ドイツの空の音楽日記
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2013/06/29(土) ポーランドのオケ状況
今週、ポーランドのオケで働く友人が数年ぶりに訪ねて来てくれ、懐かしく色んな話を楽しみました。

そこで、知らなかったポーランドの労働状況を教えられ、かなり愕然としました。労働組合と言うものが存在しないこの国では、オケの中でも、オケ内の誰かが誰かを裏切って訴えたら、即その団員は首、(実際に何も非がなくても)どころか、この2年間に指揮者でさえ、3人も首になった、と。フェアに多数決で物事を決めたとしても、次の瞬間誰かが文句を言うと、その文句により決定が変わることもしばしば。

生き残る為にはいかに上役に媚びるか、同僚を裏切るか、になってしまってるので、結局皆汚くやりくりするしかないそう。給料も、皆がそれぞれ上役に媚びて決めてもらうそう。。。

明日、どういう仕事内容になるかもわからず、全く予定が決められず、オケに縛られっぱなし。それで彼女は、他に職が決まってないにもかかわらず、ポーランドでの生活は見切って、日本に帰ることにしたそうです。

隣の国なのに、こんなに実態が違うとは。。。
ドイツで仕事がある事がどんなに恵まれてるか、また実感させられました。モラルがしっかりしてる国は何と言っても安心で自由です。 知り合いのポーランド人は皆、気さくで人懐こい良い人ばかりで、そんな国の事情は知らなかった。。。ちゃんと目を見開いて、井の中の蛙にならず、世界を知るべきですね。

2013/06/27(木) 7週間雨?
今日、この日が、ドイツではこの後7週間つづく天気のあり方の基本になる日なのだそうです。で、今日は曇りで大風でしばしば雨!あ〜あ、夏休みは雨が中心か。。。

一昨日は屋外コンサートが、その前日まで真夏のような天気がつづいてたのに、急な大雨で中止になりました。
演奏家は外で数時間待機し、結局演奏しないまま帰宅。

そのまま、その雨天気はずるずる続く模様です。やっと洪水も収まったと言うのにな。


昨日は久しぶりにいつもの公園でジョギングしました。
長い事休んでたけど、やたら調子は良かった!

Genuinの録音技師から、『修正に聴き易くするため、響きを作ってない、生の音のままの録音も送る。それで助かるなら。』と今連絡が来ました。今一番頭を抱えてる作業です。
Genuinは演奏家の希望に良心的で有難い!録音技師は「君たち、本当に素晴らしい演奏をした。」ともう一度言ってくれ、また少し自信も持ち直す気持になれました。

2013/06/21(金) 録音修正過程
昨日から、やっとトリオのCD録音を試聴し、修正に向けて進み始めました。この、自分の録音聴く作業がどうも駄目で延ばし延ばしになるので、昨日は共演したジョラと一緒にまず第一回目を。

聴いて良かった。響きの好みが録音技師とかなり違ってました。そう言えば、前回も最初、こもった響きの傾向だったな。。今回はなぜか、生音はもっと響いてたのに、やたらに響きが消してある。。昔のSPをCDにしたみたい。

生の録音をその場で聴いた時はフルートが大きすぎるぐらいだったのに、それで落としすぎで、今度はフルートがメロディライン吹いてるときもほとんど聴こえないほどに落としてる。こういうのも、自分がフルートだから気になるのか、実際おかしいのか、客観性がわかりにくくなる。。。でも、ジョラも「フルートが大事な音吹いてて聴こえないじゃないか。落としすぎ。」と言ったので、最初一緒に聴いたのも良かった。

その場で録音技師に「この、曇った響きは好みでそうしてるんですか?それとも、こう録れたんですか?」と電話で訊くと「響きはどうにでも出来るから。まだそれは中間地点のものだから。」と。これも、「響きが鈍いね?ステレオのせい?他のCDと比べさせて。」と私が悶々とし、ジョラは「ステレオのせいだろ?」とあまり気にしてない。自分が管楽器だから響きの好みが違うのか更に悶々してたらジョラに「だったら今すぐ電話して訊こうよ。」と言われてでした。

何故か、演奏する時より聴く時の方が客観性と主観性のバランス感覚がおかしくなる。。

さて、これから楽譜とにらめっこしながらそれぞれ細かい修正作業に入ります。やはり、毎回一番逃げ出したくなる作業です。。。自分の演奏に向き合う事だけでなく、色んな意味で。。。演奏会を誰かが撮ってくれたのはまた別で、CD会社にやってもらってると、そこの技師の音楽的好み、響きの好み、と言うものがその録音のミックスを作るから、それと自分の好みの兼ね合いも入ってきます。トリオだったら、また共演者3人の好みの兼ね合いも入る。

結局、皆で信頼関係が持てるか持てないか、も入る、ある意味複雑な作業です。

2013/06/18(火) 恐怖の仕事
先週途中から、歌劇場が夏の屋外劇場プロジェクト中心になり、ドーム広場で仕事になってます。今は初夏の天候が続いてますが、何故かこのプロジェクトが始まると豪雨に見舞われるジンクス。。。

この3年ほどはこの屋外プロジェクトではなく、ドン・ジョバンニ遠征公演とかカルミナ・ブラーナの劇場内での公演だったんですが、屋外になると、風で楽譜が飛ぶ、雨が漏ってくる、蚊に刺される、など、嬉しくないおまけもついてきます。。。

自分のプロジェクトでは、3月に録音したトリオのCDの第一弾が送られてきてます。どうも、どうしても、録音まで、録音最中は問題なく燃えるのに、録音後のこの修正になると自分の演奏聴くのって
やたら抵抗があるんです。

前回も前々回も締め切りギリギリに延ばし延ばしになって苦悶してた。。。今回は怖がらないで堂々と楽しく出来ますように!
明日、とりあえずジョラの家で一緒に試聴する約束をしています。
録音技師は今回のCDにかなり自信がある様子です。
でも、やはり楽しみ、と言うより自分の演奏聴くのは恐怖です。

2013/06/16(日) ニーダードルンドデレーベン演奏会
今日、ニーダードルンドデレーベンという街のステファン教会で久しぶりのフルート四重奏の演奏をしてきました。
演奏としては無難だった感じ。。。何か、今、自分が過渡期に居る感じで、研ぎ澄まされてはない感じ。。。ちょっと体調が今ひとつなせいもあるのでしょうが。。。

6月1日に感じた課題をまだちゃんとこなせてない、と自分で思いました。今は演奏会ガンガンやるより、次のステップにじっくり自分を磨いて備える時なのかも。

少し演奏を離れてじっくり考えたい事もあります。それで自然にも触れたくて、クリストフに「モーゼル河周辺に登山に行こうよ。」と誘ったら、「君とそんな事したら、僕の母が混乱する。」と本人も混乱してました。そりゃそうですね。。。

ジョラが居ない間、心細くなってた彼の妹のエマと仲良くしてましたが、仲良くなりながら、『兄を取らないで!』という彼女の心の叫びも感じて私も混乱してました。実際、この兄妹は夫婦のようにベッタリで、誰も入る隙がない。二人で居ると、『邪魔しないで!』と言わんばかりだし、一緒じゃない時がない。ジョラも、デートにまで妹を連れてくるようになってる。

私は私で、一体誰と付き合ってるのか、誰とも付き合ってないのか世間的にこうだと言い切れない状況になってる。

何か、すべてが中途半端な自分に嫌気もさしてます。
せめて、次の演奏会までに、『これだ』と言う境地まで自分をもって行きたいです。

下は演奏会のあった聖ステファン教会です。

2013/06/14(金) 後悔
今朝、オケの仕事中に、隣のオーボエ奏者に『ブラウワー氏が亡くなった』とメールが入りました。ついこの前までオーボエ奏者として一緒に仕事していた同僚です。その場で私達は蒼白に。

私が新人だった頃、グループに物凄く嫌われてて苦しかった、その時に彼は「君は凄く音楽的だよ。僕は君の演奏好きだよ。」と励ましてくれ、ご自身、辞められる前には物凄い大変な目に合っていた。。。
「どうか戻ってきて、最後まで吹いて下さい。」とある時電話したら物凄く喜んでくれ、意を決して戻ったけれど、すぐまた病気に。。
そのまま早期定年退職し、私はずっと『電話しよう』と思ってたのに、ずっと延び延びになってた。。

吹いてる最中だけど、『電話すれば良かった!!』と後悔で涙が溢れました。


ご本人もこんなに早く逝かれるとは思ってなかったのではないかと思います。御冥福をお祈りいたします。

2013/06/10(月) 史上最悪の洪水
結局、ジワジワ迫ってきた洪水、3つの河の氾濫が一気にやって来て、マグデブルグ付近の街では2つのダムが水の威力で破壊されたそう。。。この数日は、警報が出た地域の同僚のノルマを急遽引き受け、ジョラの妹も家に泊まってたりしてあっと言う間に過ぎました。

年々洪水の頻度も威力も増してるこの付近。学校が閉鎖になり、避難警報がでて被害にあってる同僚が増えてきても、歌劇場は休日なし、しかも一番水位があがってハラハラした日にリューネブルグへの遠征演奏。残してきた家族が心配で泣きながら演奏してた同僚もいました。すでに非難して家を出て、他の同僚のキャンピングカーを借りて仮住まいしてる同僚もいるんです。

この後は数日かけて水は引いていくそうですが、砂袋などで築いてる堤防が崩れたら、それでも更なる大被害は起こるらしい。。
まだハラハラの今週です。

2013/06/05(水) 洪水
お昼からフルート四重奏の合わせをし、割と短時間で効率的な練習だったと思います。本番は16日。

この数日、やっと長雨が上がって晴れ!で、一昨日、昨日、とコンスタントにジョギングを続け、(すっごい久々にですが。。)今日も同じ公園に走りに行ったら、ちょっと入ったところで公園は水の中に沈んでて、立ち入り禁止になってました。

一昨日、エルベ河が、いつもなら岸が10メートルぐらい向こうにあるのが、小道の真横まで迫ってきててビックリしたんですが、昨日も水位変ってなかったし、(この分じゃ大丈夫なのかな)と思ってたら、一日で公園が水に沈むとは。。。

すでにドレスデン、ハレ、とかなり酷い水害になってるらしく、マグデブルグも週末がピークらしい、と言う話です。

マグデブルグでは、街中が水びたしにはならないし、自分が街中に住んでるとあまり実感がないんですが。。。水害地域に住んでる同僚は大変です。この週末、オケもどうなる事やら、気が気じゃないです。

2013/06/03(月) 行ってらっしゃい
今日からジョラが2週間コンクールに出かけてしまう。。
前はしばらく会えないとなると、結構な心構えが要ったんですが、今の彼は凄く落ち着いて、心満たされて幸せそうで、きっと聴く人を幸せにする演奏するだろうな、と思えてます。
タイミング合って、見送りできたら嬉しいですが。。

下は、本文に関係なく、5月に行ったタンガムンデと言う街の歴史ある市庁舎です。

ドイツは梅雨なの?というぐらい毎日雨で、初夏の雰囲気ほとんどなし。。本来、一番気持のいい時期なんだけどな〜。

2013/06/01(土) ミュールベック公演
今日はミュールベックと言う街でのコンサートに行ってきました。

マルコ・ライス氏コンサートマスターで、テレマンの『フルート協奏曲TWV51 D1』と、J.S.バッハ『管弦楽組曲2番hーMoll』を吹かせていただきました。テレマンはマルコ氏の伸びやかな前奏で全体に喜び満ちた演奏になったと思います。かなり吹き込んでても、この曲は侮れない難しさがある。。でも、怖くならずにずっと吹いてて楽しくて幸せだったのは、仲間も聴衆の皆さんも凄く温かい雰囲気だったからと思います。

ドイツはずっと天気悪く、まるで日本の梅雨のように毎日雨ですが、教会の中はずっと光がさしてた印象でした。

マグデブルグの歌劇場に帰ってきたら、ちょうど『トリスタンとイゾルテ』公演の休憩時間で、個人的に合わせして準備手伝ってくれたヴァイオリンのアンケとチェロのジョラに会えたのでしっかり感謝も伝えられました。二人ともとても喜んでくれ、ジョラはもうすぐコンクールだけど、表情からとても調子良さそう。

音質についての次の目標も見えてます。実り多き一日に感謝!
右は公演のあったミュールベックの教会内装です。


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