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2006/10/16(月)
『 THE BIRDMAN .12 』 変則形です!しっかり読んで!
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< 御神、降臨の時!/ 前編 >
キアチ様が指差される下界を見ると、とんでもない、信じられない、我が目を 疑う光景が広がっていたんだっ!! **** そなたは まだ感じ観ることが出来ないでいるが、致し方ない。 この状況は、そなたの元から 強引に引き離された後の 彼女の姿。そなたが 死に至る 数日前のことである ****
豪族主の息子に連れ去られ、ミジュは 休む間も与えられず、ろくな食べ物も与 えられず 働かされ続けていた。女の力ではとうてい無理な、過酷な仕事さえも 押し付けられ、痩せ衰えている彼女‥‥‥ 苦しさに手を止めたり、疲れで倒れ込んだりすると、直ぐさま 息子に仕え付く 兵士達に殴られ、蹴られ、もて遊ばれ‥‥ 見るに絶えられない光景にオイラは 怒り震えた‥‥‥ 「こ、このままでは死んでしまう! ミジュに 何の罪があるというのだっ!! クッソォーッ! 許せないっ! あの男‥‥ バカ息子野郎は 決して許しはしな いっ!!」 ****そなたに お伝えしましたね。まもなく「怒」「哀」がやって来ると。 それは、この時のことなのです。 その「怒」「哀」は、通常を超えた とてつも なく大きいもの‥‥ 長い時を経なければ きっと治まらないでしょう。 故に表裏、逆に そなたの心は通常をはるかに超える「楽」を感じ得られる質を 持ち備えているとも言えるのです。 下界では、苦しみに怯え、人を嫌い、死人のように生きて来た人生でしたが、 死の直前、最後のわずかな時間、彼女と過した心の中は 尊大なものでした。 この後、身を裂くような哀しみが襲って来ることになるでしょうが、そなたが そこから得る大きな力を、哀しみに満ちた魂を「楽」に導き、救い上げる務め に活かしてくれると信じているのです ****
‥‥ そして その7日後、彼女、ミジュは 極度の栄養失調と 過労のため 倒れ込み、薄暗いゴミ処理場の崩れ小屋の中に投げ出された。 とんでもなく恐ろしい仕打ちを毎日受けながらも、誰1人恨む事無く、貧しく 苦しかった人生ではあったが、それは最後、オシトに会わせていただき喜びを 大きく受けるためのものだったと思いつつ‥‥ 感謝しつつ‥‥ 心中いっぱい に満ちる「楽」‥‥ 大切なオシトの姿を思い浮かべ、オシトの名を数回 囁きな がら、残された力で かすかに微笑み‥‥ 独りぼっちで 息絶えた。
そんな 悟人にも勝る清浄なミジュの魂は、天上界の最上にあると言われる神処 に昇り消えていったらしい‥‥。 オイラは おさまりのつかない腹立たしさ、怒りをあらわにしながらも ミジュの 素晴らしい魂に教えられるかのように、キアチ様に仕える童子となり、「哀」 の 人間の魂を「楽」に代えるための務めに着いたんだよ。 全世界を一瞬で飛び回る、「鳳凰神」として懸命に仕え働くようになっていっ たんだ‥‥‥。
★☆★☆★☆ ‥‥ < 御神、降臨の時!/後編 >は‥‥ 続けて読めるようにと、昨日15日の日記へと続きます。 要するに、逆にしてあるってことです。 ‥‥ OK!?
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