんどん強くなり、オシトの身体を包み込むように40cm大の球体を作りなが
ら、ゆっくりと宙に浮かび始めたのだ。
その中でオシトの身体は黄金色に煌めき、小さな放電をくり返している。
眩しさの中、両目だけが真っ赤に輝き、静かに翼を上下に動かしているのが、
かすかに見てとれる‥‥。
「や、やすおさん!な、何なのこれはっ? 一体どういうことなのーっ!?」
「今迄 隠していたが、オシトはただのセキセイインコじゃないんだーっ!
我々の想像をはるかに超えた、未知の領域、天上界から降りて来た神の使者な
んだよぉーーっ!!」
「天上界‥‥って、神‥‥って、そんなバカなことがーーっ!」
「じゃあ、今起こっている この状況、どう説明できるんだァーーっ!?
まあいいっ!後で詳しく全て話すからぁーーっ!!」

オシトを包み込んでいた眩しい光りの球体は しだいに消えていった。
キラキラと小さな輝きを放つ黄金色に被われたオシト‥‥ 翔たきもせず、宙に
浮かびながら、やすおに語りかけた。
『たった数カ月のことだったが、やすおに、はやなえさん、そして ここに集う
皆に救われた。何と御礼を言っていいやら‥‥
「ギャァーーッ!! インコがしゃ、しゃ、喋ってるぅーっ!!」
「 シ〜‥‥ はやなえさんっ、落ち着いてっ! 後で話すからってぇ〜!」

『 やすおよ‥‥ オイラは‥‥ 人間としてこの界に生を得ていた時、悪行三
昧に明け暮れていた。仕事もせず、親族にも逆らい、人を信じない、人の傷つ
きなんて おかまいなしの自分勝手な日々を過すダメな男だった‥‥‥。
そんなオイラだから、いつしか 周りの人々は、皆離れ、消えていったんだ‥‥
1人で生き抜いてみせてやると息巻いてはみたものの、この界の大きな修めの
ひとつ、人は1人で「生」を司ることができないことを思い知らされた。
そう、この界は鏡の間、部屋だと観た‥‥ 良悪共に、自分の発した言葉は その
同じ形で いずれ自分に帰り、自分の起こした動きは 同じ形で いずれ全て自分
に帰ってくる‥‥ 何処にいても、何をしても、事が起こるのは全て 自分の心身
が映し出されているにすぎない‥‥  御神の手中にある鏡の部屋、すなわち、
「行」の界である、この世で学ばせて頂いていることに気付き始めたんだ。
この答えは、自分に失望しながら、行いを詫びながら、自問自答を続けながら、
10年もの間、彷徨い続けてやっとたどり着いた悟りだった‥‥‥‥。
まるで幼子に還った時のようだったよ‥‥ 何でもない、誰でも分っているこ
となんだが、常に我欲、己自身に負けてしまうんだよな‥‥。』
「 ‥‥ オシト、最初の頃、俺の元にやって来た理由があるようなことを言っ
ていたよな‥‥ 大きな理由があったんだろう? 正直に話してくれないか?」

『 ‥‥‥‥‥‥‥‥ やすお‥‥‥‥‥‥ 』

「きっと 俺に告げにくい話しなんだろう‥‥? 俺なら もう、何を言われても
大丈夫。 今、現実、俺達には かけがいのない友情、信頼があるじゃないか。
お前は長年、人間というものに苦しんで生きていたんだろう? 人が必要、信頼
が欲しいと、悩み続けて生きていたんだろう?
”人に愛を贈りたかったんだろう? 人の愛が欲しいと願い、求めながら、未練
を残しつつ この世を離れたんだろうっ!?”
だったら‥‥ お前に心を許し、信頼してきたこの俺を、お前も今は、真の心で
信頼してはくれないだろうか!?
  ‥‥‥ さあ、オシト‥‥ 正直に話す時が来たんだよ。」
『 ‥‥‥ やすお‥‥ お前‥‥ もしかして‥‥‥ 』
やすおは 笑みを浮かべながら、軽くうなずいた。

意味のつかめない 驚きの中にいる はやなえ嬢が、うっすらと涙を浮かべなが
ら ささやいた‥‥
「私‥‥ が、いないほうがいいよね‥‥ 買い物、そ、そう、明日の昼食用の
日清ごんぶとを‥‥ 買って来ておかなきゃあ‥‥」
『はやなえさん‥‥ この後 私は、この店から去ることになります‥‥。
ぜひ、ぜひ、あなたも いっしょに聞いて下さい、お願いします‥‥‥‥。』

   THE BIRDMAN、いよいよクライマックス!
     次回は『 やすおの真実! 』‥‥ お見逃しなきよう!!

2006/10/12(木) お待たせっ!『 THE BIRDMAN・ビッグクイズ!!』
★★★★ THE BIRDMAN ビッグ・クイズ開催! ★★★★

[THE BIRDMAN]に関する3択問題20問にお答下さい。
全問正解者1名様には超ビッグなBIRDMAN賞をプレゼント!
(全問正解者多数の場合は抽選とします。)
また、上位正解者5名様には特別賞をプレゼント!

BIRDMAN賞/全問正解者(1名様)‥‥‥
●作者、すやまとしお邸<ピンクハウス>『夢のセレブ?
 イヤ、夢のセルフな1泊2日、宿泊御招待!』プレゼント
 !!(わりと豪華っぽいかな、夕、朝、2食付!)
 寝床敷き、食後の皿洗い他、宿泊に関することをご自身
 で行って頂く、何とセルフな気分にひたれる、豪華な?
 まるで夢のような2日間です! 
 (但し、米子駅迄の交通費は実費となります。)

特別賞A/上位正解者(2名様)
●主人公、やすおのモデルとなった「H氏」のサイン入り
 生写真を、本人より直接プレゼント!

特別賞B/上位正解者(3名様)
●「THE BIRDMAN」公認ロゴマークイラストをプレゼント!

20問の答えを、官製ハガキ or FAX or メール(当ホーム
ページへ!)でお送り下さい。
宛先‥‥‥‥ 〒683ー0853 米子市両三柳338
      車のことなら何でもお任せの『フリ−ダム内』
       『THE BIRDMAN ビッグ・クイズ』係
FAX&TEL‥‥‥‥‥(0859)30ー0011
〆きり‥‥‥ 10月25日消印有効(お1人一回の応募)
発表‥‥‥‥ 10月27日予定(このコーナーにて)


★★★★★★ THE BIRDMAN クイズ問題! ★★★★★★

^ 物語、主人公のやすおは何歳でしょうか!
   |43歳  }45歳   ~46歳
_ 御神「キアチ・活王様」は何を司る神様でしょう?    
   |楽   }哀   ~怒
` オシトの姿は何という鳥でしょうか?
   |ラドン   }カナリア   ~セキセイインコ
a やすおの趣味のひとつです、何でしょう?
   |パソコン  }ボディビル  ~カラオケ
b オシトの天上界での正体は何?
   |給仕掃除(員)  }救神童子  ~求人募集員
c 作者が今、飼ってみたいと思ってる鳥は何でしょう?
   |フラミンゴ }鷹  ~オウム
d 2ヶ月過ぎ、オシトの羽根の色は何色に変わった?
   |群青色  }ドドメ色  ~玉虫色
e この世は人間にとって、何の界だと言ってますか?
   |活性  }放浪  ~行
f オシトの羽根は何でできているでしょうか?
   |神通力  }神道力  ~妙法力
g キアチ御神は、生死の海を渡す何になれと語った?
   |いかだ  }掛け橋  ~道標
h 作者が深夜、ストーリーを考える時の夜食は何?
   |ヤマザキパン}チキンラーメン~井村屋肉まん
i やすおの工場、事務を務める女性の名前は?
   |おおつかさん }剛腕さん ~はやなえさん
j オシトの年齢は何歳でしょうか?
   |5934歳 }8340歳 ~9986歳
k 作者が原稿書きに使用している万年筆のメーカーは?
   |セーラー  }モンブラン  ~パイロット
l 作者がBIRDMANグッズとして作ってみたいものは何?
   |ダッチ枕人形}パンツ&パンティー~化粧ポーチ
m 作者がBIRDMANを打送るノートパソコンのメーカーは?
   |マック  }モス  ~ウインドウズ
n やすおのモデルとなった「Hさん」の悩みは何でしょう?
   |ペットの鳥が頭に止まる}新しい携帯電話が欲しい
   ~隣のデスクの人が暴力をふるう
o 御神「コモト・伽奈多様」のモデルとなったT子さんの
  母親の名前は?
   |けいこ  }リンリン  ~ボヘミアン
p BIRDMANの最後は一体どうなるんでしょうか?
   |やすおもオシムと同じ 鳥となる}やすおの友人で
  ライバル、ひでかずがバードマンとなる~オシトは人
  間として甦る
q 作者の事務所が最近行ったことといえば何でしょうか?
   |株式上場  }部屋の衣替え ~流しそうめん大会

 以上の20問です。とても簡単なクイズでしたよね。
さあ『 豪華?すやま邸、とってもセルフな1泊2日の宿泊
御招待プレゼント!』を目指して、老若男女皆さん、ふるっ
てご応募下さい。お待ちしています!
     [企画担当責任者:フリーダム・鉄腕さなえEX]

<連絡> 本日、このコーナーは12日付け用です。
       特別クイズ編として早朝に書き込んでおります。
      昨日、11日付けの『THE BIRDMAN』も、平常通り
      書き込みしてありますので、どうぞご覧下さい。

10月絵日記の続き


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.