すやまとしおのスマイリーでいこうっ !!
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2006年10月
前の月 次の月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新の絵日記ダイジェスト
2010/06/02 新たな歩み
2010/06/01 絵画年
2010/05/30 大成功!
2010/05/29 最終段階!
2010/05/28 夢のような‥‥2題

直接移動: 20106 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 月 

2006/10/14(土) 『 THE BIRDMAN .11 』 やっぱり愛がなきゃね!
『 ‥‥‥ やすお‥‥ お前‥‥ もしかして‥‥‥ 』
やすおは 笑みを浮かべ、軽くうなずきながら語った。「 ‥‥ さあ、オシト
‥‥ 正直に話す時が来たんじゃないのか?」

『 ‥‥ そうだな‥‥‥  自分に失望しながら、「生」の行いを詫びながら、
自問自答を続け、10年もの間、彷徨い続けてやっと悟りにたどり着いたんだ
が‥‥ その時、死に至るような大病を患ったんだ。
全て自分の行いから生まれた天罰、身から出た錆だと言い聞かせつつも、自分の
人生を恨みながら捨て去りかけていた、そんな時だった。
人を信じることなく、また逆に 信じられることもない淋しい人生を終えようと
している私の傍に、小さな村の1人の若い女性が現れ、弱り果てた私を献身的に
介護し続けてくれた‥‥ その女性の名は、ミジュ。
全て正直に語った私の人生路に、心からの涙を流して同情してくれた‥‥
多くの人々達にボロボロに言われながらも 昼夜を問わずに、懸命に勇気付け、
尽してくれた‥‥ それはそれは清らかな心の女性だったさ。
‥‥ 初めて人間の温かさに触れた気がした。この女性と会わなかったら 悔み
だけで幕を閉じた人生だったろう‥‥ 初めて信頼が持て、愛することの出来た
人間、ミジュだったんだ。
  
  ‥‥ オイラの命が断つ、2週間前のことだった‥‥
オイラとミジュが住みついた小さな小屋に、突然、隣村の豪族主の若い息子が
やって来た。
ミジュの美貌と優しさの評判を聞きつけ、側近給仕とするため、何度も振り返
りながら泣き叫ぶ彼女を 無理矢理連れて行ってしまった‥‥
 ‥‥ オイラはそれでいいと思った‥‥。ミジュは幸せな暮らしに入っていけ
る‥‥ そのことを喜んだ。わずかな期間ではあったが、人を愛する素晴らしさ
を感じさせてくれた彼女に 感謝を抱きつつ見送ったんだよ‥‥‥‥
 ‥‥ そんな穏やかな気持ちで ミジュの幸せを願う中、ついに私の死の瞬間
がやって来た‥‥ 静かに呼吸を‥‥ 止めた‥‥‥‥‥
その時だ、突然、周囲が見えなくなる程の眩しい光が湧き出てきた‥‥ 包み
込まれたんだ‥‥
何故か小屋も、身の回りの物も、外の景色も、全て全て、消えさった‥‥
まるで仰向けに寝ている自分の身体が そのまま眩しく輝き満ちる天空に浮かん
でいるような状態‥‥ すると、その光の上部から たくさんの人が、ゆっくり
と降りて来た。 救神童子達だ。
その多くの童子達に守られるように、一番最後に御神「キアチ・活王」様が煌
めきながら姿を現さられ、何とも穏やかな顔で、このように告げられた。

**** 長きにわたり、御務め、御行、ご苦労様でしたね。そなたの「哀」を
治めるため、迎えに来たのです。
そなたには 天上界に昇る この今から、とてつもなく大きな「哀」が押し寄せ
てくることになるでしょう。それに負けない程の「楽」を創り持たせなければ
ならないのです。そのために、神に仕える童子として 更なる進化を遂げてもら
わなければならない。
よくご覧なさい、ここにいる全ての童子たちは、「生」の形は違えど、そなた
と同じくらいの哀しみを持ちながら天上の界に昇り、真の「楽」に向かう進化
を続けている者達、賢者なのです。 そなたも、今この時から救神童子の1人と
して変化し、仕えていただくこととなるのです****
  
  その言葉に対し、オイラは首をかしげながら応じてみた‥‥。
「 どうしてでしょう? ついこの前、死を覚悟する前迄の人生とは違い、今の
私は、彼女、ミジュのおかげで こんなにも安らかな瞬間にいるのです。
「哀」なんて、すっかり消え失せ‥‥ もう どうでもよいこと‥‥」

**** 今、この時から「哀」が 押し寄せてくると お伝えしましたね。
まだ事の成りが観えてないようですね。 ほら、下の界、そなたが「生」を営ん
でいた世を 観下ろしてご覧なさい****
  
オイラは、「キアチ・活王」様が ゆっくりと指差す方向を見下ろしてみた‥‥
そこには、この今思い出しても、心身が引き裂かれるくらい 大きな「怒」が
渦巻いて来るような‥‥ とんでもないっ!、信じられないっ!、 我が目を疑う
光景が広がっていたんだァーっ!!
  ‥‥ ミジュのその後、何とも哀れで、可哀想な姿が見てとれたんだよ‥‥
オシトは、赤く輝く瞳から いく筋もの涙を流しながら、話しを続けた‥‥‥


  THE BIRDMAN、次回は『 御神、降臨の時!』、お楽しみに!!


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.