ドイツの空の音楽日記
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2011/07/14(木) おめでとう!日本なでしこ!!
昨夜は日本人の友人宅に呼ばれ、日本女性4人で女子ワールドカップ準優勝戦を見ました。最初の一点を取り返したところからワーワー盛り上がって。。。3点取ってからは大船に乗った気持ちでゆったり観戦!

私以外は全員ドイツ人の御主人なり彼氏が居る3人で、音楽家は私一人、他に画家、心理学者、と面白い組み合わせ。便利なのは、こういう組み合わせだと、水入らずでこっちは日本人女性のみの会話で盛り上がり、あっちはドイツ人男性同士で会話してられる事でした。

話が弾んでついつい午前帰りになりました。

夏休みになったら、あれもこれも!と思ってたし、「誰も居なくなって、一人でコンサートの準備は寂しいかな〜」と思ってたのですが、なんだかわさわさと時が過ぎていきます。。。

2011/07/12(火) 負けちゃ駄目!!
ヴァイオリンのスザンネが、2人目の子供が無事生まれ、喜びのメッセージが来ました。今日、練習が終わったら病院にお祝いに行こう、と思ってたのに、どっと寝不足の疲れが出て、4時間のお昼寝してしまった私。。。睡眠不足には勝てないな。。。

それが幸いして?さっき、今日からワルシャワに居るはずのジョラから慌てた電話があり、「スキャナーを使わせてくれ!妹に急いで楽譜をメールしなきゃいけないんだ。」と、急にやって来ました。
「ワルシャワに行ったんじゃなかったの?」「明日行く!」

昨日、ジョラと合わせをしてる最中に、ジョラへの追い出し陰謀を進めてる某チェリストが部屋に入ってきました。その時、下を向いて目をそらしたジョラの表情から、『ああ、これは、わかってるんだな。。。』と察せました。彼は、刃向かう性格ではないから。。。

私が入団した時にも、フルートのグループは絶対追い出す勢いだったのですが、たまたま、気がついた団員数名が主任指揮者に「敦子は嫌がらせを受けてる。こんな陰謀をほっとけない。」と訴えてくれ、その主任指揮者が動いてくれ、今に至ってるのです。

今日ジョラと話してても、(自分はどうせ追い出される)と思ってるのが伝わってきて、痛かった。。。才能あるものへのいじめ、謙虚なものへの思いあがった傲慢に、負けちゃ駄目!!!
ジョラからは、帰っていく時、「音程、練習しといてね。」と痛い言葉をもらい、彼の頭の中は陰謀なんかより、音楽でいっぱいです。

気がついて怒ってるクリストフが動かないのなら、私が彼の代行、元カノとして動く!夏休み中に、うちの主任指揮者は日本にいるそうで、ジョラを連れて会いに行き、事情を話すつもりです。

私が過去に誰かにしてもらった事、今度は次の世代にしてあげる時、ですね。

2011/07/11(月) 充実した一日目
夏休みの一日目、早朝から歌劇場に練習に行き、午後から、やはり練習に来ていたクリストフと散歩に。夕方からジョラとバッハの合わせをしました。

パーフェクトな音程を目指して、厳しい合わせになり、ジョラの目指す完璧さに附いて行くのはかなり大変。自分の耳に自信なくしそうでしたが、「完璧な音程だったら、第3の音が聴こえるはずだ。」とヒントをくれ、良い刺激になります。

ニュルンベルグでの小公演の話も出て、急だけれど実現するといいな。。

下はノイシュタット湖にて。

2011/07/10(日) 夏休み前最後の日
今日、夏休み前最後の遠征ドン・ジョバンニ公演でした。

明日からヴァカンス!となると、皆嬉しそうで、のびやかになり、最後のやる気を搾り出し、凄く熱い公演になったと思います。

今シーズンは、人生観が変わったシーズンであり、あまりに色んな事が多くて、忘れられないシーズンになりました。観念が変わってから、今まで大抵イライラさせられる存在だったオケの仲間が、共にお互いの人生を励ましあえるような存在に変わっていった感じです。もちろんその中の数名、がですが。。。

それで、いつもこの時期には「もう誰にも会いたくない!」とストレス溜まりまくりなのが、今回はほとんどありません。


さて、溜まってる雑用を片付け、しっかりコンチェルトの準備に身を入れなくては。。。

2011/07/06(水) 陰謀に勝つ!
午前中、午後と、マルコ氏の室内編成オーケストラでヴィヴァルディのフルート協奏曲「ごしきひわ」とバッハ「管組2番」の合わせをやり、夜は野外劇場の仕事でした。

夏休み直前になると、オーケストラ内では人間関係のストレスが一気に爆発しがちです。

コントラバスのシュミット君に、このとこ毎日のように人間関係の悩みで相談受けてますが、お陰でなんだかとても勉強になってるみたい。

元彼のチェロのクリストフからは、”チェロのグループがジョラの才能に嫉妬して、ジョラを追い出そうとしてる、”と相談を受け、クリストフは「どうせ、そういう汚いやつらが勝つんだ。」と最初から諦めモードです。クリストフはジョラの音楽も人間性も凄く買っていて、やっと尊敬できる仲間が出来た、と喜んでた次第なので、すごく悔しがってるのですが。。。

戦わずして陰謀を通させる手はない、と、私がクリストフの代理として、オーケストラの委員やコンマスのバーバラや指揮者に相談して、なんとか陰謀を食い止めようとしています。

だけど、現在、その陰謀の中心人物とも一緒に仕事をしてて、気持ちはとても複雑。何とか、彼と喧嘩せずに、気持ちを変えさせられないか。。と機会を練ってるのですが。。。

純粋すぎるジョラが、表面はニコニコしてくる仲間が彼に何をたくらんでるか知ってしまったら相当なショックだろう、と、クリストフ、コンマスのバーバラと共に彼を守ろうとしています。

2011/07/05(火) 夏休み直前
なんだかオーケストラの仕事に追われて、あっという間に時間がたって行きます。。。

やはり、毎日のようなハレへの遠征は大変。。。普段は遠征の少ないオケであることに、もう一度感謝してます。何とか、早起きして早朝練習することで、コンディション保ってます。

マルコ氏から電話があり、7月のフルートコンチェルトでの演奏旅行にて、「曲が足りないから、ヴィヴァルディのほかにバッハの管弦楽組曲2番もやって欲しい」と。喜んでOKしました。音楽家として、好きな曲の演奏要求されるのは何よりの喜びです。

昨日は指揮者でピアニストのパヴェルと、チェロのジョラとの合わせ。どっちも音楽的にも人間的にもとても尊敬する2人で、ひたすら楽しく、無駄がなく、知り合えて嬉しい音楽仲間です。ジョラが変人なぶん、パヴェルのバランス取れたさわやかな性格が有難いかも。。

下はチェロのジョラこと、ゲオルギー・ロマコフ。カフェでの演奏を、私の友人、やはりチェリストの庄司まいこちゃんが撮影しました。

2011/07/01(金) 雨の中の遠征
ハレへの遠征の毎日で、帰ってくると練習する気力がなくなってるので、今日は5時おきで6時過ぎから出発のぎりぎりまで練習しました。

6月中はたいした自分のコンサートがないから、多少ペースが崩れても、と思ってましたが、7月はコンチェルト旅行があるからそうもいかない。。。

その合間にジョラと合わせを進めようとして、2人ともが寝不足で頭痛だったり、練習室に他の団員が入ってきて話しやめてくれなかったり、なかなか進まない。。。

だけど、ジョラの貸してくれた、バイエルン放送局で録音したと言うCDを聴いて、「この子は天才だ」と、元々思ってはいたけれど、それがジョラの物だと言う事を忘れて聴き入りました。

と言うのは、これ、演奏してるのは20代半ばぐらいだと思うけれど、演奏内容はまるで人生の終わりに差し掛かってるような、深い感慨と孤独を感じさせ、全く勢いやエネルギーに走ってる所がない。すべてそのまま魂のつぶやき、と言った感じで、20代でこういう演奏が出来るものなのかと驚いてます。しかし、音色は瑞々しい、若さのとりえに満ちてます。

そう言えば、音楽家の持つテンポ感というのは、年が行くほどにゆっくりになりがちで、それは、年が行くほどにそのフレーズで言いたい事が増えていく故、です。それで、10以上年上の演奏家と共演する場合、向こうのテンポ感が遅くて苦労する、と言う事があります。

だけど、ジョラは、私より10若いはずなのに、テンポ感は最初から私よりずっと遅い。音楽家としてはかなり老成してるんでしょうね。右はマンハイムでの録音中に自ら視聴するジョラ。


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