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2006/10/10(火)
『 THE BIRDMAN .8 』 三笠書房からもまだ連絡はない!
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羽根が輝き光ることに 深い意味を見い出した やすおは、それからというもの、 懸命にオシトのためにと尽し努めた。
「おい オシト、いつも天上界のことを聞かされているんだが、俺だって、お前 の まだ知らない天国のことを知っているんだぜ!」 『アンタが‥‥ 天界・天国のことをか‥‥?』「そうさ‥‥ 聞きたいか?」 『そりゃ ぜひ聞きたいもんだね。』 そう言うと、バタバタ飛び立ち、やすお の間近にやってきた。「‥‥ 天国っつ〜のはな‥‥ 」『おい、もったいつけ るなよ!天国っていうのは‥‥?』 「天国っつ〜のは‥‥ あのよォ〜!」 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 『あのよォ〜‥‥? ‥‥‥ ギャハハハッハ、何だよ それ〜 ダッハハハハ! あのよォ‥‥ なるほどォ〜 あの世かぁ〜 ガッハハハハハハ! 』 笑いが止まらないオシトに再び やすおが語りかけた。 「こんなのは どうかな? 正直なジイさん、花咲かジジイさんが 花を咲かせよ うとして 桜の木に登ろうとしていると、突然、悪いジジイさんが ひきずり降ろ そうと、下から足を引っ張ってきたんだ。」『意地悪なジジイだよなぁ‥‥ 危ないだろうにさ! ‥‥ うんうん、そ、それで?』 「正直で 温厚で 優しい 花咲かジジイさんは、たまらず叫んだって訳さ。」 『ホーホー、落ちたら大変だものなぁ〜 ‥‥ その温厚な 花咲かジジイさんは、 何て叫んだんだ!?』 「 はなさんかっ、ジジイ〜、はなさんかジジイ〜、はなさかジジイ〜‥‥ 花咲か‥‥ ジジイ〜‥‥‥」 『 ‥‥ ‥‥ ‥‥‥‥‥ はなさんか‥‥ ジジイ‥‥? ドワッハッハッハッハッハ! ギャヒヒッヒッヒッヒ! 何じゃそれ〜っ!! どこが温厚やねんなぁ〜〜! ハッハッハァ〜〜‥‥ 頼むよ、笑い過ぎて呼吸 ができないっ!!』 真ん丸の小さな目から涙をこぼしながら 笑い喜んでいるオシトの羽根、背中の 辺りが黄金色に輝きだしていた。 その輝いた部分の羽根は 明らかに以前のそれ とは違い、色艶良く、強さが感じられた。
それからというもの、来る日も来る日も、やすおは お道化て見せ、聞かせて、 オシトを喜ばせ続けようと、楽しさ溢れる日々をつくり出す努力を決して怠ら なかった。 2ヶ月を過ぎた頃だろうか、いつしかオシトの全身の羽根は 色が変わり、普段 でも うっすらと 玉虫色に煌めき、輝くほどになってきたのだ。 オシトはヤスオに深い感謝の念を抱きながら 感じ観ていた‥‥ その日が いよ いよ近づいて来ていることを、その甦り始めた 神力の羽根、翼で、読みとって いた‥‥‥‥
THE BIRDMAN、次回は『御神のささやき』編‥‥ あなたは この後、後編から フィナーレにかけて、きっと 感動の涙を流すことになるだろう。
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