ドイツの空の音楽日記
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2012/09/29(土) 思いがけない支え
昨日と今日、フルート協奏曲シリーズのとりコンサートでした。

昨日はマグデブルグ近郊のレンスドルフ、今日はハレの近くのミュールベックでした。

どちらも、9月の上旬にやったのより、心込められ、オケとテンポ感もあって集中でき、気持ち的には全然良かったと思ってます。細かな反省点はまだありますが、この前より、お客さんの反応にしても、より心が伝わった実感はありました。

本当は、昨日の本番の後、かなり疲れてて、今朝起きたとき、
『わあ、これはコンチェルトできる状態なのか。』と言うぐらい、まだどっと重かったのですが、意外にも、ジョラが
「僕、その時間に想ってるから大丈夫!敦子、もう一度寝るんだよ!」と支えてくれ、わざわざ励ましに歌劇場まで来てくれました。実際の合わせ練習もやってくれたのですから、今回、彼に支えられました。

これで、夏前からずっと続いてた本番はいったんおやすみ。10月はオケの仕事のみです。合わせはありますが。。。

演奏を聴いていただくと言うより、オーラやエネルギーを伝えたい演奏目指してると、やはり充電期間は必要で、9月はそれを実感しながらやってました。10月にしっかり充電して、気持ちをいったんゆったりさせたいと思います。

写真は、今日演奏会のあった、ミュールベックの教会、前方の祭壇と後方のオルガンです。前方の祭壇で演奏しました。

2012/09/26(水) 温泉恋しい時期
急に寒くなってきました。まあ、ドイツとしては、随分長く温かかったので、恵まれてましたが、なが〜い夏を味わった後、秋を余計に寒々しく感じます。今週の土曜、教会でのコンサート、寒いだろうな〜。

オケでは、今朝夜、モーツァルトのオペラ『後宮からの誘拐』の合わせです。なかなかいい歌手も揃ってて、合わせが進むと楽しそう。

その合間、土曜に吹かせていただくテレマン『フルート協奏曲』を、ジョラにチェロパート弾いてもらって通し練習をさせてもらいました。ジョラとの共演は、どんな曲でも彼が音楽の本質を示してくれ、凄い安心感があります。

コンクール準備で忙しいところを邪魔したから、「本当にありがとう!」と言うと、「僕、ひどい演奏でごめん。」と返って来たので、その謙虚さにちょっとびっくり。何か彼、変わってきたかも。。。

2012/09/23(日) ハレ・デーリッツでのリサイタル
昨日ハレでのリサイタルに行って来ました。
最初、モーツァルトのデュオから吹き始めた時に『あ、まだ本調子じゃない』と感じてしまったのですが、雰囲気が良かった為か、すぐスーッとインスピレーション湧いてきて、曲が一人立ちして動いてくれる状態に。

音がまだ本鳴りしてないのは自分で感じたけれど、それを押し付けて無理にならさないように、音楽が流れてくれてるのを邪魔しないで、その流れに身を任せる方向に持って行きました。

それで、その次、ドビュッシー『月の光』は丁度前日までプレスラーがアンコールで聴かせてくれてたので、その感動の流れに乗れ、そのまま、自分の力より、それぞれの曲の持ち味の方に集中してました。

一番練習不足を感じたのは鈴木理香『風の通』ですが、精神は伝わり、結局、お客さんに「フルートじゃないみたいだった。あまりに色んな種類の音があって、毎回違う場所から聴こえる感じで、目を閉じてたら不思議な感覚だった。」と、あまり言ってもらった事のない賞賛をいただきました。「フルートがこんなにエネルギッシュとは。」とは良く言われてますが、それはあるとこ、力で吹いてる事だったでしょう。

調子よくないから、ガーガー吹くのを控えたのだけれど、ここまで力を抜いて、響きと曲の精神のほうに鳴って貰うようにする、、、と言うのが、私の次の課題かも。。。

今から元に戻すのじゃなくて、プレスラー方向で、力でない部分で吹く事に努めてみます。

下は、演奏会のあった、ハレ郊外のデーリッツの教会。大草原のローラが出てきそうなのどかな場所ですが、お客さんには音楽を楽しみにわらわらと集まっていただけ、とても天国的でした。

2012/09/21(金) 良い事続いた日
今日はとても久しぶりに美穂ちゃんとスカイプが通じてお互いホッとした日!そして、その間に、気になってたGenuinCD会社から電話が入って、ジョラとのトリオの録音も決定!

アンナとフリディオフとの合わせは、難航と言えば難航。。。でも、凄い集中で、3時間あっと言う間に経ち、フリディオフは「え!こんな時間!子供を迎えに行かなくちゃ!」と青くなってました。子供優先で合わせ中時計ばかり気にする仲間もいるので、一緒に音楽に集中できる仲間は有難いです。

スザンネとは、明日の13時に待ち合わせを約束し、明日、ハレという街でリサイタルです。今回病気してて練習不足だから、ちょっとドキドキ。。。特に、自分のソロ曲が。。。とにかくベストを尽くします!

2012/09/20(木) 巨匠、メナヘム・プレスラー
世界の巨匠の一人、メナヘム・プレスラーがマグデブルグに来てくれています。うちのオケとの共演はモーツァルト『ピアノ協奏曲変ロ長調 27番』。本番ではアンコールにリストのカンパネルラとドビュッシーの月の光も弾いてくれました。

もう90近いと聞きましたが、自然で、キラキラ光る真珠の様な音!たゆまなく流れる自然なフレーズ!音楽の流れに全く破綻なし!
こういう、聴いてて心が洗われて行く演奏はとっても久しぶりで貴重です。

本当に、音楽の純粋な部分だけを味あわせてくれる。てらった事とか、はったりとか何にもない!技術が衰えてないだけでなく、本当に不思議な輝く光のようなエネルギーが出てるんです。

全く力で弾いてなくて、あくまで響かせてるんですね。だから、この年になってもオケに負けないオーラのパワーで弾けてる。

終わった後、『ありがとうございました!夢のようなひと時でした!』と声かけさせていただきましたが、プレスラー氏の目も、その音のようにキラキラ潤んでて綺麗でした。

私の感動に、何となく面白くなく、演奏一回も聴きもしない男の子が一人。。。何も、自分より60以上も上の人に嫉妬しなくても。。。

2012/09/19(水) やっと出した書類!
スザンネと、次のハレでのリサイタルの為に合わせでした。

峠は越えたけど、2日あけて歌劇場に行ってみたら、まだ本調子じゃない。でも、今朝、ずっと気になってた2011年の税金申告の書類をまとめ、やっと税理士に送ってホッとしました。これって、ドイツ人皆の泣き所でもあるらしく、スザンネも、「あれ、やる気しないよね。」と。こういう無駄なシステム、なくならないかしら。。。

今、うちのオケにメナへム・プレスラーが来てるので、もう少し元気だったら練習もすべて聴くところだけれど、まあ、ゲネプロと本番でいいか。。たまに病気すると健康の有難さを実感します。

2012/09/17(月) 珍しく倒れる
昨日、スザンネとベルリンで本番でしたが、朝から、『ありゃ、これはやばいかも。。』と気分の悪くなる予感が。。スザンネは家中で吐いて下して大変だった、と言ってたので、本番終わるまで持てばいいけど、と願ってたら、まあ、何とか、最後まで持ちました。

演奏中は一番楽で、この瞬間は気分が悪い事も忘れてました。だけど、その前後、主催者やお客さんがたと明るく会合しなくてはならず、そっちは死にそうでした。

帰りの列車ではもう、どうにもならず、席に横たわって死んだように眠り、家に帰ってベットに倒れこみ、夜中に戻して、かなり楽になりました。

幸い、数日オケは降り版だし、ゆっくり休養します。

2012/09/15(土) 力尽きてる時
充電期間が欲しいまま、オケで忙しいまま、明日はベルリンでフルート・ヴァイオリンのコンサートです。ヴァイオリンのスザンネが「だけど、今、家中腹痛で倒れてて、大丈夫と思うけど心配。」とメールくれ、これ、駄目になったら、私も休んでいいよ、と言うことだろうな、と勝手に思ってます。

昨日のオケの『ドンキホーテ』は全員がイライラしてしまう良くない合わせになってました。。。

だけど、帰って来たら、懐かしい人からメール!それをジョラに知らせたら、『ああ!僕も懐かしい!会いたい!僕メール書く!』と可愛い反応が来て、ストレス消えました。

今夜はヴェルディ『ドン・カルロ』のプルミエールです。
その前に、いい加減延ばしまくってる税金申告の準備を、と思うけど、体が動きません〜。

2012/09/13(木) 良い事続いた日
今日は、なんだか思いがけない事でほんわか幸せになれた日でした。

急に頼まれた仕事が入り、ろくに練習時間もないままで、早朝から焦って準備して、すぐ仕事で、その後も合わせで大変だったはずだけど、思いがけず色んな方々に『あれ、すっごい良かったよ!』と励まされてホクホク!

その後、合わせ終えて、デートに駆けつけたら、『こいつ、全然大切にしてくれないから、もう、人間的に嫌い!』と思ってた相手が急に優しくなってて、思いやりあるプレゼントまで用意しててくれて、「僕に奢らせてね。」と、態度も表情もまるで別人に。

夜のゲネプロの時には、一日色々ありすぎて力尽きてましたが、
何となく、これから良い流れに乗れるかな、という気がした日です。

2012/09/11(火) クールダウン
体調崩し、仕事のちょっと前まで寝まくって、やっと少し音出ししてオケやってました。もう、いい加減2011年の税金申告も遅れまくってて、今日やっと税理士に電話しましたが、書類整理する元気なし。。。とほほ。。。

休憩時間、マルコ氏に「敦子、コンサートの録音聴いてみたか?」と訊かれ、「自分の演奏気に入らなかったから、29日に撮り直ししたい。」と答えると、「気に入らなかった?」と不審そうで残念そうで、「でも、音響は29日のとこより9日のとこの方が良いと思うぞ。」と。でも、チェンバロ無しだったし、「どっちにしても、29日も撮らせてください。」とお願いしました。

疲れが出るなら、今なら丁度いいので、休める時間に休んでおこうっと!オケは毎日、『ドン・カルロ』合わせです。

9月絵日記の続き


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